処方薬
アスピリン「ケンエー」

アスピリン「ケンエー」の基本情報

アスピリン「ケンエー」の概要

商品名 アスピリン「ケンエー」
一般名 アスピリン
薬価・規格 43.8円 (10g)
薬の形状
内用薬 > 散剤 > 末
内用薬 > 散剤 > 末のアイコン
製造会社 健栄製薬
YJコード 1143001X1040
レセプト電算コード 620000484
添付文書PDFファイル

アスピリン「ケンエー」の主な効果と作用

  • 炎症による痛みやはれをやわらげ、熱を下げるお薬です。
  • 痛みや炎症の原因となる物質が作られるのをおさえる働きや皮膚の血管をひろげて熱を放散させる働きがあります。
  • 血小板の働きをおさえ、血液が固まるのを防ぎ、血管がつまらないようにする働きがあります。
  • 川崎病を治療するお薬です。

アスピリン「ケンエー」の用途

アスピリン「ケンエー」の副作用

※ 副作用とは、医薬品を指示どおりに使用したにもかかわらず、患者に生じた好ましくない症状のことを指します。 人により副作用の発生傾向は異なります。記載されている副作用が必ず発生するものではありません。 また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。

主な副作用

浮腫、貧血、AST上昇、ALT上昇、食欲不振、胸やけ、胃痛、腹痛、胃腸障害、便秘、下痢

起こる可能性のある重大な副作用

ショック、アナフィラキシー、呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹、脳出血、頭蓋内出血、頭痛、悪心、嘔吐、意識障害、片麻痺、肺出血、消化管出血、鼻出血、眼底出血、中毒性表皮壊死融解症、Toxic Epidermal Necrolysis、TEN、皮膚粘膜眼症候群、Stevens-Johnson症候群、剥脱性皮膚炎、再生不良性貧血、血小板減少、白血球減少、喘息発作、肝機能障害、黄疸、著しいAST上昇、著しいALT上昇、著しいγ-GTP上昇、消化性潰瘍、大腸潰瘍、下血、メレナ、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、腸管穿孔、小腸狭窄、小腸閉塞、大腸狭窄、大腸閉塞、小腸潰瘍

上記以外の副作用

食道炎、口唇腫脹、吐血、胃部不快感、過敏症、発疹、鼻炎様症状、血小板機能低下、出血時間延長、皮膚そう痒、発汗、めまい、興奮、腎機能障害、血圧低下、血管炎、心窩部痛、気管支炎、耳鳴、難聴、角膜炎、結膜炎、過呼吸、代謝性アシドーシス、倦怠感、低血糖

アスピリン「ケンエー」の用法・用量

  • 〈関節リウマチ、リウマチ熱、変形性関節症、強直性脊椎炎、関節周囲炎、結合織炎、術後疼痛、歯痛、症候性神経痛、関節痛、腰痛症、筋肉痛、捻挫痛、打撲痛、痛風による痛み、頭痛、月経痛〉通常、成人にはアスピリンとして、1回0.5~1.5g、1日1.0~4.5gを経口投与する
    • なお、年齢、疾患、症状により適宜増減する
  • ただし、前記の最高量までとする
  • 〈急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)の解熱・鎮痛〉通常、成人にはアスピリンとして、1回0.5~1.5gを頓用する
    • なお、年齢、症状により適宜増減する
  • ただし、原則として1日2回までとし、1日最大4.5gを限度とする
    • また、空腹時の投与は避けさせることが望ましい
  • 〈川崎病(川崎病による心血管後遺症を含む)〉急性期有熱期間は、アスピリンとして1日体重1kgあたり30~50mgを3回に分けて経口投与する
  • 解熱後の回復期から慢性期は、アスピリンとして1日体重1kgあたり3~5mgを1回経口投与する
    • なお、症状に応じて適宜増減する
  • (用法及び用量に関連する注意)7.1. 〈効能共通〉他の消炎鎮痛剤との併用を避けることが望ましい〔10.2参照〕
  • 7.2. 〈川崎病(川崎病による心血管後遺症を含む)〉原則として川崎病の診断がつき次第、投与を開始することが望ましい
  • 7.3. 〈川崎病(川崎病による心血管後遺症を含む)〉川崎病では発症後数カ月間、血小板凝集能が亢進しているので、川崎病の回復期において、本剤を発症後2~3カ月間投与し、その後断層心エコー図等の冠動脈検査で冠動脈障害が認められない場合には、本剤の投与を中止すること(冠動脈瘤を形成した症例では、冠動脈瘤の退縮が確認される時期まで投与を継続することが望ましい)
  • 7.4. 〈川崎病(川崎病による心血管後遺症を含む)〉川崎病の治療において、低用量では十分な血小板機能の抑制が認められない場合もあるため、適宜、血小板凝集能の測定等を考慮すること
※ 実際に薬を使用する際は、医師から指示された服用方法や使用方法・回数などを優先して下さい。

