てんとうてんかん
点頭てんかん
赤ちゃんに起こりやすく、結節性硬化症などの病気が原因で起こることが多いてんかん
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最終更新: 2022.02.28
点頭てんかんの基礎知識
POINT 点頭てんかんとは
乳幼児にみられるてんかん症候群の一つであり、West症候群とも呼ばれる病気です。スパズム(首・体幹・手足の筋肉が短時間ぴくつくような動きが短時間みられること)が特徴な症状として知られています。この発作は眠っている時や起きた直後に起きやすいです。診断を確定するために、脳波検査・筋電図検査などが行われます。一般的に治療は抗てんかん薬を中心に開始します。効果がなければACTH療法(筋肉注射)に切り替えます。ACTH療法は効果的な治療で60-80%の確率で発作が消えます。首・体幹・手足の短時間のぴくつきが短い間隔で何度も起こるという特徴的な症状がお子さんに出た場合は小児科や脳神経内科で相談してくてださい。
点頭てんかんについて
点頭てんかんの症状
点頭てんかんの検査・診断
脳波検査 :発作 と同時に脳波を確認することが最も重要- 発作が起きていない時にヒプスアリスミアが見られる
- 発作が起きると発作の波(棘波)が出る
筋電図 検査:脳波と同時に発作時の波を確認する- 必要に応じて
頭部MRI 検査や血液検査などを行う
点頭てんかんの治療法
点頭てんかんに関連する治療薬
ビガバトリン(抗てんかん薬)
- 脳内の抑制性神経伝達物質であるGABA(γーアミノ酪酸)の濃度を高めることで、てんかん(主に点頭てんかん)発作を抑える薬
- てんかんは脳内神経の過度な興奮などによりおこるとされ、てんかんの中でも点頭てんかん(West症候群)は小児期の難治性てんかんの一つ
- 脳内でGABAは抑制性の神経伝達物質となるが、GABA-Tという酵素によって分解される
- 本剤はGABA-Tを阻害することで、脳内のGABA濃度を増加させる作用をあらわす
- 本剤は点頭てんかんの特徴であるスパズムの減少、ヒプスアリスミアの消失・改善などの効果が期待できる薬剤