はんけっきゅうげんしょうしょう
汎血球減少症
血液中の3種類の血球成分すべて(赤血球、白血球、血小板)が減少した状態
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最終更新: 2021.11.05
汎血球減少症の基礎知識
POINT 汎血球減少症とは
血液の成分は大きく分けると、主に液体成分である血漿(けっしょう)と、血球(けっきゅう)に分かれます。血球は赤血球、白血球、血小板の3種類から成ります。汎血球減少(はんけっきゅうげんしょう)とは、赤血球、白血球、血小板、3つの血球成分が全て正常よりも少なくなってしまっている状態を指します。症状としては、赤血球の減少による貧血の症状、白血球の減少による感染しやすくなる症状、血小板の減少による出血しやすくなる症状がみられます。進行がゆっくりの人や、程度が軽い人では症状が出ないこともあります。汎血球減少症の診断は血液検査をすれば容易にできますが、なぜ汎血球減少が起きているのか原因を突き詰めることが重要です。治療は汎血球減少が起きている原因によって大きく異なります。汎血球減少症が心配な人や治療したい人は血液内科や一般内科を受診してください。既に汎血球減少症の原因となる病気が分かっている人は、その病気の専門科を受診してください。
汎血球減少症について
- 血液と
抗凝固剤 を試験管に入れて放置すると、上層の液体成分と、下層の沈殿に分離する- 液体成分→血漿:栄養や
免疫 に関連するタンパク質、糖質、脂質、血液凝固因子などを含み、血圧の保持にも役立つ - 沈殿→
赤血球 、白血球 、血小板 、3種類の血球成分から成る- 赤血球:酸素の運搬に役立つ
- 白血球:菌や異物と戦うなど免疫に役立つ
- 血小板:出血した際の止血に役立つ
- 液体成分→血漿:栄養や
- 汎血球減少とは、赤血球、白血球、血小板、3種類の血球成分が全て正常よりも減少している状態
- 血球が減っている状態そのものを指す
- なぜ汎血球減少が起きているか、原因となる病気を突き止める必要がある
- 原因となる病気としては、血液疾患(
骨髄 の病気)とそれ以外に分けられる - 頻度的には骨髄異形性症候群や脾機能亢進症、抗がん剤の副作用によるものが多い
汎血球減少症の症状
汎血球減少症の検査・診断
- 血液検査
- 血球成分が3種類全て減少していることを確認する
- 血球が減少している原因を調べる
- 画像検査
CT 検査、MRI 検査などで汎血球減少の原因になりそうな病変 がないか調べる
骨髄 検査- 血液疾患(骨髄の病気)が疑われる場合に行われる
- 腰骨や胸の骨から骨髄を採取して、顕微鏡で見るなどの検査を行う