2015.10.14 | ニュース

妊娠中にビタミンEは飲まなくていいのか?

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from The Cochrane database of systematic reviews
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ビタミンEは抗酸化作用があり、健康に寄与すると考えられています。妊娠・出産に対して良い効果があるかどうかについて、これまでの研究を検証した結果が報告されました。

◆過去の研究を検証

研究班は、過去の研究を検索し、妊娠・出産に関してビタミンEを補充することの効果と安全性を調べたものを集め、データを統合しました。

 

◆常位胎盤早期剥離は減少、前期破水が増加

見つかった21件の研究から、合計22,129人の妊娠した女性についてのデータが得られ、解析によって以下の結果が得られました。

ビタミンEをほかのサプリメントと組み合わせて補充した女性で、偽薬と比べて常位胎盤早期剥離のリスクが減少した(リスク比0.64、95%信頼区間0.44-0.93、7件の試験、14,922人の参加者、I² = 0%、高い質のエビデンス)。

逆に、ビタミンEの補充は自己申告による腹痛(リスク比1.66、95%信頼区間1.16-2.37、1件の試験、1877人の参加者)、正期産での前期破水(PROM)(平均リスク比1.77、95%信頼区間1.37-2.28、2件の試験、2,504人の参加者、I² = 0%)のリスク増加と関連した。しかし、対応して早産での前期破水のリスクが増加することはなかった(平均リスク比1.27、95%信頼区間0.93-1.75、5件の試験、1,999人の参加者、I² = 66%、低い質のエビデンス)。

ビタミンEを補充することで、偽薬を飲んだときと比べて効果が見られなかった点、効果があると見られた点、悪化が見られた点がありました。

 

妊娠中の栄養管理には注意が必要です。母親には鉄欠乏性貧血が起こりやすく、また葉酸の補充で子どもの二分脊椎などのリスクを減らすことができると言われています。そのほかにもさまざまな栄養素について研究があり、サプリメントを飲むことも勧められています。

ビタミンEについては、常位胎盤早期剥離を減らす可能性があるという結果でした。ほかの効果は確かめられませんでした。

十分な栄養素を摂ることは大切ですが、ビタミンはたくさん摂れば効果が増えるというものではなく、摂りすぎると有害になる可能性もあるため、ビタミンEを含めいくつかのものは、勧められる摂取量の上限が決められています。サプリメントを使われるときは用法・用量に注意し、特に妊娠中は医師に相談されることをお勧めします。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Vitamin E supplementation in pregnancy.

Cochrane Database Syst Rev. 2015 Sep 7 [Epub ahead of print]

[PMID: 26343254]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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