アスピリン「ケンエー」の使用上の注意

病気や症状に応じた注意喚起

  • 以下の病気・症状がみられる方は、添付文書の「使用上の注意」等を確認してください
    • アスピリン喘息
    • 過敏症
    • 重篤な肝機能障害
    • 重篤な腎機能障害
    • 重篤な心機能不全
    • 出血傾向
    • 消化性潰瘍
    • 重篤な血液異常
    • 非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作
    • 15歳未満の水痘
    • 15歳未満のインフルエンザ
    • 感染症
    • 手術前1週間以内
    • 非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍
    • 心臓カテーテル検査前1週間以内
    • 抜歯前1週間以内
    • 消耗性疾患
    • アルコール常飲
    • 気管支喘息<アスピリン喘息又はその既往歴を除く>
    • 肝機能障害<川崎病以外の効能又は効果で重篤な肝機能障害を除く>
    • 血液異常<川崎病以外の効能又は効果で重篤な血液異常を除く>
    • 心機能異常<川崎病以外の効能又は効果で重篤な心機能不全を除く>
    • 腎機能障害<川崎病以外の効能又は効果で重篤な腎機能障害を除く>

患者の属性に応じた注意喚起

年齢や性別に応じた注意喚起

アスピリン「ケンエー」の注意が必要な飲み合わせ

※ 薬は飲み合わせによって身体に悪い影響を及ぼすことがあります。 飲み合わせに関して気になることがあれば、担当の医師や薬剤師に相談してみましょう。

薬剤名 影響
クマリン系抗凝血剤 作用を増強し出血時間の延長・消化管出血
ワルファリンカリウム 作用を増強し出血時間の延長・消化管出血
血液凝固阻止剤 出血の危険性が増大
ヘパリン製剤 出血の危険性が増大
ダナパロイドナトリウム 出血の危険性が増大
10a阻害剤 出血の危険性が増大
リバーロキサバン 出血の危険性が増大
抗トロンビン剤 出血の危険性が増大
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩 出血の危険性が増大
トロンボモデュリン アルファ 出血の危険性が増大
血小板凝集抑制作用を有する薬剤 出血の危険性が増大
チクロピジン塩酸塩 出血の危険性が増大
シロスタゾール 出血の危険性が増大
硫酸クロピドグレル 出血の危険性が増大
トロンボキサン合成阻害剤 出血の危険性が増大
オザグレルナトリウム 出血の危険性が増大
プロスタグランジンE1製剤 出血の危険性が増大
プロスタグランジンI2誘導体製剤 出血の危険性が増大
ベラプロストナトリウム 出血の危険性が増大
サルポグレラート 出血の危険性が増大
イコサペント酸エチル 出血の危険性が増大
血栓溶解剤 出血の危険性が増大
ウロキナーゼ 出血の危険性が増大
組織プラスミノゲンアクチベーター製剤 出血の危険性が増大
糖尿病用薬 作用を増強し低血糖
ヒトインスリン 作用を増強し低血糖
メトトレキサート製剤 副作用<骨髄抑制・肝・腎・消化器障害等>が増強
バルプロ酸 作用を増強し振戦
フェニトイン 総フェニトイン濃度を低下させるが非結合型フェニトイン濃度を低下させない
炭酸脱水酵素阻害剤 副作用を増強し嗜眠・錯乱等の中枢神経系症状・代謝性アシドーシス
アセタゾラミド 副作用を増強し嗜眠・錯乱等の中枢神経系症状・代謝性アシドーシス
副腎皮質ホルモン剤 サリチル酸中毒
ベタメタゾン サリチル酸中毒
プレドニゾロン サリチル酸中毒
メチルプレドニゾロン サリチル酸中毒
ループ利尿剤 サリチル酸中毒、利尿作用を減弱
フロセミド サリチル酸中毒、利尿作用を減弱
リチウム製剤 類薬<インドメタシン等>でリチウム中毒
炭酸リチウム 類薬<インドメタシン等>でリチウム中毒
チアジド系薬剤 類薬<インドメタシン等>でチアジド系利尿剤の作用を減弱
ヒドロクロロチアジド 類薬<インドメタシン等>でチアジド系利尿剤の作用を減弱
尿酸排泄促進剤 作用を減弱
