かんけっかんしゅ

肝血管腫

肝臓にできる良性の腫瘍。血管の組織の異常によりできる、血液が豊富に流れる腫瘍。

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9人の医師がチェック 98回の改訂 最終更新: 2017.08.09

肝血管腫の基礎知識

POINT肝血管腫とは

肝血管腫は肝臓にできる良性腫瘍です。成人の数%の人に起こるほど頻度の高い病気です。特に症状はないことがほとんどですが、進行すると腹痛やふらつきを起こすことがあります。 症状や身体診察に加えて、超音波検査やCT検査で診断します。診断がなかなかつかない場合はMRI検査を行う場合もありますが、組織を採取して顕微鏡で調べる検査は大量出血することがあるのでできるだけ行わないようにします。多くの場合は治療の必要はありませんが、腫瘍が非常に大きくなって症状が出る場合は手術で切除します。肝血管腫が心配な人や治療したい人は、消化器内科や消化器外科を受診して下さい。

肝血管腫について

  • 肝臓にできた良性病気の中でも、相対的に経過が悪くないもの。多くの場合、腫瘍をつくる病気に対して、悪性腫瘍と対比させるために使われる用語腫瘍細胞が増殖してできるこぶのようなもの。あまり悪さをしない良性腫瘍と、体に強い害を与えることの多い悪性腫瘍に分類される
    • 血管の組織の異常によりできる、血液が豊富に流れる腫瘍
  • 罹患率一定期間内に発生した疾患の発症しうる母集団に対する割合。有病率と区別されるは成人の約1-5%と言われている
    • 女性にやや多い
  • 良性腫瘍「がん」ではない腫瘍。無制限に大きくなったり、転移したりする悪性腫瘍とは異なるが、部位やサイズによっては手術が必要となるがん無制限に増殖して周囲へ広がる、異常な細胞(がん細胞)による病気。塊となって腫瘍を作る固形がんと、白血病のように血液中にがん細胞が存在する血液がんがあるではないため、転移がん細胞がリンパ液や血流にのって、リンパ節や他の臓器にまで広がること。転移がある場合は進行がんに分類されることが多いはしない
    • 治療も行わずに様子を見ていくことがほとんど
  • 健康診断の超音波検査空気の細かな振動である超音波を使った画像検査。体の奥の血管や臓器を観察することができるCTX線(放射線)を用いて、体の内部を画像化して調べる検査検査で発見されることが多い

肝血管腫の症状

  • 基本的には症状はあらわれない
  • ごく一部の重症例では、腹痛や貧血が起こる場合がある

肝血管腫の検査・診断

  • 一つの検査だけでは、肝血管腫なのか他の腫瘍細胞が増殖してできるこぶのようなもの。あまり悪さをしない良性腫瘍と、体に強い害を与えることの多い悪性腫瘍に分類されるなのか分かりにくいことが多い
  • 血液検査
  • 画像検査
    • 腹部超音波検査空気の細かな振動である超音波を使って、腹部の状態を調べる検査
      ・白い円形の塊として見えるが、肝癌と見誤らないことが重要
    • 腹部CT検査X線(放射線)を用いて腹部の状態を調べる検査。肝臓や腸などの内蔵から骨や筋肉まで、様々な組織の状態を確認することができる
    • MRI磁力(電磁波)を用いて、脳や内臓、筋肉、骨などの組織を詳しく調べる検査検査
  • 肝血管腫の可能性がある場合は生検病気(病変)の一部を採取すること。また、それを顕微鏡で詳しく調べる検査のこと。病気の悪性度の確認や、他の検査では診断が難しい病気の診断のために行われるは行わない
    • 血流が豊富で大量出血の可能性があるため要注意

