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食道裂孔ヘルニア
横隔膜の一部には食道が通る穴が空いており、この穴から胃が上側に引っ張られてはまり込んだ状態
6人の医師がチェック 82回の改訂 最終更新: 2017.12.06

食道裂孔ヘルニアの基礎知識

POINT 食道裂孔ヘルニアとは

食道裂孔ヘルニアは横隔膜にある食道が通る穴に胃が引っ張られて頭側にはまり込んだ状態です。加齢・肥満・強い咳・生まれつき食道裂孔がゆるいなどが原因になります。主な症状は胸焼け・胸部違和感・胸痛などになります。 症状や身体診察に加えて、食道造影検査や上部消化管内視鏡検査を用いて診断します。治療は必要としない場合がほとんどですが、逆流性食道炎が見られる場合に薬物療法や手術を行うことがあります。食道裂孔ヘルニアが心配な人や治療したい人は、消化器内科や消化器外科を受診して下さい。

食道裂孔ヘルニアについて

  • 胃が横隔膜の食道裂孔という穴にはまり込んだ状態
    • 食道裂孔には食道が通っている
    • この穴から胃が上側に引っ張られて横隔膜にはまり込む
    • 胃酸の逆流が起こることがある
  • 肥満、長期間の咳(喘息慢性気管支炎など)でおなかの圧力が高い状態にあることで生じる
  • 加齢によって食道裂孔がゆるくなったり、背骨が曲がったりしている場合にも、起こりやすい
    • 生まれつき食道裂孔がゆるく、起こしやすい方もいる
  • 病気は3つに分けられる
    • 食道と胃のつなぎ目(噴門部)が横隔膜の上に出ているタイプ
    • 胃の一部が出ているタイプ
    • 上記2種類が混合したタイプ

食道裂孔ヘルニアの症状

  • 横隔膜は食道を外から圧迫することで、胃の中身が食道に逆流するのを防ぐ機能を持っている
    • 食道裂孔ヘルニアが生じると、横隔膜の逆流防止機能が正常に働かず、逆流(胃食道逆流)が起こりやすくなる
    • 胃食道逆流が起こると以下の様な症状が起こる
      ・胸やけ
      ・胸痛
      ・つかえ感
  • 以下のタイミングで症状を強く自覚することがある
    • 夜間就眠時:特に明け方
    • がんだとき
    • 食後しばらくしたとき
    • 刺激物(酒、たばこ、コーヒーなど)を口にしたとき

食道裂孔ヘルニアの検査・診断

  • 画像検査
    • 上部消化管造影検査:バリウムを使って、食道の状態を調べる
    • 胃カメラ上部消化管内視鏡検査):食道の有無を調べる
  • 食道内圧測定

食道裂孔ヘルニアの治療法

  • ヘルニアそのものがあっても、症状が無ければ必ずしも治療を行う必要はない
  • 逆流性食道炎の症状がある場合には、治療対象となる
    • その際の治療方法
      ・薬物治療:胃酸を抑える薬(プロトンポンプ阻害薬、H2ブロッカーなど)
      ・手術

食道裂孔ヘルニアが含まれる病気

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