腸閉塞(イレウス)の基礎知識
POINT 腸閉塞(イレウス)とは
腸閉塞は腸の一部が詰まってしまうことで食べ物や水分がうまく流れなくなってしまう病気です。腸の動きが悪い人・過去に手術を受けたことのある人・大腸がんのある人などに起こりやすいです。主な症状は腹痛・吐き気・嘔吐・お腹が張るなどになります。 症状や身体診察に加えて、血液検査・超音波検査・腹部CT検査を用いて診断します。絶食・鼻から管を入れて腸に詰まっているものを取り除く治療を行いますが、それでも改善がない場合や症状が強い場合には手術を行います。腸閉塞が心配な人や治療したい人は、消化器内科・消化器外科・救急科を受診して下さい。
腸閉塞(イレウス)について
腸閉塞(イレウス)の症状
腸閉塞(イレウス)の検査・診断
問診 :過去に何らかの腹部の手術を受けたことがあるか(過去の手術が原因で腸閉塞になることがあるため)- 画像検査:腸が閉塞しているかどうかや閉塞の度合いなどを調べる
腹部レントゲン 検査(X線 写真)腹部超音波検査 腹部CT検査
- 診断をつけるという目的以外に、手術が必要かどうかを判定するという目的もある
腸閉塞(イレウス)の治療法
- 主な治療
- 一方で完全に腸が詰まってしまっている場合や腸が捻れている場合には、手術で詰まりや捻れの原因を解決しなければならないことが多い
腸閉塞(イレウス)の経過と病院探しのポイント
腸閉塞(イレウス)が心配な方
腸閉塞はイレウスとも呼ばれ、主に小腸が詰まって生じる病気です。専門の診療科は消化器内科、一般外科、腹部外科、大腸外科、消化器外科などですが、受診前の段階では腹痛や吐き気が主な症状で、症状だけから腸閉塞ではないかと自己診断することは難しいかもしれません。
腸閉塞は手術が必要となることもありますが、手術ではなく胃管やイレウス管(鼻から管を入れて腸の内部に溜まった液体を吸い出す)などでの治療を行う場合は、外科ではなく消化器内科で診療を行うことも多いです。
外科診療科の分類の仕方は病院によって様々ですが、一般外科、腹部外科、大腸外科、消化器外科と呼ばれている科が腸閉塞の主な専門診療科です。専門家の呼び名は施設に若干異なるため、「一般外科しかない病院よりも、腹部外科や消化器外科がある病院の方が良い」とは必ずしも言うことができません。
重症の場合には手術が必要となるため、外科のある病院が適しています。ただし大学病院など、特殊な大病院でなければ治療が受けられないということはありません。
腸閉塞の治療では入院が必要であり、クリニックではなく病院で診療を受けることになります。
腸閉塞の診断は腹部エコーまたは腹部CTで行います。国内の総合病院であればほとんどのところにエコーやCTの設備がありますので、診断のために特別な病院を選択しなければならない、ということはありません。
腸閉塞(イレウス)でお困りの方
腸閉塞の治療は原因によって様々です。癒着性イレウスといって腸が腹膜とくっついてしまっている場合には手術が必要となりやすいです。そうでない、麻痺性イレウスといって腸の動きが弱まっていることが原因の場合には、腸を動かすような薬を使用します。またいずれの場合でも胃管やイレウス管といって、鼻から腸まで管を通すような処置を検討します。その場合、胃カメラを同時に行うこともあります。
腸閉塞(イレウス)が含まれる病気
腸閉塞(イレウス)のタグ
腸閉塞(イレウス)に関わるからだの部位

