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ヘルパンギーナ

夏から初秋にかけて流行し、突然の高熱、口腔内のできものや発赤を主症状とする咽頭炎で、小児に多くみられる

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12人の医師がチェック 36回の改訂 最終更新: 2017.07.21

ヘルパンギーナの基礎知識

POINTヘルパンギーナとは

口の中に水疱ができるウイルス感染です。患者は5歳以下の子供に多く夏に流行します。症状はのどの痛みや口の中の水ぶくれ、発熱などです。重症になった場合は髄膜炎や心筋炎を起こすため、意識障害や息切れが出現する場合があります。口の中やのどの痛みが強く出ることがあるため、特に子どもでは食事がとれるかどうかがポイントになります。食事がとれる場合は入院する必要が無いことがほとんどですが、食事が取れない場合は入院治療を行うことになります。ただ、治療といってもウイルスを駆逐するような特効薬はありません。解熱鎮痛薬(個々ではアセトアミノフェンが望ましい)などを用いて症状を和らげる治療を行います。 検査はのどや血液、便の中のウイルスをチェックします。しかし、ヘルパンギーナは自然に治る病気ですし、特効薬のない病気ですので、検査は必ずしも必要ではありません。ヘルパンギーナを疑った場合は、小児科あるいは感染症内科にかかって下さい。

ヘルパンギーナについて

  • ウイルス様々な病気の原因となる病原体の一つ。細菌とは別物であり、抗菌薬は無効であるが感染することにより、口の中に水疱皮膚にできる発疹を表す言葉の一種で、いわゆる「水ぶくれ」のことができる病気
    • 飛沫感染患者のくしゃみや咳によって、病原体が他者の粘膜(眼、鼻、口など)に触れることで起こる感染。インフルエンザなど多くのウイルスが感染する経路(くしゃみなどを介してウイルスを吸収する)と接触感染患者の体や、その周囲にあるものに付着した病原体に触れ、それが粘膜から入り込んで感染すること。一般的な感染経路の一つ(直接ウイルスが粘膜に触れる、便中のウイルスが口の中から体に入る)
    • 手や足に水疱ができることがあるが、手や足に水疱ができたら基本的にヘルパンギーナよりも手足口病と考える
  • 主な原因
    • コクサッキーウイルスが主
    • エコー空気の細かな振動である超音波を使った画像検査。体の奥の血管や臓器を観察することができるウイルスで起こすこともある
    • 一度感染したウイルスに対しての免疫病原体に対する体の防御システム。何かのきっかけで、免疫が過剰反応している状態がアレルギーで、免疫が自分自身の体を攻撃してしまうのが自己免疫疾患はできるが、他の種類のウイルスに感染してヘルパンギーナを繰り返すことはある
    • ウイルスの種類はあまり重要ではない
  • 5歳以下の子どもに多い(90%前後)
    • 1歳代が最も多い
    • 夏に流行する
  • まれに起こる重篤な合併症ある病気や治療によって引き起こされる、別の病気や病態のこと

ヘルパンギーナの症状

  • 2-4日間の潜伏期の後に発症症状や病気が発生する、または発生し始めることする
  • 主な症状、経過
    • 急な発熱で発症することが特徴
    • その後、のどが赤く痛くなる
      ・口の中(特に口の中の上の部分(軟口蓋)を中心)にぷつぷつとした赤い水ぶくれができる
      ・水ぶくれは自然に割れる
      ・痛みが強いためによだれが流れ出ることがある
      ・痛みのために食欲も落ちる
    • 発熱は2-4日程度で下がることが多く、その後数日して口の中の水ぶくれが治る
  • まれではあるが無菌性髄膜炎、急性心筋炎といった合併症ある病気や治療によって引き起こされる、別の病気や病態のことが起こると重篤な状態になる

ヘルパンギーナの検査・診断

  • 診断に検査は必須ではなく、症状と流行の状況で診断する
  • 重症な場合には、のどや血液、便の中のウイルス様々な病気の原因となる病原体の一つ。細菌とは別物であり、抗菌薬は無効であるの検査をすることもある
    • 検査結果が出た時には、病気が治ってしまっていることがほとんど
    • ウイルスの検査が陽性とでても治療は変わらない
    • 検査できる施設は少ない(病院の外の施設に検査を依頼する場合がほとんど)
  • 合併症ある病気や治療によって引き起こされる、別の病気や病態のことを起こしている可能性がある場合には、検査を追加することがある

