2016.11.17 | PR

45歳で脳梗塞になった女性システムエンジニアが職場復帰できた理由

さらに意欲的なリハビリを可能にする「保険外リハビリ」とは

45歳で脳梗塞になった女性システムエンジニアが職場復帰できた理由の写真

脳梗塞は高齢者の病気だと思っていませんか?実は40代で脳梗塞になる人もいます。回復の鍵となるのがリハビリですが、現在の医療制度では時間や内容が制約されます。新しい試みのひとつである保険外リハビリを使って社会復帰した人の例を紹介します。

大手企業のシステムエンジニアであったAさんは、仕事帰りに通っていたテニススクールでのレッスン中に倒れ救急車で運ばれました。脳梗塞を発症していました。発症時の年齢は45歳。会社での健康診断も毎年受けていて多少コレステロール値が高いことが指摘されている程度でした。

病院についた直後は、喋ることもでき、指も動いたので、“3ヶ月くらいで退院できるのでは”と医師にいわれ、本人も気楽に構えていました。しかし、入院2日目からそれまで指折りができていた手が動かなくなっていきました。「その時はさすがに“うわ、まずい!”って言って。結構ショッキングでものすごく泣きました」。軽度と診断はされたものの詰まった場所が悪く進行性のBAD型と言われる梗塞が起きていました。

 

病院には、健康保険で入院期間の上限とされている「発症から150日以内」のぎりぎりまで入院してリハビリを続けました。右半身が麻痺していました。はじめから足は短時間ならどうにか立つことができたことから、「結構いけるかも」とリハビリ担当と話していましたが、手はだらんとしたままでどうにも動きませんでした。「汗みどろになりながら、必死でリハビリに取組みました。もうほんとに今動かなかったらダメなんじゃないかっていう、そういう強迫観念もあったし」。

回復病院にうつって1ヶ月くらいのところで年末年始で病院のリハビリも9連休になってしまうと聞いて鬱状態になったといいます。「この時期にそんなにリハビリをしなくて大丈夫かと不安になり病院を移りたい!と旦那に訴えたりして。けれど、“もっと前向きに、僕がずっと一緒にいるから頑張ろう”と言ってくれて、実際その期間は外泊して家に戻り生活してみて病院ではなかった動きなどもしてみて刺激を受けました。病院に戻ったら表情も変わっていたみたいで“いい外泊だったんだね”と言われたし、格段に動きがでてきました。そこから毎週末外泊をするようにして旦那から先週より何ができるようになった、との声かけもあって、できる事を増やしていこうと意識してリハビリするようになったら伸び率もどんどんよくなっていきました」。

 

退院を控えて、その後を検討した際、40歳以上なので介護保険を使えるもののそれは最初から選択肢になかったとのこと。なぜなら、とにかく職場復帰をしたかったから。デイサービスで自分よりだいぶ年齢が上の人に混じってのリハビリをすることがイメージできなかったから。また病院での外来リハビリも検討したものの週1回といわれ、「もうちょっとやりたい、やった方がいいと思って、“脳梗塞 リハビリ”と検索して選択肢を探し始めました」。結果、“脳梗塞リハビリセンター”が候補に。そして退院後すぐに体験に行くことを決めたということです。「今頑張って改善するなら自分に投資しよう。人生まだ先が長いから。また仕事に戻って稼ごう、という気持ちでした」。

 

システムエンジニアのAさんはこの1年半、主に職場や客先への訪問を想定し、出来る限り綺麗にまた楽に歩けるようになることと、またパソコンの操作が滑らかに行えるよう手の動きを改善することに努めてきました。いわゆるADL(日常生活動作。食事・更衣・移動・排泄・整容・入浴など生活を営む上で不可欠な基本的行動)は自立していても、仕事上で必要な動きの獲得が最終目標にあったからです。また、夫婦の趣味であるスポーツを行うことも目標としていました。

