2016.08.26 | ニュース

太って男性化?「多嚢胞卵巣症候群」の生理不順がピルで改善

4件170人の研究データから
from Pediatrics
太って男性化?「多嚢胞卵巣症候群」の生理不順がピルで改善の写真
(C) Kwangmoo - Fotolia.com

多嚢胞卵巣症候群(PCOS)は、肥満のある女性に多く、多毛などの男性化症状のほか、月経不順、不妊の原因になります。女性の数%ほどが経験します。経口避妊薬(ピル)などの治療による効果が検討されました。

◆PCOSとは?

PCOSは、卵巣に多数の嚢胞(水がたまった袋状の構造)ができ、排卵機能などが妨げられている状態です。原因は不明ですが、肥満を背景に発生する場合が多く、体重を減らすと改善することもあります。

糖尿病と同時にかかっている人では、糖尿病の治療も重要になります。

 

◆ピルと糖尿病の薬は効く?

ここで紹介する研究は、PCOSの治療として、経口避妊薬と、糖尿病治療薬であるメトホルミンの効果を調べています。

経口避妊薬は女性ホルモンのバランスを改善するため、PCOSの月経不順などに対して効果が期待されます。

これまでに行われた研究のデータを集めて統合することで、それぞれの効果が計算されました。

 

◆ピルで生理不順が改善

4件のデータを統合して比較し、以下の結果が得られました。

  • 経口避妊薬で月経頻度が改善した。
  • 経口避妊薬でにきびが改善した。
  • メトホルミンでBMI(体重÷身長÷身長)が減った。
  • メトホルミンで血糖値異常が減った。
  • メトホルミンで総コレステロール値、LDLコレステロール値が改善した。
  • 多毛に対する効果は同程度だった。

 

PCOSは不妊の原因としてもかなり多いほか、妊娠を希望しない女性にも症状を現します。

治療の効果が実際の結果から検証されることで、より自分に合った治療法を選ぶ役に立つかもしれません。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Metformin or Oral Contraceptives for Adolescents With Polycystic Ovarian Syndrome: A Meta-analysis.

Pediatrics. 2016 May.

[PMID: 27244814]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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