ヘルパンギーナの治療法

  • 主な治療
    • ウイルス様々な病気の原因となる病原体の一つ。細菌とは別物であり、抗菌薬は無効であるに対する根本的な治療法はない
    • 症状が強い場合に症状を取り除く治療(対症療法病気による症状自体を抑えるための治療。病気の根本の原因を治す治療(根本治療)と区別される)をする
      ・発熱に対しては解熱剤(アセトアミノフェン)
      ・アセトアミノフェンは鎮痛剤としての効果もあり、口の痛みをとる意味でも重要
      ・刺激が少ない食べ物を与える(味が薄く、軟らかいもの)
      ・水分はできるだけこまめに与える
      ・食事や水分を十分にとれないために脱水になっている場合には、点滴が必要になる
  • 保育園や学校を休む必要のある期間は決まっていない
    • 一般的には本人の症状が落ち着いていれば集団生活は可能
    • その都度医師と相談する必要がある
  • 予防、再発予防方法
    • 手洗い、うがい
    • 特におむつ交換の後には十分に手洗いをする
    • タオルの共有は控える
    • 食器やテーブル、おもちゃなどの消毒も可能な限り行う
    • 完全に予防することは困難
    • 有効なワクチンはない
  • 症状がなくなってからも数週間は便の中にウイルスが存在するため、おむつの取り扱いには十分に気をつける
  • 合併症ある病気や治療によって引き起こされる、別の病気や病態のことを起こした場合にはそれぞれの合併症に対する治療を行う

ヘルパンギーナの経過と病院探しのポイント

ヘルパンギーナかなと感じている方

ヘルパンギーナはのど風邪の一種で、のどの部分に口内炎のようなぶつぶつができる感染症何らかの病原体が引き起こす病気。細菌、ウイルス、真菌などが原因となることが多い。人から人へ直接うつらないものも含めた総称です。熱とのどの痛みが特徴で、慣れた人が明るいところで見れば、のどにあるぶつぶつが見えることも多いです。ヘルパンギーナは検査で診断することができないため、そのぶつぶつの有無が診断の上で重要になります。

まず始めに理解しておきたいのは、ヘルパンギーナは通常の風邪と同じく、元々元気な方であれば深刻に捉える必要はあまりない病気であるということです。治療薬と言っても解熱薬のような対症療法病気による症状自体を抑えるための治療。病気の根本の原因を治す治療(根本治療)と区別される薬のみでそれ以外は必要のない(そもそも特効薬がない)病気でもあります。「保育園でヘルパンギーナの人がいて、うつった可能性が高い」「ヘルパンギーナに特徴的な症状が出ている」といったような場合、高熱が出たり、のどの痛みで食事がまったく摂れていないというような場合を除けばとりあえず自宅で様子を見るというのも選択肢の一つです。

したがって、ヘルパンギーナで医療機関を受診する目的というのは、他の病気ではないことを確認すること、そしてヘルパンギーナの合併症ある病気や治療によって引き起こされる、別の病気や病態のことが起きていないことを確認することということになります。熱も微熱程度のヘルパンギーナの場合、特に薬が出ないことも多いです。ご自宅で無理せず過ごして、様子をみてもらうことになるでしょう。

ヘルパンギーナではまれに無菌性髄膜炎心筋炎といった合併症を発症症状や病気が発生する、または発生し始めることすることがあります。ぐったりして意識が悪くなり呼びかけに反応がない、胸が痛いなどの症状が出たら医師の診察を受けるようにして下さい。その他にヘルパンギーナで気をつけることがあるとすれば、周囲へ感染を広げないようにすることです。保育園や学校はお休みして、自宅では頻回の手洗いうがいを行いましょう。

受診先は、お子さんならば小児科のクリニック、成人の方であれば内科か耳鼻科のクリニックが良いでしょう。ヘルパンギーナは小児に多い病気ですが、成人もかかることがあります。小児科の医師は診断に慣れていますが、成人を主に診ている医師では、場合によってはヘルパンギーナの可能性が思い浮かびにくいこともあるかもしれません。お近くにヘルパンギーナの方がいるなど、ご自身の体調不良に心当たりがある場合は、最初に受診の目的や心配事をぜひ医師にお伝えください。

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