あいじーえーじんしょう
IgA腎症
腎臓の糸球体という部分に炎症が起きることで腎機能が下がってしまう。IgAというタンパクが糸球体に付着して炎症を起こすことが原因
16人の医師がチェック 68回の改訂 最終更新: 2018.08.08

IgA腎症の症状:血尿・タンパク尿など

IgA腎症は無症状で見つかることが多いですが、症状をきっかけにして見つかることもあります。ここではIgA腎症の症状などについて解説します。

1. IgA腎症は症状で見つかるのか?

IgA腎症は症状がないうちに尿検査がきっかけで発見されることが多いです。尿検査は特別な検査ではなく健康診断などで受けることがある比較的馴染みのある検査です。

一方で症状がきっかけでIgA腎症が見つかることもあります。発見のきっかけになる症状は「痛みを伴わない突然の血尿」などです。特に急性上気道炎(いわゆる風邪)の後に血尿がでるといった病歴はIgA腎症を疑うきっかけになります。

2. IgA腎症の症状:血尿、タンパク尿など

IgA腎症には自覚症状がないことが多いです。血尿とタンパク尿は自覚することがあります。検査をするとわずかに血尿やタンパク尿が出ている状態でも、症状として自覚しないこともあります。

血尿

IgA腎症の症状の一つに血尿があります。

血尿には医学的には肉眼的血尿と顕微鏡的血尿の2つの種類があり、どちらもIgA腎症では現れます。

肉眼的血尿は尿の色が赤色や褐色で見た目で血尿だと判断できる類のものです。肉眼的血尿は上気道感染(いわゆる喉を原因とする風邪)の後に起こることが多いです。

顕微鏡的血尿は正常な尿の色をしていて尿検査で血液が混ざっている指摘がある場合です。顕微鏡的血尿は検査で指摘されますが、目で見てもわからないので気付いていない人も多いと思われます。健康診断や他の病気で検査をしたときに顕微鏡的血尿が偶然指摘されることもあります。

症状として自覚できるのは肉眼的血尿です。

タンパク尿:尿の泡立ち

タンパク尿は尿の中にタンパク質が混ざることです。健康な人でも尿には微量のタンパク質が含まれています。ある一定の基準を超えると異常と判断され、タンパク尿の診断に至ります。

タンパク尿は血尿とはちがって色に変化は起きません。尿の特徴としては、尿中タンパク質が多くなると尿が泡立つことが知られています。「尿の泡立ちはタンパクがおりている」など耳にしたことがあるかもしれません。尿は自然に泡立つこともあるので尿の泡立ちの全てがタンパク尿の出現を意味している訳ではありません。経験的には泡立ちが長く残る場合にはタンパクを含んだ尿が出ている可能性を考えてみてもよいかもしれません。

尿の泡立ちが心配なときには内科・腎臓内科・泌尿器科などで詳しく調べることができます。

その他の症状:体の浮腫み(むくみ)、倦怠感など

IgA腎症の人はほとんどの場合で無症状です。比較的稀ですがタンパク尿が多くなって体が浮腫んだり倦怠感が現れたりすることもあります。

3. IgA腎症に合併することがある病気

IgA腎症には一緒に現れやすい病気があります。高血圧とネフローゼ症候群という病気が特に注意が必要な病気です。ここでは高血圧とネフローゼ症候群について解説します。

高血圧

IgA腎症の人の中には高血圧も持っている人がいます。高血圧をともなうIgA腎症の経過は良くないことが知られています。経過がよくないという意味は早期に腎臓の機能が低下する可能性があるということです。

高血圧の治療は腎臓の機能を保つのに有効と考えられています。したがってIgA腎症の人の治療では血圧を下げる薬(降圧薬)が用いられます。

ネフローゼ症候群

ネフローゼ症候群は尿から大量のタンパク質が失われることでさまざまな症状や異常が現れている状態です。腎臓の病気に引き続いて起こることがありますがIgA腎症では稀です。

ネフローゼ症候群について説明します。ネフローゼ症候群では尿から大量のタンパク質が失われて体からタンパク質が減少します。タンパク質の役割の一つに体の水分を血管の中にとどめる働きがあります。体からタンパク質が失われると血管の中の水分が血管の外の間質という部分に移動します。間質に水分がたまると浮腫み(むくみ)や倦怠感の原因になります。