2015.08.01 | ニュース

脳卒中患者の手首に刺激を与えると、手の運動機能が良くなった

アメリカの研究チームが慢性期の脳卒中患者10人を対象に予備的に検証
from Frontiers in human neuroscience
脳卒中患者の手首に刺激を与えると、手の運動機能が良くなった の写真
(C)JSB31 - Fotolia.com

脳卒中患者における運動機能の回復には、感覚神経も関わっていると考えられています。今回の研究では、感覚障害を持つ脳卒中患者の手首に、微弱な触覚刺激を与えながら運動を行わせると、刺激がない場合と比べて運動機能が改善することを報告しました。

◆微弱な触覚刺激を行う場合と行わない場合の2通りを実施

今回の研究では、触覚の障害がある10名の慢性期脳卒中患者の手首に、リストバンド型装置を装着して微弱な振動刺激を与え、刺激を与えていないときと比べて、手の運動機能に効果があるかを検証しました。

 

◆手首への微弱な振動刺激で手の運動機能が改善

調査の結果、手首に微弱な振動刺激を与えた場合では、与えていない場合と比べて、手指の巧緻性(細かい動き)や指でつまむ力などの手の運動機能が改善しました

著者らは、「手の運動課題中に、手首に対して運動に付随した知覚できないほどの機械的振動を与える方法は、簡単に臨床適用が可能であり、それは医師の監視なく自宅でも行うことができる。この予備的調査は、感覚障害を伴った脳卒中患者への手のリハビリテーションを補うリストバンド型装置の可能性を示唆する。」と述べています。

 

脳卒中患者の多くは、運動機能、感覚機能のどちらも障害されることが知られています。運動機能の回復には、感覚から得られる入力も必要です。今回の研究は予備的調査であるため、実際の治療として有効かどうかの結論は出せませんが、運動機能の回復を助ける方法が検証されることを期待したいです。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Effect of remote sensory noise on hand function post stroke.

Front Hum Neurosci. 2014 Nov 17

[PMID: 25477806]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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