ろっかんしんけいつう
肋間神経痛
肋骨と肋骨の間に通っている神経に生じる痛み
8人の医師がチェック 116回の改訂 最終更新: 2024.07.12

肋間神経痛の検査:CT・MRI検査など

肋間神経痛は肋骨と肋骨の間にある神経が原因で生じる痛みです。医療機関では、肋間神経痛による痛みなのか他の病気による症状なのかを見極めるための検査をします。また、肋間神経痛であればその原因となる病気があるかどうかを調べるために検査をします。検査はそれぞれの目的に応じて行われます。

1. 肋間神経痛の原因を調べる検査:神経や骨などの異常を見る

肋間神経痛は病気ではなく症状です。痛みの原因となる次のような病気が隠れていることがあります。

  • 感染症
  • 骨や筋肉の病気
    • 脊椎(せきつい)圧迫骨折
    • 肋骨(ろっこつ)骨折
    • 椎間板(ついかんばん)ヘルニア
  • 手術の後遺症
    • 乳がんの手術後:乳房切除後症候群(PMPS: Postmastectomy Pain Syndrome)
    • 開胸手術後:開胸術後症候群
  • がん転移
  • 特発性

診察や検査でこれらの原因がないかを調べます。主に用いる検査はCT検査・MRI検査です。原因が明らかな場合には、それを治療することで肋間神経痛の緩和や完治が期待できます。それぞれの病気の説明は「肋間神経痛の原因」にあるのであわせて読んでいただければと思います。

CT検査

CT検査は放射線を使った検査です。身体の中を放射線を用いて撮影して画像化します。骨折の有無なども観察することができます。放射線による身体への影響が懸念されるので必要なときにだけ使われます。検査しなくても原因が明らかな場合にはCT検査は行われません。

MRI検査

MRI検査は磁気を利用した検査です。放射線は使わないので、CT検査のように放射線の体への影響を心配する必要はありません。身体の中にペースメーカーなどの金属製品が入っている人は、磁気の影響を考えてMRI検査を受けられない場合があります。MRI検査は椎間板ヘルニアやCT検査でははっきりとしない脊椎圧迫骨折などを探すのに向いています。

帯状疱疹後の肋間神経痛など原因が明らかな場合にはMRI検査を行いません。

2. 肋間神経痛以外の病気を探す検査:心電図・超音波検査・内視鏡検査など

肋間神経痛の主な症状は胸の痛み(胸痛)です。胸痛の原因として考えられる病気は多くあります。中には命の危険を及ぼす病気もあります。一方、肋間神経痛は痛みはあるものの命を危機にさらすような病気ではありません。そのため、肋間神経痛と、重症になるような病気とをしっかり区別することが大切です。

【肋間神経痛と区別が必要な病気の例】

胸痛で命に影響する病気は狭心症心筋梗塞などの心臓の病気や肺塞栓・気胸などの肺(呼吸器)の病気です。それぞれの病気については「肋間神経痛の症状」で解説しているのでそちらも合わせて読んでいただければと思います。

心電図

心電図心筋梗塞狭心症不整脈などを調べることができる検査です。心電図は心臓内の電気的活動を記録したものです。狭心症心筋梗塞などの病気が起きると特徴的な心電図の波形があらわれることがあります。

血液検査

血液検査は心臓の病気と区別するために用いられます。血液検査は心筋梗塞が起きて心筋細胞(心臓の細胞)に障害がでているかなどの推測に役立ちます。

超音波検査

胸痛がある場合、心筋梗塞など致命的な病気の可能性をまず調べる必要があります。超音波検査では心臓の動きなどを観察することができます。

レントゲン検査

レントゲン検査では肺や心臓の形を確認することができます。気胸はレントゲン検査で診断できることが多いです。レントゲン検査で診断が難しいときにはCT検査で状態を確認することがあります。

CT検査

CT検査は肺や大きな血管などを観察するのに適した検査です。CT検査はレントゲン検査と同様に放射線を用いて検査を行います。レントゲン検査より多くの放射線を使って、レントゲン検査よりも詳細な情報を得ることができます。

内視鏡検査

余り多くはありませんが胃食道逆流症や胃十二指腸潰瘍などでみぞおちや胸部に痛みが現れることがあります。内視鏡検査は、肋間神経痛で治療をしていても効果が不十分で食道や胃に原因がありそうな場合に考慮される検査です。