のうじょうみゃくけっせんしょう
脳静脈血栓症
脳の静脈が血栓などにより閉塞した状態。
10人の医師がチェック
45回の改訂
最終更新: 2022.02.28
脳静脈血栓症の基礎知識
POINT 脳静脈血栓症とは
脳の静脈に血栓(血液のかたまり)が詰まる病気のことです。脳にむくみを起こして頭痛、吐き気、意識障害、けいれん発作などまざまな症状が現れます。感染症(中耳炎や副鼻腔炎など)や脱水、脳腫瘍などが原因と考えられています。また、がん患者や妊婦など血液が固まりやすい状態になっている人にも見られやすいです。疑われる人には頭部CT検査や、頭部MRI検査などで詳しく調べられます。治療には血液を固まりにくくする薬を使い、けいれん発作が起きた場合には抗けいれん薬が使われます。脳静脈血栓症の経過は良好で、半数以上の人が特に後遺症なく回復するとされています。突然、頭痛や吐き気などが起きた場合、原因の1つとして脳静脈血栓症の可能性があります。心配な人は脳神経内科や内科、脳神経外科、救急科を受診して調べてもらってください。
脳静脈血栓症について
脳静脈血栓症の症状
- 主な
症状 - 頭痛
- 横になったり、運動したりいきんだりすることで静脈の流れが悪くなる
- 吐き気、嘔吐
- けいれん
麻痺 (運動障害や感覚障害)意識障害 など
- 頭痛
- 以下のような特徴がある
- 時間とともに症状が基本的に悪化する
- 症状がよくなったり悪くなったりするときもある
- 頭痛や吐き気に加えてけいれんを伴うことが多い
- 体の両側に症状が起こることが多い
脳静脈血栓症の検査・診断
脳静脈血栓症の治療法
発症 後は速やかに抗凝固療法を行う- その他脳浮腫に対する治療や、けいれんがあれば抗けいれん薬などを必要に応じて使用する
- 内科的治療の効果が乏しい時は、外科的治療を行う
頭蓋内圧 の上昇が強ければ、頭蓋骨の一部を切り取り圧力を逃がす手術(減圧術)を行う血管内治療 により閉塞部分の血栓 を溶かすこともある
- 長期的には、
抗凝固薬 の内服を少なくとも数ヶ月以上、原因によっては一生内服が必要となることもある - 70-80%の人は、特に後遺症なく回復する
- 再発する人は、全体の2-4%に過ぎない
脳静脈血栓症のタグ
脳静脈血栓症に関わるからだの部位


