はんけっきゅうげんしょうしょう
汎血球減少症
血液中の3種類の血球成分すべて(赤血球、白血球、血小板)が減少した状態
5人の医師がチェック 105回の改訂 最終更新: 2017.12.13

汎血球減少症の基礎知識

POINT 汎血球減少症とは

血液の成分は大きく分けると、主に液体成分である血漿(けっしょう)と、血球(けっきゅう)に分かれます。血球は赤血球、白血球、血小板の3種類から成ります。汎血球減少(はんけっきゅうげんしょう)とは、赤血球、白血球、血小板、3つの血球成分が全て正常よりも少なくなってしまっている状態を指します。症状としては、赤血球の減少による貧血の症状、白血球の減少による感染しやすくなる症状、血小板の減少による出血しやすくなる症状がみられます。進行がゆっくりの場合や、程度が軽い場合には症状が出ない場合もあります。汎血球減少症の診断は採血検査をすれば容易にできますが、なぜ汎血球減少が起きているのか原因を突き詰めることが重要です。治療は汎血球減少が起きている原因によって大きく異なります。汎血球減少症が心配な方や治療したい方は血液内科や一般内科を受診してください。既に汎血球減少症の原因となる病気が分かっている場合には、その病気の専門科を受診してください。

汎血球減少症について

  • 血液と抗凝固剤を試験管に入れて放置すると、上層の液体成分と、下層の沈殿に分離する
    • 液体成分→血漿:栄養や免疫に関連するタンパク質、糖質、脂質、血液凝固因子などを含み、血圧の保持にも役立つ
    • 沈殿→赤血球白血球血小板、3種類の血球成分から成る
      ・赤血球:酸素の運搬に役立つ
      ・白血球:菌や異物と戦うなど免疫に役立つ
      ・血小板:出血した際の止血に役立つ
  • 汎血球減少とは、赤血球、白血球、血小板、3種類の血球成分が全て正常よりも減少している状態
    • 血球が減っている状態そのものを指す
    • なぜ汎血球減少が起きているか、原因となる病気を突き止める必要がある
  • 原因となる病気としては、血液疾患(骨髄の病気)とそれ以外に分けられる
  • 頻度的には骨髄異形性症候群や脾機能亢進症、抗がん剤の副作用によるものが多い

汎血球減少症の症状

  • 貧血の症状
    • めまい、立ちくらみ
    • だるさ、疲れやすい
    • 動悸
    • 息切れ など
  • 白血球減少の症状(感染症にかからなければ症状は出にくい)
    • 発熱
    • 発疹
    • 下痢 など感染した臓器に応じた症状
  • 血小板減少の症状
    • 粘膜出血(鼻血や歯茎からの出血)
    • 血尿
    • 紫斑(青あざ)ができやすい など

汎血球減少症の検査・診断

  • 血液検査
    • 血球成分が3種類全て減少していることを確認する
    • 血球が減少している原因を調べる
  • 画像検査
    • CT検査、MRI検査などで汎血球減少の原因になりそうな病変がないか調べる
  • 骨髄検査
    • 血液疾患(骨髄の病気)が疑われる場合に行われる
    • 腰骨や胸の骨から骨髄を採取して、顕微鏡で見るなどの検査を行う

汎血球減少症の治療法

  • 基本的には汎血球減少の原因となる病気の治療を最優先で行う
    • 原因に応じた治療を行ったうえで、必要があれば以下のような治療を行う
  • 貧血の治療
    • 貧血の程度が強い場合や、急激に貧血が進む場合は輸血を行う
  • 白血球減少の治療
    • 感染症にかかってしまった場合に抗菌薬や抗ウイルス薬を使う
    • 抗菌薬や抗ウイルス薬を予防的に使う
    • 白血球を増やす薬を注射する(G-CSF製剤)
  • 血小板減少の治療
    • 血小板の値が著しく低い場合や、出血している場合には血小板輸血を行う


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