2015.08.08 | ニュース

血圧を下げる生活習慣は食事の改善、有酸素運動、アルコール制限、食塩制限、魚油サプリ

システマティックレビューにより検証

from Journal of Hypertension

血圧を下げる生活習慣は食事の改善、有酸素運動、アルコール制限、食塩制限、魚油サプリ の写真

高血圧治療ガイドラインでは、生活習慣の修正が推奨されています。今回紹介する論文は、その根拠とされた論文のひとつで、食事の改善、有酸素運動、アルコール制限、食塩摂取制限、魚油サプリで血圧が下がったことを2006年に報告しました。

◆生活習慣の改善について8週間以上の追跡を行っている研究を統合

今回の研究は、以下の方法で行われました。

血圧が140/85mmHg以上の成人を対象とし、ライフスタイルをコントロール介入と比較している、最低8週間の追跡を行っているランダム化比較試験を選択した。

主な指標は、収縮期血圧と拡張期血圧とした。

これ以前の研究論文を調べ、血圧が高い人を対象として、血圧に対する生活習慣変化の影響について検証している論文をまとめました。

 

◆食生活の改善、有酸素運動、アルコール制限、食塩摂取制限、魚油サプリで降圧効果

調査の結果、以下のことを報告しました。

頑健性のある統計的に有意な効果は、食事の改善、有酸素運動、アルコール制限、食塩摂取制限、魚油サプリで認められた。

収縮期血圧の平均減少量は、それぞれ5.0 mmHg(95%信頼区間3.1-7.0)、4.6 mmHg(95%信頼区間2.0-7.1)、3.8 mmHg(95%信頼区間1.4-6.1)、3.6 mmHg(95%信頼区間2.5-4.6)、2.3 mmHg(95%信頼区間0.2-4.3)であり、対応して拡張期血圧も減少していた。

生活習慣のうち、食事の改善、有酸素運動、アルコール制限、食塩摂取制限、魚油サプリに降圧効果があるという結果でした。

筆者らは、「血圧が高い患者は、体重を減少する食事、日常的な運動、アルコールや塩分摂取の制限を行うべきである」と述べています。

 

いわゆる健康的な生活の中から、血圧と関係していた要素が挙げられました。降圧薬を飲む前に、日常から気をつけられることに注意をすることも重要なのかもしれません。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Lifestyle interventions to reduce raised blood pressure: a systematic review of randomized controlled trials.

J Hypertens. 2006 Feb

[PMID: 16508562]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

▲ ページトップに戻る