ぜつえん
舌炎
様々な原因で生じる舌の炎症の総称。
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最終更新: 2018.09.26
舌炎の基礎知識
POINT 舌炎とは
舌に起こる炎症の総称です。舌炎が起こると、痛みや腫れ、不快感などさまざまな症状が現れます。火傷や貧血、薬、ウイルス感染などが原因になります。問診や視診(見た目の診察)で診断が行われます。痛みなどの症状を和らげることが治療の目的になり、ステロイド薬やレーザーなどが使われます。舌炎は数日で自然に治癒することが多いのですが、長引く場合や症状が強い場合は歯科や内科を受診してください。
舌炎について
舌炎の症状
- 舌が赤く腫れ、痛みや不快感を起こす
症状 が続くと、粘膜がただれ、びらん や潰瘍 を作る
舌炎の検査・診断
症状 から診断される- ほかの症状や病歴から、原因となる貧血などの病気がないかを調べる
舌炎の治療法
- 主な治療は原因の病気の治療と
対症療法 症状 がひどい場合などには、ステロイド薬 や、レーザーで傷をふさぐなどの治療がある
舌炎に関連する治療薬
ナイアシン製剤(ニコチン酸、ニコチン酸アミド)
- 脂質の代謝や血管拡張、新陳代謝の改善などの作用によりニコチン酸欠乏によって生じる口内炎や耳鳴り、湿疹などの予防や治療に用いる薬
- ナイアシンはニコチン酸とニコチン酸アミドの総称で水溶性(水に溶けやすい性質)ビタミン
- 脂質の代謝や血管拡張作用、皮膚などの新陳代謝の改善など様々な作用をもつ
- アルコール分解や活性酸素(過剰発生で細胞を傷つける物質)の除去などにも関与する
ビタミンB6製剤
- ビタミンB6を補い、口内炎や湿疹、貧血、手足のしびれなどを改善する薬
- ビタミンB6は水溶性(水に溶けやすい性質)ビタミンでタンパク質からアミノ酸への分解などを助ける働きがある
- ビタミンB6が不足すると皮膚、粘膜、神経の炎症や貧血などがおこりやすくなる
- ビタミンB6が不足すると中枢神経の異常興奮により痙攣などがおきやすくなる
- イソニアジド(主な商品名:イスコチン)の投与によるビタミンB6欠乏症に使用する場合もある
- 薬剤によってはてんかんの治療などに使用する場合もある