ポリフェノール豊富なベリージュース、血圧を下げる効果は?

ブドウやクロフサスグリ(カシス)などの果物にはポリフェノールが多く含まれています。この研究では、ポリフェノールが多いジュースを12週間飲むことで、血圧を下げる効果があるか検討されました。
◆3種類のジュースを比較
この研究では、50歳から70歳の134人が対象となりました。対象者はランダムに3グループに分けられ、それぞれ違う成分のジュースを一日500ml、12週間飲み続けました。
ジュースは
- 市販のジュース(ブドウ・さくらんぼ・チョークベリー・コケモモ)
- 市販のジュースにクロフサスグリの抽出物を加えてさらにポリフェノールを多くしたジュース
- ポリフェノールが少ないジュース
の3種類としました。
◆ポリフェノールが多いジュースの群で血圧の差
次の結果が得られました。
偽薬群の3回の測定のうち1回目に比べて、ジュース群をプールすると
収縮期血圧 は経時的に有意 に減少し(6週と12週において)、いずれも試験群全体について見られたが(6週で6.9mmHg、12週で3.4mmHg、P=0.01)、高血圧の対象者を分けて解析したときにはさらに強調された(6週で7.3mmHg、12週で6.8mmHg、P=0.04)。
研究開始から6週後、12週後に、ポリフェノールが多いジュースを飲んだグループで、ポリフェノールが少ないジュースの開始時より低い血圧が計測されました。
ポリフェノールの効果については多くの研究があります。病気を治したり、薬に置き換わるものではありませんが、食生活と健康の関係の中で、ポリフェノールが何らかの働きをしているのかもしれません。
執筆者
Polyphenol-rich juices reduce blood pressure measures in a randomised controlled trial in high normal and hypertensive volunteers.
Br J Nutr. 2015 Jul 31 [Epub ahead of print]
[PMID: 26227795]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。