低血糖の検査や診断について
低血糖が疑われる人には診察や検査が行われます。
1. 問診
患者さんとお医者さんの対話による診察を
低血糖が疑われる人への問診の具体例は次のものです。
- どんな症状があるのか
- 症状はいつからあるのか
- 過去に同じような症状を経験したことがあるか
- 現在治療中の病気はあるか
- 定期的に飲んでいる薬はあるか
低血糖が重症化すると、意識がなくなったり、つじつまの合わない発言のために、問診が上手く進まないことがあります。その場合は、周りの人がお医者さんからの質問に答えてください。特に、糖尿病の持病がある人に意識状態の変化が起こった場合は、低血糖が有力な原因と考えられます。糖尿病の有無については忘れずに伝えるようにしてください。
2. 身体診察
身体診察はお医者さんが身体をくまなく調べることで、いくつか種類があります。具体的には、
3. 血液検査:血糖値の測定
低血糖が疑われる人にとって血糖値を調べる血液検査は重要です。血糖値が基準値を下回っていれば、低血糖によって症状が起こっている可能性が高いと考えることができます。また、血液検査からは
4. 画像検査
画像検査は身体の中を画像化して調べる検査のことを指し、
他の病気との鑑別(見分けること)すること
診察や他の検査から、低血糖以外の病気の可能性がある場合に画像検査が行われます。例えば、低血糖でみられる意識障害は、脳卒中(脳出血、脳梗塞、くも膜下出血)や脳腫瘍といった病気でも現れることがあります。これら脳の病気と低血糖とを見分けるには、
低血糖の原因を探すこと
まれな原因ですが、低血糖を起こす
【参考文献】
「ハリソン内科学 第5版」(福井次矢、 黒川 清 /監修)、MEDSi、2017
「ワシントンマニュアル 第13版」(髙久史麿、和田 攻/監訳)、MEDSi、2015