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HTLV-1関連脊髄症(HAM)

HTLV-1というウイルスの感染が原因で脊髄に慢性的に炎症が起こる病気

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9人の医師がチェック 54回の改訂 最終更新: 2017.06.15

HTLV-1関連脊髄症(HAM)の基礎知識

HTLV-1関連脊髄症(HAM)について

  • HTLV-1というウイルス様々な病気の原因となる病原体の一つ。細菌とは別物であり、抗菌薬は無効であるの感染が原因で脊髄脳から脊椎の中へ向かって通っている太い神経。脳と体の各部位を行き来する指令を伝える役割をもつ慢性的ある病気や症状が、完全に治癒しないまま長期的に持続している状態のこと炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るが起こる病気
  • HTLV-1の感染経路としては母親から子への母乳を介する感染が多い
    • 性行為により感染する場合もある
    • 過去には輸血により感染した事例もあった
  • HTLV-1に感染している全ての人に発症症状や病気が発生する、または発生し始めることするというわけではない
    • HTLV-1感染者がHAMを発症する可能性は、生涯でおよそ0.25%(400人に1人)と高くない
  • 日本には約3,000人の患者がいるとされる
    • 西日本、特に九州、沖縄に多い
    • 中年以降での発症が多いが、子どもでも発症することがある
    • 女性の方が発症が多い(男女比は約1:2)

HTLV-1関連脊髄症(HAM)の症状

  • ます最初に歩行障害が起こることが多い
  • 主な症状
    • 痙性歩行障害:足のつっぱった感じがあり、内股で爪先立ちするように歩いたり、膝や足ががくがくと震える
    • 排尿障害排尿に様々な異常がある状態。尿が出にくい、尿がもれる、頻尿、排尿時痛などの症状の総称頻尿排尿のため、トイレに何度も行かなければならない状態。原因は様々であるが、膀胱や尿道、神経に何らかの異常があることで起こる残尿感排尿後にも、尿が出しきれていない感覚のこと。前立腺肥大症や膀胱炎などで生じる、尿失禁、繰り返す膀胱炎など様々
    • 軽度の感覚障害:下半身でしびれや痛みが続く
  • 重症の場合の症状
    • 手足の脱力・筋力低下
    • 下半身の発汗障害:汗による体温調節がうまくできなくなる
    • (男性の場合)インポテンス
  • 自己免疫疾患本来は外敵を倒すために働くはずの免疫が、何らかの異常によって自分の体を攻撃してしまう病気の総称シェーグレン症候群など)を合併ある病気や治療によって、他の病気や病態が引き起こされることすることがある

HTLV-1関連脊髄症(HAM)の検査・診断

  • 血液検査、髄液検査背中側から背骨の間に針を刺して、髄液と呼ばれる液体を採取する検査。脳や脊髄に異常がないかを確認するために行う
    • HTLV-1の存在と量を確認する
    • HTLV-1に対する抗体白血球が作り出す、免疫の一部を担う物質。体内の病原体に付着して、他の免疫細胞の働きを助けたりするの確認
  • MRI磁力(電磁波)を用いて、脳や内臓、筋肉、骨などの組織を詳しく調べる検査検査などで脳や脊髄脳から脊椎の中へ向かって通っている太い神経。脳と体の各部位を行き来する指令を伝える役割をもつ病変病気が原因となって体に生じた、あるいは変化が起きた、その特定の部位のことの状態を観察する

HTLV-1関連脊髄症(HAM)の治療法

  • HTLV-1ウイルス様々な病気の原因となる病原体の一つ。細菌とは別物であり、抗菌薬は無効であるを抑える治療法はないが、炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るを抑えて神経の症状が進行しないようにすることが重要になる
  • 主な治療法は薬物療法となる
    • ステロイド薬副腎で作られるホルモンの1つ。ステロイドホルモンを薬として使用すると、体の中の炎症や免疫反応を抑えることができるため、様々な病気の治療で用いられている:炎症を抑える
      ・症状の進行が早い場合はステロイドパルス3日間などの短期間に期間を限定して、高用量のステロイド薬を使用する治療法。少ない量では効果のない強い炎症にも効果のある場合がある療法を行う
      ・内服の場合は、長期間の内服が必要となる
    • インターフェロン体内で生成されるタンパク質のひとつで、感染などが原因で生じる炎症を調整(抑制したり増強したり)する作用をもつもの(皮下注射):ウイルスを攻撃し、免疫病原体に対する体の防御システム。何かのきっかけで、免疫が過剰反応している状態がアレルギーで、免疫が自分自身の体を攻撃してしまうのが自己免疫疾患機能を正常に近づける
  • 日常生活で気を付けること
    • 筋力を維持するために家庭で定期的にリハビリをする
    • 少しの段差でつまずきやすいので、転倒や骨折に注意する
    • 尿の出にくさを放置すると尿路感染症や腎臓の機能を悪化させる原因となるので、早めに泌尿器科の診察を受ける
    • 他のHTLV-1関連疾患を発病する可能性もあるので、定期的に医療機関へ受診する

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