2015.08.15 | ニュース

脳卒中後の上肢機能改善に、在宅での拘束誘導運動療法が有効

ドイツ156人のランダム化試験
from The Lancet. Neurology
脳卒中後の上肢機能改善に、在宅での拘束誘導運動療法が有効の写真
(C) JSB31 - Fotolia.com

脳卒中によって、腕や足が動かないなどの機能障害が残ることがあります。拘束誘導運動療法は腕の機能の回復をはかる方法です。ドイツで実際の治療を行った結果、機能改善の効果が見られました。

◆在宅CIMTと標準治療にランダム化

研究班は、ドイツの参加施設で脳卒中後に腕の機能障害がある人を対象として、在宅での拘束誘導運動療法(CIMT)を行うか、標準的な治療を行うかのグループにランダムに分け、4週間の治療後の結果を比較しました。

 

◆動作の質に改善

次の結果が得られました。

2011年7月11日から2013年6月4日の間に、登録された患者156人中85人が在宅CIMTに、71人が標準治療に割り付けられた。

両方の群の患者が動作の質に改善を示した(MAL-QOMのベースラインからの変化量が在宅CIMT群で0.56、95%信頼区間0.41-0.71、P<0.0001。標準治療群で0.31、0.15-0.46、P=0.0003)。在宅CIMT群の患者は標準治療群の患者よりも大きく改善した(群間の差0.26、95%信頼区間0.05-0.46、P=0.0156)。

9件の有害事象(うち6件は深刻)が在宅CIMT群で、10件(うち7件は深刻)が標準治療群で起こったが、試験介入と関連すると見られたものはなかった。

在宅CIMTを行ったグループのほうが、動作の質を示すスコアがよりよく改善しました。在宅CIMTが原因と見られる負傷などの出来事はありませんでした。

 

脳卒中のあとの症状は脳のどの部分がダメージを受けたかによって大きく違い、その種類に応じて治療にもさまざまなものがあります。在宅CIMTの効果が確かなら、これからの治療に取り込まれていくかもしれません。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Home-based constraint-induced movement therapy for patients with upper limb dysfunction after stroke (HOMECIMT): a cluster-randomised, controlled trial.

Lancet Neurol. 2015 Jul 28 [Epub ahead of print]

[PMID: 26231624]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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