じょういたいばんそうきはくり
常位胎盤早期剥離
正常だった胎盤が、分娩前に子宮の壁から剥がれてしまった状態。母子ともに命に関わる
7人の医師がチェック 112回の改訂 最終更新: 2017.12.06

常位胎盤早期剥離の基礎知識

常位胎盤早期剥離について

  • 正常位置に付着していた胎盤が、妊娠中や分娩前に子宮の壁から剥がれてしまった状態
    • 胎盤が剥がれることにより、胎児へ血液が届かず十分な酸素と栄養が届かなくなるため、場合によっては胎児が死亡することがある
    • 大量出血することがあり、母親も死亡することがある
  • 常位胎盤早期剥離の原因となる主なリスク
  • 全分娩の0.5-1.3%の頻度で生じると言われている
    • 重症例は全分娩の0.1%
    • 妊娠32週以降で起こることが多い
  • どの程度剥がれてしまったのかで、症状や胎児への影響の大きさが変わる

常位胎盤早期剥離の症状

  • 症状が軽い場合
    • 性器からの少量の長引く出血
      ・ただし、性器からの出血が目に見えないこともある
    • 軽い腹痛
    • お腹の張り
    • 胎動がいつもより少ない
  • 症状が重い場合
    • 激しい腹痛
    • 大量の出血
      ・出血が激しい場合はDIC出血性ショックが起こることがあり、このような場合は母体も胎児も命に危険な状況になる

常位胎盤早期剥離の検査・診断

  • 腹部超音波検査
    • 胎盤がどの程度剥がれているのかを確認する
    • 前置胎盤がないのかを確認する
  • 内診:性器出血があるか、またその程度を調べる
  • 胎児心拍数モニター(NST):胎児の心拍数に異常がないかを調べる
  • 血液検査:出血しやすい状態になっているか確認する

常位胎盤早期剥離の治療法

  • なるべく早く分娩を行う
    • 緊急の帝王切開を行う場合も多い
    • 症状があって病院を受診する場合は緊急で帝王切開を行う可能性があるので、飲み物や食べ物の摂取は避ける必要がある
  • 分娩をしても子宮からの出血が止まらないような場合は、子宮を取る場合もある
  • DIC出血性ショックなど重篤な状態であれば、同時にそれらの治療も速やかに行う
  • 重症例では1-2%が母体死亡、30-50%が胎児死亡となるため、緊急性が高く素早く対応する必要がある

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