きゅうせいりんぱせいはっけつびょう

急性リンパ性白血病

骨髄で未熟な細胞(リンパ球)が異常に作られてしまう「血液のがん」。進行が早いものを急性リンパ性白血病という。

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10人の医師がチェック 126回の改訂 最終更新: 2016.11.04

急性リンパ性白血病の基礎知識

急性リンパ性白血病について

  • 骨髄骨の内側のすかすかとした部分。主に血球を作っている。骨髄に異常が起こると、正常な血球が作れなくなり、白血病や貧血などが起こる。で未熟な細胞が異常に作られてしまう血液のがん無制限に増殖して周囲へ広がる、異常な細胞(がん細胞)による病気。塊となって腫瘍を作る固形がんと、白血病のように血液中にがん細胞が存在する血液がんがある
  • 急性白血病は、異常に作られる細胞の種類により、以下の2つに分けられる
    • 急性骨髄性白血病リンパ球血液中にある白血球の一種で、免疫の役割を担っている。B細胞、T細胞、NK細胞に分かれ、それぞれ働き方が異なる以外の白血球血液の中にある血球の一種。免疫を担当しており、病原体が体内に入って来た時に、それと戦う役割を担うの異常な増殖
    • 急性リンパ性白血病:リンパ球の異常な増殖
  • 主な原因
    • 一般的には家族内で遺伝することはなく、偶然発症症状や病気が発生する、または発生し始めることするものと考えられている
    • 小児の先天性疾患生まれた時から存在する病気。身体の構造の問題や免疫の問題が多い(生まれつき存在する病気)の一部に合併ある病気や治療によって、他の病気や病態が引き起こされることしやすいことがある
  • 年齢によって発症率が大きく異なり、2~4歳にピークがあり、青年期~壮年期にかけては少なめであるが、60歳を過ぎると再び増加する
    • 男性の方が女性より若干多い
    • 腫瘍細胞が増殖してできるこぶのようなもの。あまり悪さをしない良性腫瘍と、体に強い害を与えることの多い悪性腫瘍に分類される細胞の染色体遺伝情報の伝達を担う、DNAが集合してできた物質。ヒトは22対の常染色体と1対の性染色体をもつに異常がある場合、治療成績が左右されることが知られている

急性リンパ性白血病の症状

  • 主な症状
    • 発熱
    • 貧血
    • 動悸心臓や太い動脈の脈拍を自覚すること。精神的な緊張や運動だけでなく、ホルモンバランスの異常や貧血など、様々な病気の症状として起こる
    • 息切れ
    • わずかな刺激で出血する
    • 免疫病原体に対する体の防御システム。何かのきっかけで、免疫が過剰反応している状態がアレルギーで、免疫が自分自身の体を攻撃してしまうのが自己免疫疾患力の低下
  • 脳や脊髄脳から脊椎の中へ向かって通っている太い神経。脳と体の各部位を行き来する指令を伝える役割をもつなどの中枢神経に病気が及ぶと、頭痛や吐き気などの症状が現れることもある

急性リンパ性白血病の検査・診断

  • 血液検査:異常な白血球血液の中にある血球の一種。免疫を担当しており、病原体が体内に入って来た時に、それと戦う役割を担うの検出されないかなどを調べる
    • 白血球以外に、赤血球血液の中の血球の一種。酸素を肺から取り込んで、全身へ運ぶ役割をしている。血液が赤いのは赤血球が赤いことによる血小板血液中にある成分の1つ。出血が起こると、出血している部分に集まって出血を止める役割をもつの数にも異常がないかを確認する
  • 骨髄骨の内側のすかすかとした部分。主に血球を作っている。骨髄に異常が起こると、正常な血球が作れなくなり、白血病や貧血などが起こる。検査:白血病細胞が増殖していないか調べる
  • 遺伝子検査:遺伝子情報を調べ白血病のタイプを調べる
  • CTX線(放射線)を用いて、体の内部を画像化して調べる検査検査:他の病気(リンパ腫など)と区別するため、全身のリンパ節体全体にある、免疫を担当する器官の1つ。感染や免疫異常、血液のがん、がんの転移などで腫れるが腫れていないかどうか調べる
    • 肺炎などの感染症何らかの病原体が引き起こす病気。細菌、ウイルス、真菌などが原因となることが多い。人から人へ直接うつらないものも含めた総称合併ある病気や治療によって、他の病気や病態が引き起こされることしていないか検査

急性リンパ性白血病の治療法

  • 治療の目標は白血病の細胞を根絶し、長期生存を得ること
  • 主な治療法
    • 様々な抗がん剤悪性腫瘍(がん)に効果を発揮する薬剤。ただし、がん以外の良性疾患に用いられることもある(点滴・飲み薬)を組み合わせて使用する
      ・入院治療が必要なことが多い
      ・治療を段階的に分けて行っていく(順番的に寛解導入療法、地固め療法、維持療法といった治療を行う)
      ・治療期間を合計すると、半年〜2、3年かかるケースもある
    • 抗がん剤をどのようなスケジュールでどのように用いるのが一番良いかはわかっておらず、現在研究が行われている
  • 成人では、再発率が高く、長期生存率は30〜40%程度と言われている
  • 小児の急性リンパ性白血病は平均すると大人よりも治りやすく、特に治りやすいグループでは8割以上で長期生存すると言われている
  • 場合によっては、骨髄移植血液疾患をもつ患者に対して行われる治療。血液細胞を作る骨髄を健康な人から採取して、それを患者の血液中に注入する治療を行うことがある

急性リンパ性白血病に関連する治療薬

代謝拮抗薬(プリン拮抗薬)

  • DNAの構成成分に類似した化学構造をもち、細胞増殖に必要なDNA合成を阻害して抗腫瘍効果をあらわす薬
    • がん細胞は無秩序に増殖を繰り返したり転移を行うことで、正常な細胞を障害し組織を壊す
    • 細胞増殖に必要なDNAの成分にプリン塩基と呼ばれる物質がある
    • 本剤はプリン塩基と同じ様な構造をもち、DNA合成の過程でプリン塩基の代わりに取り込まれることなどにより抗腫瘍効果をあらわす
  • 本剤は薬剤毎それぞれの作用により抗腫瘍効果をあらわす
代謝拮抗薬(プリン拮抗薬)についてもっと詳しく

分子標的薬(チロシンキナーゼ阻害薬〔Bcr-Abl〕)

  • 白血病細胞の増殖に必要な異常なタンパク質による働きを選択的に阻害し抗腫瘍作用をあらわす薬
    • がん細胞は無秩序な増殖を繰り返したり転移を行うことで、正常な細胞を障害し組織を壊す
    • 慢性骨髄性白血病では変異した染色体から異常なタンパク質が作られ無秩序な細胞増殖を引き起こす因子となるBcr-Ablチロシンキナーゼという酵素が産生される
    • 本剤はBcr-Ablチロシンキナーゼに結合しその活性を阻害することで、がん細胞の増殖抑制作用をあらわす
  • 本剤はがん細胞の増殖などに関わる特定の分子の情報伝達を阻害することで抗腫瘍効果をあらわす分子標的薬となる
  • 本剤の中には消化管間質腫瘍(GIST)に対して抗腫瘍効果をあらわす薬剤もある
分子標的薬(チロシンキナーゼ阻害薬〔Bcr-Abl〕)についてもっと詳しく

急性リンパ性白血病に含まれる病気


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