ういるすせいずいまくえん

ウイルス性髄膜炎

ウイルス感染が脳と脊髄を包む髄膜という膜に広がり炎症を起こす病気

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11人の医師がチェック 123回の改訂 最終更新: 2017.06.15

ウイルス性髄膜炎の基礎知識

ウイルス性髄膜炎について

  • ウイルス様々な病気の原因となる病原体の一つ。細菌とは別物であり、抗菌薬は無効である感染が脳と脊髄脳から脊椎の中へ向かって通っている太い神経。脳と体の各部位を行き来する指令を伝える役割をもつを包む髄膜という膜に広がり炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るを起こす病気
  • ウイルス
  • 夏から秋に多い
  • 乳幼児に多く見られる

ウイルス性髄膜炎の症状

  • 38℃以上の高熱
  • 頭痛
  • 項部硬直(首の後の筋肉がこわばり、首を前に倒すと痛みが出る)
  • 吐き気
  • 嘔吐
  • まれな症状、合併症ある病気や治療によって引き起こされる、別の病気や病態のこと
    • 腹痛
    • 下痢
    • 発疹皮膚に起こる、何かしらの目に見える変化の総称
    • 心筋炎
      ・息苦しさ
      動悸心臓や太い動脈の脈拍を自覚すること。精神的な緊張や運動だけでなく、ホルモンバランスの異常や貧血など、様々な病気の症状として起こる
      ・胸痛

ウイルス性髄膜炎の検査・診断

  • 髄液検査背中側から背骨の間に針を刺して、髄液と呼ばれる液体を採取する検査。脳や脊髄に異常がないかを確認するために行う
    • 背中に針を刺して背骨背骨のこと。頚椎、胸椎、腰椎に分かれるの側にある髄液脳や脊髄の周囲を満たしている体液を採取する(麻酔をしなくても行えるくらい痛みは少ない検査である)
    • 髄液の中から、微生物の有無・細胞の数・タンパク質に量を調べる
    • 髄液の中に微生物の抗体白血球が作り出す、免疫の一部を担う物質。体内の病原体に付着して、他の免疫細胞の働きを助けたりするがあるかどうかを調べる場合もある
  • 血液検査
    • 炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るの程度を調べる
    • 原因となるウイルス様々な病気の原因となる病原体の一つ。細菌とは別物であり、抗菌薬は無効であるの抗体を調べる

ウイルス性髄膜炎の治療法

  • 対症療法病気による症状自体を抑えるための治療。病気の根本の原因を治す治療(根本治療)と区別される
    • 水分補給
    • 解熱鎮痛薬(高熱によって全身が衰弱してしまっている場合)
    • 抗けいれん薬(けいれんがあった場合)
  • ウイルス様々な病気の原因となる病原体の一つ。細菌とは別物であり、抗菌薬は無効である
    • ヘルペスウイルス一般的なウイルスの一つ。顔や性器の水ぶくれ(水疱)を引き起こす1型と2型や、水痘や帯状疱疹を引き起こす3型など様々な種類があるが原因と考えられる場合には、それに効果のある抗ウイルス薬が使用される
  • 感染の予防も重要
    • 手洗い
    • うがい
    • ウイルス感染者との濃厚な接触を避ける 
    • ワクチン接種

ウイルス性髄膜炎の経過と病院探しのポイント

ウイルス性髄膜炎かなと感じている方

ウイルス性髄膜炎は大きく病状に幅のある病気です。症状が微熱と軽い頭痛程度で、かぜと間違えられて、それでもいつの間にか自然に治っているという場合もそれなりの割合であると考えられています。軽いものであればこのように、診断もつかないうちに治ってしまいます。一方で重症のものでは意識がもうろうとして動けなくなってしまったり、全身がけいれんしたりといった場合 があります。

上記のような症状に該当して髄膜炎がご心配な方は内科(一般内科や神経内科)、小児科、または救急科の病院での受診をお勧めします。

診断のためには腰椎穿刺背中側から背骨の間に針を刺して、髄液と呼ばれる液体を採取する検査。脳や脊髄に異常がないかを確認するために行うといって、背中から針を刺して背骨背骨のこと。頚椎、胸椎、腰椎に分かれるの内側にある髄液脳や脊髄の周囲を満たしている体液を採取することが必要です。一般的なクリニックではウイルス性髄膜炎の可能性があれば「病院へ行って検査を受けてください」と言われてしまいますので、診断のためには総合病院内科、外科、小児科、産婦人科など主要な科が揃っている病院のこと。現在、明確な定義はないの受診が適切です。ただし、余裕がある状況であれば本当に髄膜炎かどうか、ある程度の当たりをつけてもらうためにクリニックをまず受診して判断を仰ぐという対処法もあります。

レントゲンX線(放射線)を使って、体の中の状態を簡易的に調べる画像検査CTX線(放射線)を用いて、体の内部を画像化して調べる検査などの画像検査でウイルス性髄膜炎を診断することはできません。ただし他の病気でないことを確かめるために頭部CTX線(放射線)を用いて頭の中の状態を調べる検査。脳出血や水頭症の確認などに使われることが多いの撮影が必要となることがあります。

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ウイルス性髄膜炎でお困りの方

ウイルス性髄膜炎の治療の基本は対症療法病気による症状自体を抑えるための治療。病気の根本の原因を治す治療(根本治療)と区別されるです。脱水にならないよう水分摂取に気をつけて安静にします。熱が出れば解熱薬、吐き気が出れば吐き気止めを使用して、自然に治るのを待つことになります。ごく一部のウイルス様々な病気の原因となる病原体の一つ。細菌とは別物であり、抗菌薬は無効であるに対しては効果のある抗ウイルス薬がありますが、これが無効のウイルスも多いです。

治療の大半は安静にして自然と治るのを待つ、ということもあります。先述の通り、ウイルス性髄膜炎だと診断がつかないままいつの間にか治ってしまっている方もいると思われる病気です。しかし、病院でウイルス性髄膜炎だと診断がつけば、入院の上で治療を行うことになります。特別な治療ができるわけではありませんが、重症化した場合には集中治療室での治療が必要となることもあるため、そうならないことを確認したり、重症化したとしても早期に発見して適切に対応できるようにしたりするための入院です。その意味で、やはりクリニックではなく総合病院内科、外科、小児科、産婦人科など主要な科が揃っている病院のこと。現在、明確な定義はないの受診をお勧めします。なお、重症化した場合の治療は、呼吸が苦しくなれば酸素吸入や人工呼吸器、脱水がひどくなれば点滴など、やはりこちらも対症療法を超える根本治療はありません。

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