えんげしょうがい
嚥下障害
正常に食べ物や唾液を飲み込めない状態
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最終更新: 2022.02.28
嚥下障害の基礎知識
POINT 嚥下障害とは
嚥下とは水分や食物を口から食道・胃へ送り込む動作です。色々な原因でこの動作がうまくできなくなることを嚥下障害といいます。原因には通過障害(腫瘍や炎症などによる)、嚥下反射の低下(加齢や脳神経疾患などによる)、嚥下に関連する筋肉の機能低下などがあります。むせこみ、食事のつかえ、食事に時間がかかる、繰り返す発熱などが主な症状です。診断には水や唾液を飲んで、むせこみの有無を調べます。造影剤を飲みながらX線写真をとる嚥下造影検査や、鼻から細いカメラを入れて誤嚥の有無を確認する嚥下内視鏡検査なども行います。治療として、原因疾患の治療、嚥下訓練を行います。改善困難な場合は手術治療を検討します。健康な人でもむせこみはありますが、頻度が多い場合や、肺炎を繰り返す場合は医療機関に受診してください。
嚥下障害について
嚥下障害の症状
嚥下障害の検査・診断
- 飲み込みの能力を調べる検査
- 反復唾液嚥下テスト
- 30秒で唾液を何回飲み込めるかを確認し、2回以下で嚥下機能低下疑い
- 水飲みテスト
- 少量の水を飲み込み、むせないかを検査
- 反復唾液嚥下テスト
- 確定診断に用いる検査
- 嚥下
造影 検査- 造影剤入りの液体もしくは模擬食品を食べさせ、食べ始めから飲み込み終了までを
レントゲン で透視 しながらビデオで記録する
- 造影剤入りの液体もしくは模擬食品を食べさせ、食べ始めから飲み込み終了までを
喉頭ファイバー - 飲み込んでいるときの、のどの状態を確認する
- 嚥下
- その他に喉に異常がないかを検査するために頚部
CT などの画像検査を行う場合もある
嚥下障害の治療法
- 主な治療
- もともと重症の病気をもっていて寝たきり状態である場合など、状況によっては手術も選択肢に入る
- とろみを付けた食事を摂ることで誤嚥を減らすようにする
- 状態によって適切なとろみの度合いは変わる