どうふぜんしょうこうぐん
洞不全症候群
心臓を動かすための電気信号がゆっくりになったり止まったりすることで、正しく心臓が脈打てなくなってしまう状態
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最終更新: 2017.12.06
洞不全症候群の基礎知識
POINT 洞不全症候群とは
心臓を動かす司令を送る洞結節がうまく機能しない病気です。加齢や虚血性心疾患や心筋症、薬剤の副作用などが原因になって洞不全症候群は起こります。主な症状はめまい・息切れ・身体のだるさ・失神などになります。 症状や身体診察に加えて、心電図や心臓エコー検査を用いて診断します。診断がなかなかつかない場合は、24時間装着するタイプの心電図検査(ホルター心電図)やカテーテル検査を行う場合があります。症状がない場合は特に治療しませんが、意識消失を起こしたり徐脈と頻脈を交互に繰り返すような場合はペースメーカーを埋め込んで治療します。洞不全症候群が心配な人や治療したい人は、循環器内科を受診して下さい。
洞不全症候群について
- 不整脈のひとつ
- 病気のメカニズム
- 正常な心臓では、「洞結節」という部分から出る電気信号によって、正常な心臓の動きやリズムが保たれている
- 洞結節の細胞自体やその周辺に存在する心房筋の障害によって、心臓に正常な信号が送られないため心拍数が減少し
徐脈 や心停止を起こす - その結果として脳への血流が途絶えることで
意識障害 や失神 などの症状 を起こす - 一時的に血流が滞ったことによって血のかたまりができて血管に詰まること(
血栓症 )がある。血栓 が大事な血管に飛んで詰まらせること(塞栓 症)で脳梗塞などの重大な病気が起こることがある
- 以下の原因が考えられている
病態 と心電図 の特徴から3型に分類される- I型:洞性徐脈
- II型:洞停止、洞房ブロック
- III型:徐脈頻脈症候群
- 英語のSick Sinus SyndromeからSSSとも言う
洞不全症候群の症状
- 心停止または
徐脈 により脳へ血液が届かないことによる症状 失神 - めまい
- 目の前が暗くなる
- 一瞬気が遠くなる
- その他の全身に血液が上手くおくられず、心不全のような症状を起こすことがある
- 体動時の息切れ
- 疲労感
- 息苦しさ
洞不全症候群の検査・診断
症状 を起こしたときに行う検査心電図 :心臓の動きを調べるホルター心電図 :24時間の心臓の動きを調べる- 携帯型簡易心電計:簡易的に心臓の動きを調べる
- 心電図の記録でわからない場合
カテーテル検査 の1つである心臓電気生理学的検査を施行することもある
洞不全症候群の治療法
症状 がない場合- 無治療または
経過観察
- 無治療または
- 症状がある場合
- 薬剤など明らかな原因がある:原因に対する治療を施す
- 明らかな原因がなく、
ペースメーカー を入れたほうが良い場合徐脈 または心停止による脳虚血 発作 が明らかである場合や徐脈頻脈症候群と診断された場合はペースメーカ 治療の適応となる
- 明らかな原因がなくペースメーカーを入れなくても良い場合は経過観察を行う
洞不全症候群が含まれる病気
洞不全症候群のタグ
洞不全症候群に関わるからだの部位


