こうかくこうたい
抗核抗体
1人の医師がチェック 1回の改訂 最終更新: 2025.09.24

基準値(参考)

40倍未満

陽性(40倍以上)のとき

膠原病全身性エリテマトーデスSLE)、全身性強皮症(SSc)、多発性筋炎/皮膚筋炎(PM/DM)、混合性結合組織病MCTD)、シェーグレン症候群など)

詳細

私たちの身体には、体内に病原体が入ったときにそれを認識して排除する、免疫という働きが備わっています。免疫グロブリン抗体)は免疫細胞によって作られ、病原体と結合することでそれを排除するために一役を担っています。
このように本来、抗体は病原体などの異物に対して作られるものですが、自分自身の細胞や組織に対して作られてしまうことがあります。このような抗体は「自己抗体」と呼ばれ、自分自身の細胞や組織を攻撃しはじめると、病気を引き起こします。これが「自己免疫疾患」です。
自己免疫疾患としての側面をもつ膠原病の患者さんは、自己抗体をもつ場合があります。自己抗体だけで診断に至ることはできませんが、臨床的に重要な情報を与えてくれます。
自己抗体の中でも、細胞の中の核という場所に対して作られるものを「抗核抗体」と呼びます。抗核抗体は、検出されない(正常)の場合には40倍未満と記載されますが、もし検出された場合には「40倍」、「80倍」というように40倍以上の数値が記載されます。
細胞のどの部分に対する抗体かによって、抗核抗体はさらに細かく分類されます。以下に抗核抗体の種類ごとに出現しやすい疾患を挙げます。

抗核抗体の種類 出現しやすい疾患
均質型(Homogeneous型)
 抗dsDNA抗体 全身性エリテマトーデスSLE
 抗ssDNA抗体 全身性エリテマトーデスSLE
 抗ヒストン抗体 全身性エリテマトーデスSLE薬剤性ループス
辺縁型(Peripheral型)
 抗dsDNA抗体 全身性エリテマトーデスSLE
斑紋型(Speckled型)
 抗U1-RNP抗体 混合性結合組織病MCTD
 抗Sm抗体 全身性エリテマトーデスSLE
 抗SS-A/Ro抗体 シェーグレン症候群
 抗SS-B/La抗体 シェーグレン症候群
 抗Scl-70抗体(抗トポイソメラーゼ抗体) 全身性強皮症(SSc:皮膚が硬くなる範囲が広いタイプに多い)
核小体型(Nucleolar型)
 抗RNAポリメラーゼⅢ抗体 全身性強皮症(SSc:皮膚が硬くなる範囲が広いタイプに多い)
セントロメア型(Discrete型)
 抗セントロメア抗体 全身性強皮症(SSc:皮膚が硬くなる範囲が狭いタイプに多い) ・クレスト症候群原発性胆汁性肝硬変(PBC)
細胞質型(Cytoplasmic型)
 抗Jo-1抗体 多発性筋炎/皮膚筋炎(PM/DM)
 抗ARS抗体 多発性筋炎/皮膚筋炎(PM/DM)
 抗ミトコンドリア抗体 原発性胆汁性肝硬変(PBC)