2015.09.15 | ニュース

インフルエンザ治療薬ザナミビル(商品名リレンザ)の効果とは?

プラセボ対照無作為化比較試験のデータで解析
from BMJ (Clinical research ed.)
インフルエンザ治療薬ザナミビル(商品名リレンザ)の効果とは?の写真
(C) Kaspars Grinvalds - Fotolia.com

ザナミビル(商品名リレンザ)はインフルエンザの治療に使われる吸入剤です。効果はこれまでに多くの研究で調べられています。これまでの研究結果をまとめたところ、成人には効果があると見られたことが報告されました。

◆インフルエンザに感染または疑いのある成人・小児を対象とした試験

今までザナミビルの効果を報告があった試験のうち、信頼性が高いと判断された50以上の試験のデータを解析し精査しました。

 

◆治療及び予防効果は確認された

次の結果が得られました。

成人に対する治療では、ザナミビルはプラセボに比べて、インフルエンザ様症状の軽減までの時間を0.60日(95% 信頼区間 0.39 から0.81, P < 0.001 , I2=9%)、すなわち平均14.4時間[…]短縮した。

プラセボに比べてインフルエンザ症状軽減までを0.6日つまり平均14.4時間短縮しました

ほかの効果として、成人の気管支炎リスクは低下しましたが、肺炎中耳炎副鼻腔炎に対しては成人、小児共に効果は見られませんでした。

インフルエンザの予防効果があるかどうかを見た試験では、効果があると見られる結果でした。

著者らは結論として次のように記しています。

これまでの試験をまとめてみると、ザナミビルの効果は併用薬によって弱められることがあるかもしれないが、成人のインフルエンザ症状改善時間を半日以上短縮させることがわかった。ザナミビルは検査結果からインフルエンザ症状有りと判定された患者の割合も減少させた。

副作用は少なかった(気管支痙攣を除いて)。これは、ザナミビルが生体内で利用される率が少ないからではないか。

 

今回の解析からザナミビルのインフルエンザ症状改善効果と副作用が少なく使いやすい事を示す結果が得られました。抗インフルエンザ治療薬は何かと副作用が話題になりますが、安全性はこのように多くの研究で検討されています。未知の副作用が現れることが絶対にないとは言い切れませんが、現実的にはこうした結果が参考になるのではないでしょうか。

執筆者

永沢佳和

参考文献

Zanamivir for influenza in adults and children: systematic review of clinical study reports.

BMJ. 2014 Apr 9

[PMID: 24811412]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。