外痔核の基礎知識
POINT 外痔核とは
肛門周囲にできた腫れものです。肛門の周りの血流が悪くなることが主な原因で、便秘や下痢、身体の冷えが関係しています。痛みや出血などの症状が現れ、視診や触診によって診断されます。外痔核を安静にすることが治療になるので、患部を温めたりウォシュレットを使ったりします。改善がない場合は手術が検討されます。排便時に痛みや出血がある場合は外痔核が原因になっている可能性があります。肛門科や消化器外科、消化器内科を受診してください。
外痔核について
外痔核の症状
- 激しく痛むことが多い
血便 が出たり、血液が下着に付着したりする
外痔核の検査・診断
- 視診、触診から診断する
外痔核の治療法
対症療法 - 患部を温め、薬を使うことで、痛みは1週間で、腫れは1-2か月で改善することが多い
- 患部に刺激を加えず、血流を良くすることが重要
- トイレでの留意点
- ウォシュレットを使うようにする
- トイレットペーパーによる刺激で出血や痛みが起こりやすいため、
- 長時間座らないようにする
- ウォシュレットを使うようにする
- 長く一定の形で座らずにまめに体位を変換する
- 長い時間座り続ける姿勢を取らないようにする
- 無理に押し込み続けると、さらに
炎症 を起こし腫れや痛みもひどくなるので、触ったり押し込んだりしないことが重要
- 食事療法
- 食物繊維を摂取する
- 薬物療法
- 緩下剤:便を柔らかくして肛門に負荷をかけないようにする
- 痛み・かゆみを止める軟膏や坐剤
- 手術
- 薬物や安静による治療でなかなか治らない場合に検討される
外痔核に関連する治療薬
痔治療薬(内服薬)
- 肛門の周囲や内部などの血流などを改善して腫れ(浮腫)を改善することで痔核による出血、痛み、かゆみなどを改善する薬
- 痔核は肛門の周囲や内部の血流が悪くなり腫れた状態で出血や場合によっては痛みやかゆみなども伴う
- 患部の血流を改善することで痔核の腫れ(浮腫)の改善が期待できる
- 本剤は肛門周囲や内部などにおける血流改善作用などをあらわす
- 薬剤によっては抗炎症作用や患部の治癒促進作用などをもつ
痔治療薬(外用薬)
- 痔の炎症を抑える成分や傷の治りをよくする成分などによって痔の症状を改善する薬
- 痔は直腸や肛門に炎症ができていて、硬くなった便によって傷がつきやすくなり症状が継続してしまう
- 痔は創傷部の炎症を抑えたり、傷の治りをよくしたりすることで症状の改善が期待できる
- 本剤は抗炎症作用をもつ成分や傷の治りをよくする成分などを含む製剤
- 製剤によって抗菌作用をもつ成分や痛みを抑える局所麻酔薬などが含まれる場合もあり個々に特徴がある
外痔核の経過と病院探しのポイント
外痔核が心配な方
外痔核は、肛門のそばにご自身で触れられるしこりとその部位の強い痛みが特徴です。このような症状に該当してご心配な方は外科のクリニックでの受診をお勧めします。外痔核は外科の病気の中ではよくあるものですから、一般外科の医師であれば初期対応は可能です。
ただし、一部の医療機関では痔に関連した病気を特に専門としているところもあります。肛門科や大腸外科を掲げているクリニックなどは、専門性が高い医療機関だと考えて良いでしょう。
外痔核の診断は診察で行います。レントゲンやCTといった画像検査で診断することはできません。したがって、外痔核の診断という面から、特殊な医療機関を選ぶ必要はありません。
外痔核でお困りの方
外痔核の治療は、軽いものであれば軟膏や座薬で対応します。逆にある程度以上の外痔核であれば、外科処置(手術)で対応します。医療機関によって普段からこのような処置をやり慣れているところとそうでないところがありますので、事前に調べたり、痔の治療が受けられるか問い合わせをしたりした上で受診すると良いでしょう。
肛門科や大腸外科を掲げているところや、痔の治療を宣伝しているところでは専門的な治療が受けられると考えられますが、それ以外の病院だと、軟膏や座薬以上の治療に対応できないこともあり得ます。
女性の場合は特に、同性の医師に診てもらいたいということもあるかもしれません。女性医師がいるかどうかも病院を探す上で判断材料になり得る項目でしょう。
外痔核が含まれる病気
外痔核のタグ
外痔核に関わるからだの部位


