2015.06.04 | ニュース

てんかん患者のうつ症状改善にオンライン治療が効果あり

ランダム化比較試験による検討
from Epilepsia
てんかん患者のうつ症状改善にオンライン治療が効果ありの写真
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てんかん患者がうつ症状を合併すると、生活の質(QOL)や自殺リスクに影響を与えることが知られています。しかし、てんかん患者のうつの治療は確立されていません。今回の研究では、てんかんの自覚症状がある人を対象にオンラインで精神治療を行い、うつ症状に対する効果を検証しました。その結果、統計的に有意な改善が見られたと報告されました。

◆てんかんとうつ症状がある人をオンライン群とコントロール群にランダム化

今回の研究では、てんかんの自覚症状があり、主観的なうつ症状がある人を対象としました。

対象者は、認知行動療法をもとに考案された「うつ症状改善プログラムDeprexis」を9週間受ける群(オンライン群)とそのDeprexisを後日受ける群(コントロール群)に、ランダムに分けられました。

オンライン群とコントロール群で、9週間後にうつ症状やQOLにどのような変化が見られたか統計的に検証しました。

 

◆オンライン群でうつ症状、QOLが有意に改善

調査の結果、以下のことが報告されました。

コントロール群と比較して、オンライン群ではBeck Depression Inventory-l[...]が有意に減少し、その効果は中程度であった。

一方、ITT解析を行うと、その効果は小さかった。

さらに、Epilepsy Inventory-31[...]におけるQOLのサブスケールである「エネルギー/疲労」は有意に改善し、その効果は中程度であった。

つまり、オンラインによるうつ症状改善プログラムにより、うつ症状を軽減し、疲労に関連するQOLを向上させるという結果となりました。

今回の結果をうけて、筆者らは「うつ症状を合併しているてんかん患者に対して、オンラインによる精神治療は実現可能性が高く、有益であることが示された」と述べています。

 

近年、精神疾患に対するオンライン治療の報告が見られるようになりました。この研究で使われた「Deprexis」の効果を調べた研究は、以前にもMEDLEYニュースで紹介しています。

「インターネット上の治療でうつが治る?」

http://medley.life/news/item/552a6dbed05b85580132e144

 

自宅での治療には、メリットもデメリットもありそうですが、医師の方々はどのようにお考えでしょうか?

執筆者

MT

参考文献

Efficacy of a psychological online intervention for depression in people with epilepsy: a randomized controlled trial.

Epilepsia. 2014 Dec

[PMID: 25410633]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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