のうじょうみゃくけっせんしょう
脳静脈血栓症
脳の静脈が血栓などにより閉塞することによって中枢神経症状が起こる病気
10人の医師がチェック 44回の改訂 最終更新: 2018.08.12

脳静脈血栓症の基礎知識

POINT 脳静脈血栓症とは

脳の静脈に血栓(血液のかたまり)ができて詰まる病気のことです。脳にむくみを起こして頭痛、吐き気、意識障害、けいれん発作などまざまな症状が現れます。感染症(中耳炎や副鼻腔炎など)や脱水、脳腫瘍などが原因と考えられていて、がん患者や妊婦など血液がかたまりやすい状態になっている人にも見られ、頭部CT検査や頭部MRI検査などを行い詳しく調べられます。発症後は血液を固まりにくくする薬を使い、けいれん発作が起きた場合には抗けいれん薬が使われます。脳静脈血栓症はその後の経過は良好で、半数以上の人が特に後遺症なく回復するとされています。突然、頭痛や吐き気などが起きた場合の原因の1つに脳静脈血栓症の可能性があります。心配な人は神経内科や内科、脳神経外科、救急科を受診して調べてもらってください。

脳静脈血栓症について

  • 脳の静脈が血栓などにより閉塞することによって中枢神経症状が起こる病気
    • 脳から心臓に血液を返す静脈が閉塞する
    • その結果脳浮腫が起こり、頭蓋内圧が上昇し、脳機能の障害が起こる
    • 脳内出血が起こることがある
      脳卒中の0.5-1%程度と言われている
  • 主な原因
    • 感染症
      中耳炎
      副鼻腔炎
      髄膜炎など
    • 血液が固まりやすくなっている状態
      ・妊娠中、産後、避妊薬の内服
      多血症
      ・脱水
      がん
      ・その他血液が固まりやすくなる病気
    • 脳腫瘍による物理的な静脈の圧迫や狭窄

脳静脈血栓症の症状

  • 主な症状
    • 頭痛
      ・横になったり、運動したりいきんだりすることで静脈の流れが悪くなる
    • 吐き気、嘔吐
    • けいれん
    • 麻痺(運動障害や感覚障害)
    • 意識障害 など
  • 以下のような特徴がある
    • 時間とともに症状が基本的に悪化する
    • 症状がよくなったり悪くなったりするときもある
    • 頭痛や吐き気に加えてけいれんを伴うことが多い
    • 体の両側に症状が起こることが多い

脳静脈血栓症の検査・診断

脳静脈血栓症の治療法

  • 発症後は速やかに抗凝固療法を行う
    • その他脳浮腫に対する治療や、けいれんがあれば抗けいれん薬などを必要に応じて使用する
  • 内科的治療の効果が乏しい時は、外科的治療を行う
    • 頭蓋内圧の上昇が強ければ、頭蓋骨の一部を切り取り圧力を逃がす手術(減圧術)を行う
    • 血管内治療により閉塞部分の血栓を溶かすこともある
  • 長期的には、抗凝固薬の内服を少なくとも数ヶ月以上、原因によっては一生内服が必要となることもある
  • 70-80%の人は、特に後遺症なく回復する
  • 再発する人は、全体の2-4%に過ぎない

脳静脈血栓症のタグ

脳静脈血栓症に関わるからだの部位

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