プロベネシド 作用を減弱
ベンズブロマロン 作用を減弱
ニトログリセリン 作用を減弱
乳酸ナトリウムを含有する輸液 本剤の作用を減弱
インドメタシン製剤 血中濃度を低下、消化器系の副作用を増強、出血、腎機能低下
ジクロフェナク 血中濃度を低下、消化器系の副作用を増強、出血、腎機能低下
オキシカム系消炎鎮痛剤 両剤又は一方の薬剤の副作用の発現頻度を増加、消化性潰瘍・胃腸出血の発現が高まる
ピロキシカム 両剤又は一方の薬剤の副作用の発現頻度を増加、消化性潰瘍・胃腸出血の発現が高まる、本剤の血小板凝集抑制作用を減弱
スリンダク 消化器系の副作用の発現率が上昇、活性代謝物<スルフィド体>の血中濃度が低下
イブプロフェン 本剤の血小板凝集抑制作用を減弱
ナプロキセン 本剤の血小板凝集抑制作用を減弱
スルピリン 本剤の血小板凝集抑制作用を減弱
COX-2選択的阻害剤 消化性潰瘍等の発生率が高くなる
セレコキシブ 消化性潰瘍等の発生率が高くなる
塩酸ドネペジル 消化性潰瘍
β-遮断剤 降圧作用が減弱
プロプラノロール 降圧作用が減弱
ACE阻害剤 降圧作用が減弱、腎機能を悪化
カプトプリル 降圧作用が減弱、腎機能を悪化
アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬 降圧作用が減弱、腎機能を悪化
サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物 降圧作用が減弱、腎機能を悪化
アンジオテンシン2受容体拮抗剤 降圧作用が減弱、腎機能を悪化
バルサルタン 降圧作用が減弱、腎機能を悪化
レニン阻害薬 降圧作用が減弱、腎機能を悪化
アリスキレン 降圧作用が減弱、腎機能を悪化
タクロリムス水和物 腎機能障害
シクロスポリン 腎機能障害
プロスタグランジンD2受容体拮抗剤 非結合型分率が上昇
トロンボキサンA2受容体拮抗剤 非結合型分率が上昇
セラトロダスト 非結合型分率が上昇
ラマトロバン 非結合型分率が上昇
選択的セロトニン再取り込み阻害剤 皮膚の異常出血<斑状出血・紫斑等>、出血症状<胃腸出血等>
フルボキサミンマレイン酸塩 皮膚の異常出血<斑状出血・紫斑等>、出血症状<胃腸出血等>
塩酸セルトラリン 皮膚の異常出血<斑状出血・紫斑等>、出血症状<胃腸出血等>
アルコール<経口> 消化管出血が増強
ジドブジン製剤 グルクロン酸抱合を阻害

飲食物との組み合わせ注意

  • アルコールを含むもの

アスピリン「ケンエー」と主成分が同じ薬

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アスピリン「ケンエー」に関係する解説

非ステロイド性抗炎症薬 (NSAIDs)(内服薬・坐剤・注射剤)

  • アスピリン「ケンエー」は、非ステロイド性抗炎症薬 (NSAIDs)(内服薬・坐剤・注射剤)に分類される。
  • 非ステロイド性抗炎症薬 (NSAIDs)(内服薬・坐剤・注射剤)とは、体内で炎症などを引きおこす体内物質プロスタグランジンの生成を抑え、炎症や痛みなどを抑え、熱を下げる薬。

非ステロイド性抗炎症薬 (NSAIDs)(内服薬・坐剤・注射剤)の代表的な商品名

  • ロキソニン
  • アスピリン
  • セレコックス
  • ボルタレン
  • ナイキサン
非ステロイド性抗炎症薬 (NSAIDs)(内服薬・坐剤・注射剤)についての詳しい解説を見る

COX阻害薬(抗血小板薬)

  • アスピリン「ケンエー」は、COX阻害薬(抗血小板薬)に分類される。
  • COX阻害薬(抗血小板薬)とは、COX(シクロオキシゲナーゼ)という体内の酵素の働きを阻害することで血小板凝集を抑える作用(抗血小板作用)をあらわし、血栓の形成を抑えて血管をつまらせないようにする薬。

COX阻害薬(抗血小板薬)の代表的な商品名

  • バファリン配合錠A81
  • バイアスピリン
  • タケルダ配合錠
  • キャブピリン配合錠
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