2016.02.23 | ニュース

18歳のときの有酸素運動能力とBMIがのちの高血圧リスクに関連

男性150万人を追跡調査
from JAMA internal medicine
18歳のときの有酸素運動能力とBMIがのちの高血圧リスクに関連の写真
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運動が高血圧に良い影響があることはご存知の方も多いかもしれません。米国の研究チームが、18歳の男性の徴兵検査のデータをもとに、有酸素運動能力とBMIがのちの高血圧発症のリスクに関連するか検証しました。

◆徴兵された18歳男性1,547,189人を追跡調査

研究チームは1969年から1997年までにスウェーデンで徴兵された18歳男性1,547,189人を対象とし、徴兵検査時に測定した有酸素運動能力、筋力、およびBMIをもとに、2012年まで追跡調査しました(最大到達年齢62歳)。

 

◆有酸素運動能力とBMI値が高血圧リスクに関連

追跡調査期間中に93,035人(6%)が高血圧と診断されました。BMIが高かった人の方が標準BMIの人と比べ、高血圧のリスクは2.5倍高く、有酸素運動能力が低かった人は高い人と比べ、リスクが1.5倍高くなりました。高BMIかつ有酸素運動能力が低い人は正常体重で有酸素運動能力が高い人と比べリスクが3.5倍でした。

 

有酸素運動能力とBMIが高血圧リスクに関連することは今まで多数報告されていましたが、今回は大規模で長期的な研究でそれを裏づけたといえます。肥満に気をつけることはもちろんのこと、標準体重の人でも若いうちから有酸素運動能力を高めることは、高血圧の予防の上でメリットとなるのではないでしょうか。

参考文献

Interactive Effects of Physical Fitness and Body Mass Index on the Risk of Hypertension.

JAMA Intern Med. 2016 Feb 1.

[PMID: 26784837]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。