肝血管腫の治療法

  • 腫瘍細胞が増殖してできるこぶのようなもの。あまり悪さをしない良性腫瘍と、体に強い害を与えることの多い悪性腫瘍に分類されるが小さく、症状が出ていない場合は治療の必要はない
  • 症状があれば、切除手術を行うこともある
    • 手術
      腹腔鏡内視鏡の一種。腹部の内部を観察するために用いる。細長い棒の先にカメラがついていて、腹部の皮膚に小さな穴を開け、そこからカメラを差し込んで中を覗く下手術:お腹の中に小さなカメラ自在に曲がる管の先にカメラがついていて、体の奥を覗くための機械。有名なのは胃カメラや大腸カメラだが、様々な太さや用途があるを入れて、腫瘍を取り除く
  • 一度腫瘍を取り除けば基本的に再発することはない

肝血管腫の経過と病院探しのポイント

肝血管腫かなと感じている方

肝血管腫は基本的に良性腫瘍「がん」ではない腫瘍。無制限に大きくなったり、転移したりする悪性腫瘍とは異なるが、部位やサイズによっては手術が必要となるの一種で、悪さをすることはまれです。ほとんどの方は、肝血管腫が肝臓にありながらも、何の症状や悪影響も出ないまま寿命をまっとうしますが、極端に大きい血管腫血管を構成する細胞の増殖によっておこる腫瘍のこと。皮膚、筋肉、肝臓など、発生する場所によってそれぞれ症状が異なるの場合には腹部の痛みや圧迫感といったような症状が見られることがあります。

上記のような症状に該当していることが心配な方は、腹部エコー空気の細かな振動である超音波を使って、腹部の状態を調べる検査CTX線(放射線)を用いて、体の内部を画像化して調べる検査の検査が行える病院の消化器科を受診することをお勧めします。消化器科の中には消化器内科や消化器外科の2つの診療科があります。これらの科の医師の中でも、肝血管腫のような肝臓の病気を多く見ている医師もいれば、そうではない医師もいます。
消化器の分野は大きく2つに分かれ、「肝臓、胆のう、膵臓」といった臓器が専門の医師と、「食道、胃、十二指腸、小腸、大腸」といった消化管口から肛門までの食物の通り道で、消化、吸収を行う管の総称。胃や腸などを含むが専門の医師がいます。特に前者は更に、肝臓とそれ以外(胆のうと膵臓)に分かれることもあり、同じ消化器内科や消化器外科の医師とは言っても更に細かな専門領域があることが多いです。しかし、肝血管腫は消化器領域でも基本的な病気ですので、あまり高い専門性は必要ありません。

肝血管腫の診断は腹部エコー検査空気の細かな振動である超音波を使って、腹部の状態を調べる検査、または腹部CT検査X線(放射線)を用いて腹部の状態を調べる検査。肝臓や腸などの内蔵から骨や筋肉まで、様々な組織の状態を確認することができるで行います。人間ドックで見つかることや、他の目的で受けた検査でたまたま肝臓に肝血管腫がみつかるといった流れがほとんどです。「腹痛や吐き気などの症状が出て、よく調べてみたら肝血管腫だった」というようなことは非常にまれです。

唯一注意しなければならないのは、肝血管腫に見えるが実はよく似たタイプの他の腫瘍細胞が増殖してできるこぶのようなもの。あまり悪さをしない良性腫瘍と、体に強い害を与えることの多い悪性腫瘍に分類されるであった、というような経緯です。そのようなことを防ぐために、肝血管腫と思われる腫瘍が見つかったあと、数か月後に再検査を行うことがあります。それでも問題がなければ、その後は1年に1回の検査で十分です。エコー空気の細かな振動である超音波を使った画像検査。体の奥の血管や臓器を観察することができるの検査が行えれば、病院ではなく消化器内科、消化器外科のクリニックで問題ありません。

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肝血管腫でお困りの方

肝血管腫は基本的に治療の必要がありません。そのまま放置しても悪さをする可能性が極めて少ない一方で、治療をするとしたら肝臓を切除するといった大掛かりな手術が必要だからです。

例外的ですが、10cm程度まで大きくなった場合や腹痛などの症状の自覚のある場合は治療を検討します。治療が必要な場合には総合病院内科、外科、小児科、産婦人科など主要な科が揃っている病院のこと。現在、明確な定義はないの消化器外科、肝臓外科といった診療科で手術を受けることになります。

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