りうまちねつ
リウマチ熱
溶連菌と呼ばれる細菌への感染がきっかけで、全身に免疫の異常(自己免疫反応)が起こった状態。子供に多く起こり、主に心臓に後遺症が残る
7人の医師がチェック 126回の改訂 最終更新: 2017.12.06

リウマチ熱の基礎知識

POINT リウマチ熱とは

溶血性連鎖球菌(溶連菌)感染のあとに起こる全身の免疫の異常です。心臓や関節、皮膚などの影響が出るため、発熱・胸痛・息切れ・関節痛・皮疹などが出現します。 検査では溶連菌の感染があったかどうかを、血液検査や細菌検査を行います。治療にはペニシリンを用います。溶連菌感染を疑ったら素早くペニシリンを使用することでリウマチ熱は予防できると言われています。また、リウマチ熱になってしまった場合はペニシリンを予防内服します。 リウマチ熱が心配な人や治療したい人は、小児科や感染症内科を受診して下さい。

リウマチ熱について

  • 溶連菌という細菌の感染がきっかけで、全身に免疫の異常(自己免疫反応)が起こった状態
    • 細菌の感染によって起こるリウマチ熱は感染症ではない
    • 溶連菌感染が起こってから1-5週間後の間隔を空けて起こる
    • 子供に多い(4歳ごろから10代まで)
  • 日本ではほとんどみられない(発展途上国では猛威をふるっている)
    • 溶連菌感染に対して早期にペニシリンを使って治療すれば、リウマチ熱を予防できる
    • 日本では少なくなっている

リウマチ熱の症状

  • 主な症状
    • 発熱(診断基準では39度以上とされている)
    • 心臓の炎症:心内膜炎、急性心膜炎心筋炎(胸痛、息切れなど)
    • 関節炎:移動性の多発関節炎が特徴(膝関節、足関節、股関節など)
  • その他にも神経や皮膚に炎症が起こることがある
    • 小舞踏病:神経に異常が起こり、不随意運動が起こる
    • 皮膚:輪状紅斑(胴体や腕に出る、赤い円状の発疹)、皮下結節(肘や膝などにできる皮膚の下のしこり)
    • 適切な治療を行わないと、年単位をかけて弁膜症の原因となる
      弁膜症とは心臓にある血液の逆流を防ぐ弁が破壊される病気で、弁が大きく破壊されると心不全になる

リウマチ熱の検査・診断

  • 血液検査
    • 炎症反応があるかどうか、溶連菌の感染があったかを調べる
  • 心臓の検査
    • 心電図房室ブロックが見られる
    • 心臓超音波検査:心臓の動きや弁の働きを見る 
      など

リウマチ熱の治療法

  • 溶連菌感染が起こってからリウマチ熱を予防するために抗菌薬を用いる
    • 溶連菌感染と分かればできるだけ早くペニシリン系抗菌薬を使う
      ・ただし、4歳未満の場合はリウマチ熱になりにくい背景があるので、ペニシリンを使うかどうかは慎重に検討する必要がある
  • 炎症を抑えるためにはアスピリンを使うことが多い
    • 心炎を合併しているとステロイドを使うことがある
  • 舞踏病を合併しているときはフェノバルビタールを使用
  • 再発予防にはペニシリンの予防内服が有効(80-90%は再発を防ぐことができる)
    • 予防的な目的とした内服をしないと20-50%が再発すると言われている
    • ペニシリンを飲む期間は、大人になるまでされていたり、一生とされていたり正確には決まっていない
    • リウマチ熱を発症した子どもは、そのあとも溶連菌感染症にかかりやすい
      ・再感染すると、リウマチ熱が再発したり、心臓の弁膜障害が悪化しやすい

リウマチ熱のタグ

リウマチ熱に関わるからだの部位

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