保険外リハビリにはこの1年半、週5日の頻度で通いました。リハビリ先にも、通勤を想定し、バス・電車を使って一人で通うことにしました。

脳梗塞リハビリセンターでのリハビリは1回が2時間のパーソナルリハビリです。リハビリは、初めに全身の評価、なぜそのように動いてしまうのか、その動きをどう感じているのかを細かく見ていくところから始まりました。発症してから半年以上経過している「慢性期」では、病気が原因で生じる事だけではなく、発症から今日まで動いてきた中で身についてしまった「癖」の様な物も存在している為、見極める必要があります。そこから、どの様な訓練を行ったら良いのか、またどれくらい期間がかかるかなど今までの経験や研究などから得られている知見などを参考に考えていきます。発症からまだあまり時間が経過していないAさんの場合は、高頻度でリハビリを行うことの重要性が考えられました。

評価の結果、手のリハビリと並行して、歩行の訓練も実施していき、実生活でどの様な変化が見られたのか、新しい事が出来るようになったのかなどを、毎回担当セラピストと話し、目標などをその都度細かく設定していきました。

開始当初はフラフラで定まっていなかった歩き方は、体幹の安定性の向上に伴い改善し、股関節・膝・足首それぞれの動かし方を再度おぼえなおして正確に動かせるようになることで脚を振り出すときのぎこちなさもなくなってきました。退院時から使用していた装具も現在は使わずに屋外を歩けるところまで改善しました。手に関しても、握る力が強く指を伸ばしきれない状態でしたが、肩や肘にみられていた独特な固さが軽減するにつれ、指の分離した動きが可能となり、キーボードのタイピングができるところまで改善してきました。

 

状況に応じたリハビリ指導をセラピストが行うだけでなく、自分から新たな問題点や目標などを見いだしてセラピストに伝えるといった双方向のコミュニケーションを通して、訓練効果を実感しながらリハビリのステップをすすめてこれたのです。

 

脳梗塞リハビリセンターで行われるリハビリの前には、鍼灸を行います。そこで脳を活性化しながら、身体の疲労の改善ができたことも、高頻度でリハビリを行い日常生活においての活動量が増えたAさんにとってリハビリとの相乗効果を十分に感じることができるものでした。

18か月の訓練の結果、先に述べた歩行の改善・手の動きの改善といった復職の上での目標だけでなく、夫婦の目標であった自転車に乗ること・バトミントンをするところまで回復しました。

「来月からは職場復帰します」とのことです。

 

脳梗塞は70代が発症のピークであるものの、40代、50代徐々に増え始める病気でもあります。また、現在日本で要介護状態になる要因の第一位は脳血管疾患です。後遺症としては麻痺や痺れ、言語障害や高次脳機能障害が挙げられます。そのような後遺症から回復の鍵となるのがリハビリです。

歩行や手の動きの練習に効果があることはもちろん、脳梗塞発症後に鍼治療をした人では再発が少なかったという研究報告もあります。

この記事で紹介したAさんは一例にすぎません。多くの人が脳梗塞や脳出血から回復できることを目指して、リハビリによって新しい脳神経の回路が形成されることも研究からわかっております。つまり、発症からどれだけ時間が経過していても改善の可能性があり、リハビリを継続して行う事が改善していく為には重要であるという事です。

 

現在の医療制度では健康保険で入院できる期間が発症から150日以内(高次脳機能障害を伴う場合は180日以内)とされており、後遺症の改善経過を問わず退院を余儀なくされます。

また、退院後は、介護保険による訪問リハビリを週1-2回程度受けるかデイサービスなどで集団リハビリを受ける選択肢しかありません。

脳梗塞のリハビリは、時間や内容の制約があって現在の状態の維持にとどまっているのが現状です。働き盛りの世代が社会復帰するため自分に合ったリハビリを集中して行いたい、そのようなニーズに応える環境がこれまでありませんでした。

脳梗塞リハビリセンターは保険外リハビリという形で独特の解決を図っています。

保険外リハビリは、保険制度上の制約を超えて個人の目標に合わせたリハビリプランを作成できるのが利点です。

これによって期間や頻度も個人の改善状況に合わせて行うパーソナルリハビリ、鍼灸の実施、ITを活用する遠隔言語訓練、といったサービスが可能になっています。

Aさんのほか、たくさんの利用者から「利用してよかった」という声が寄せられています。関心のある方はぜひ脳梗塞リハビリセンターの公式サイトをご覧ください。

http://noureha.com/

 

提供:株式会社ワイズ

執筆者

MEDLEY編集部

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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