いんふるえんざのうしょう
インフルエンザ脳症
インフルエンザウイルスへの感染が原因で、脳に障害が生じた状態。小児に多く起こる
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最終更新: 2025.01.08
インフルエンザ脳症の基礎知識
POINT インフルエンザ脳症とは
インフルエンザウイルスの感染が原因で脳に障害が生じた病気です。5歳以下の小さな子どもに多く、年間に数百人ほどがこの病気になります。主な症状は、インフルエンザに特有の発熱・倦怠感・咽頭痛・鼻汁などに加えて、けいれんや意識障害があります。 診断のために、インフルエンザの迅速キットなどのウイルス検査や、頭部MRI検査、髄液検査、脳波検査などを行います。治療には抗インフルエンザ薬を用いますが、脳症の治療としてステロイドパルス療法や免疫グロブリン大量療法を行う場合があります。インフルエンザ脳症が心配な人や治療したい人は、小児科・内科・神経内科・感染症内科を受診してください。
インフルエンザ脳症について
インフルエンザウイルス への感染が原因で、脳の障害が生じた状態- 正確な原因は不明であるが、インフルエンザウイルス自体が問題なのではなく、インフルエンザウイルスと戦うために活性化した
免疫 細胞が脳や神経細胞に障害を与えることによると考えられている - まれではあるものの、インフルエンザ罹患中にロキソニン®️などの
NSAIDs と呼ばれる解熱鎮痛剤が引き起こすことがあると考えられており、特に罹患した子どもはNSAIDsを避けるほうが無難である
- 正確な原因は不明であるが、インフルエンザウイルス自体が問題なのではなく、インフルエンザウイルスと戦うために活性化した
- 発生頻度は年間100-500人
- 5歳以下の子供に多い
- 病気の経過は大きくわけて以下の2通りがある
- けいれんや
意識障害 を起こし、そのまま脳のむくみ が悪化して命に関わる場合 - けいれんや意識障害を起こして、一旦回復したのち(数日から10日程度)に再度悪化する場合
- けいれんや
インフルエンザ脳症の症状
インフルエンザ脳症の検査・診断
インフルエンザ脳症の治療法
- インフルエンザの一般的な治療
- 解熱薬:アセトアミノフェン(商品名カロナール、アンヒバ、アルピニーなど)
- ボルタレンやメフェナム酸などの解熱鎮痛薬はインフルエンザ脳症を誘発、もしくは悪化させることがあるので避ける
- 抗インフルエンザ薬(商品名ラピアクタ、タミフル、リレンザ、イナビルなど)
- ラピアクタは注射可能な薬剤であり、意識の状態が悪くて
内服薬 が飲めない場合でも使用が可能
- ラピアクタは注射可能な薬剤であり、意識の状態が悪くて
- 解熱薬:アセトアミノフェン(商品名カロナール、アンヒバ、アルピニーなど)
- 脳症に対する治療・
対症療法 ステロイドパルス 療法免疫グロブリン 大量静注 療法- 抗けいれん薬 など
- 集中治療による全身管理が必要になることもある
- 死亡率は30%程度
- 後遺症(てんかん、手足の
麻痺 、知的障害 など)が残るのは25%程度
インフルエンザ脳症が含まれる病気
インフルエンザ脳症のタグ
インフルエンザ脳症に関わるからだの部位



