2015.10.22 | ニュース

食べ物が飲み込めない、長期ケア施設利用者の嚥下障害の原因は?

カナダ12人の観察から
from Clinical nutrition (Edinburgh, Scotland)
食べ物が飲み込めない、長期ケア施設利用者の嚥下障害の原因は?の写真
(C) hiroshiteshigawara - Fotolia.com

長期間の医療ケアを施設で受けている人には、食べ物が飲み込みにくい症状(嚥下障害)がしばしば見られます。舌の力を測る検査により、嚥下障害がある人の様子を詳しく調べる研究が行われました。

◆舌の圧力と症状の関係

この研究は、長期ケア施設に滞在している65歳から99歳の人12人を対象としました。対象者の舌の圧力を計測し、あわせて咳込むなど嚥下障害がある様子が見られるか、食事の時間、食事量についても調べました。

 

◆嚥下障害が観察できた人は舌が弱い

次の結果が得られました。

食事のときに嚥下困難が観察できた人では、嚥下困難がない人に比べて舌の力が有意に低かった(P<0.01)。舌の力が低い人は食事を終えるまでの時間が有意に長く(P<0.05)、食事量が少なかった。

咳込むなどの様子が見られた人は舌の力が弱く、また舌の力が弱い人では食事に長い時間がかかる傾向が見られました

 

舌の力が弱くなることが、嚥下障害の症状が起こる過程で重要な点なのかもしれません。この研究では訓練で飲み込みを改善できるかといった点は調べられていませんが、この結果を手掛かりに、食事を快適にしたり、誤嚥性肺炎を防ぐなどの目的にかなう治療法が検討できるかもしれません。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

The effect of tongue strength on meal consumption in long term care.

Clin Nutr. 2015 Aug 19 [Epub ahead of print]

[PMID: 26321499]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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