きゅうせいかんけつせいぽるふぃりんしょう
急性間欠性ポルフィリン症
ヘモグロビンを構成するヘムの合成に障害がおこり、精神症状や腹部症状が出る病気。ポルフィリン症の一種
3人の医師がチェック 20回の改訂 最終更新: 2021.10.01

急性間欠性ポルフィリン症の基礎知識

POINT 急性間欠性ポルフィリン症とは

赤血球に含まれるヘモグロビンを構成するヘムの異常によって、精神症状や腹部症状が現れる病気です。思春期以降の女性に多いとされています。遺伝的に起こしやすい人に「薬の影響」や「ホルモンバランスの変化」「飲酒」「ストレス」などが関係して発症すると考えられています。腹痛の他に手足の動かしにくさや、頭痛、けいれんなどの症状が現れ、血液検査や尿検査で診断が行われます。生命に影響が及ぶこともあるので、早期に治療を開始する必要があります。急性間欠性ポルフィリン症が疑われた人は、一般内科や血液内科、救急科で診療が行われます。

急性間欠性ポルフィリン症について

  • ヘモグロビンを構成するヘムの合成に障害がおこり、精神症状や腹部症状が出る病気
  • 思春期以降の女性に多い
  • 遺伝的に素因がある人に、以下のようなきっかけがあり発症する
    • 薬剤
      • 抗けいれん薬、経口避妊薬、痛み止め、抗菌薬など多くの薬剤が原因となりうる
    • 女性ホルモンバランスの変化(月経、妊娠など)
    • 飲酒、ストレス など

急性間欠性ポルフィリン症の症状

  • 急性に腹痛などの腹部症状でおこることが多い
  • 腹部症状
    • 腹痛、嘔吐、便秘など
  • 神経症状
    • 末梢神経障害
      • 手足の動きの麻痺やしびれ、痛みなど
    • 中枢神経症状
      • 頭痛
      • 意識障害、幻覚、けいれん
    • 自律神経障害
      • 高血圧
      • 頻脈
  • 皮膚症状は出ない   

急性間欠性ポルフィリン症の検査・診断

急性間欠性ポルフィリン症の治療法

  • 診断が送れると命に関わるため、早期の診断、治療が必要
  • 発作症状(非常に強い痛みを伴う腹痛など)の予防にギボシランナトリウムが使われることがある
  • 急性発作が出た時の治療
    • ブドウ糖グルコース)の多い点滴を行う
    • ヘミンというヘム製剤の投与
    • その他に鎮痛薬や抗不安薬などを症状を和らげるために使用する
  • 日々の生活で誘因を避けることが重要
    • ストレス、急激なダイエット、飲酒、喫煙
    • 薬剤では経口避妊薬、抗けいれん薬、バルビタールを避ける

急性間欠性ポルフィリン症が含まれる病気

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