しんきんえん
心筋炎
主にウイルスや細菌への感染が原因となり、心臓の筋肉(心筋)に炎症が起こった状態
9人の医師がチェック 104回の改訂 最終更新: 2024.03.25

心筋炎の基礎知識

POINT 心筋炎とは

心臓の筋肉(心筋)に炎症の起こった病気です。原因はウイルスや細菌の感染・川崎病・膠原病などになります。主な症状は動悸・胸痛・息苦しさなどになりますが、進行すると意識がもうろうとしてきます。 症状や身体所見に加えて、心電図検査や心臓エコー検査を用いて診断します。特効薬はありませんが、心機能を守ったりサポートしたりする治療を行います。心筋炎が心配な人や治療したい人は、循環器内科や小児科を受診して下さい。

心筋炎について

  • 主にウイルスの感染が原因となり、心臓の筋肉(心筋)に炎症が起こる病気
  • 主な原因
    • ウイルスや細菌結核菌による感染
      • 特にコクサッキーBウイルスが多い
    • 膠原病などの自己免疫性疾患
    • 川崎病など
  • 心膜炎(急性心膜炎など)を合併することもある

心筋炎の症状

  • 主な症状
    • 胸がどきどきする
    • 胸が痛む
    • 息苦しくなる
    • 意識がぼんやりとして反応が悪くなる
  • かぜのような症状が出てから心不全症状や不整脈が起こる
  • 危険な不整脈房室ブロックなど)が起こると突然死に繋がるリスクがある

心筋炎の検査・診断

  • 血液検査:全身炎症の状況や臓器障害の程度を調べる
  • 心臓の動きや大きさなどを調べる
    • 心電図検査
    • 胸部レントゲン検査
    • 心臓超音波検査

心筋炎の治療法

  • 主な治療
    • 特効薬がないため、自然に治るのを待つしかないことも多い
    • 心不全の症状が出現している場合には、それに応じた治療薬を使用する
  • 重症の場合には、人工呼吸器や人工心肺装置を使用する場合もある
    • 補助循環装置である大動脈バルーンパンピング(IABP)など

心筋炎のタグ

心筋炎に関わるからだの部位