処方薬
タキソール注射液100mg
先発

タキソール注射液100mgの基本情報

タキソール注射液100mgの概要

商品名 タキソール注射液100mg
一般名 パクリタキセル注射液
薬価・規格 5241.0円 (100mg16.7mL1瓶)
薬の形状
注射薬 > 液剤 > 注射液
注射薬 > 液剤 > 注射液のアイコン
製造会社 クリニジェン
ブランド タキソール注射液30mg 他
YJコード 4240406A2038
レセプト電算コード 620003752
添付文書PDFファイル

タキソール注射液100mgの主な効果と作用

  • 腫瘍を治療するお薬です。
  • 腫瘍細胞の細胞分裂を停止させ、増殖をおさえる働きがあります。
  • あなたの病気や症状に合わせて処方されたお薬です。

タキソール注射液100mgの用途

タキソール注射液100mgの副作用

※ 副作用とは、医薬品を指示どおりに使用したにもかかわらず、患者に生じた好ましくない症状のことを指します。 人により副作用の発生傾向は異なります。記載されている副作用が必ず発生するものではありません。 また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。

主な副作用

呼吸困難、低血圧、潮紅、発熱、腹痛、下痢、食欲不振、悪心、嘔吐、便秘、頭痛

起こる可能性のある重大な副作用

白血球減少、好中球減少、貧血、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット値減少、赤血球減少、血小板減少、末梢神経障害、しびれ、ショック、アナフィラキシー、胸痛、頻脈、徐脈、血管浮腫、発汗、感染症、尿路感染、上気道感染、敗血症、帯状疱疹、肺炎、麻痺、間質性肺炎、肺塞栓、血栓性静脈炎、難聴、耳鳴、消化管潰瘍、腸管閉塞、腸管麻痺、著しい便秘、腹部膨満、腹部弛緩、腸内容物うっ滞、麻痺性イレウス、肝機能障害、急性腎障害、BUN値異常、血清クレアチニン値異常、クレアチニン・クリアランス値異常、播種性血管内凝固症候群、DIC、血小板数異常、血清FDP値異常、血漿フィブリノゲン濃度異常、血液検査異常、骨髄抑制、汎血球減少、感染症増悪、出血傾向、出血傾向増悪、不全麻痺、肺線維症、咳嗽、胸部X線検査異常、心伝導障害、消化管壊死、重篤な腸炎、偽膜性大腸炎、虚血性大腸炎、激しい腹痛、激しい下痢、中毒性表皮壊死融解症、Toxic Epidermal Necrolysis、TEN、皮膚粘膜眼症候群、Stevens-Johnson症候群、腫瘍崩壊症候群、白質脳症、可逆性後白質脳症症候群、歩行時のふらつき、痙攣、視覚障害、高血圧、意識障害、片麻痺、急性呼吸窮迫症候群、急速に進行する呼吸困難、両側性びまん性肺浸潤影、胸部X線異常、心筋梗塞、うっ血性心不全、脳卒中、肺水腫、消化管穿孔、消化管出血、出血性大腸炎、黄疸、膵炎、血清アミラーゼ値異常

上記以外の副作用

過敏症、発疹、口内炎、AST上昇、Al-P上昇、LDH上昇、ALT上昇、電解質異常、BUN上昇、脱毛、無力症、倦怠感、関節痛、筋肉痛、骨痛、背部痛、浮腫、出血、低酸素症、発赤、不整脈、期外収縮、心悸亢進、心電図異常、心房細動、心室細動、心肥大、狭心症、消化不良、鼓腸放屁、胃炎、腹部膨満感、直腸疼痛、疼痛、嚥下障害、歯肉炎、直腸障害、口唇炎、舌苔、歯肉痛、ビリルビン上昇、クレアチニン上昇、蛋白尿、排尿困難、血尿、尿失禁、尿閉、出血性膀胱炎、皮膚そう痒、皮膚疾患、爪障害、皮膚潰瘍、蕁麻疹、皮膚炎、皮膚色素沈着、皮膚乾燥、表皮剥離、皮膚腫脹、爪変色、めまい、不眠、不安、うつ病、傾眠、思考異常、振戦、失神、激越、神経学的疾患、運動失調、健忘症、緊張低下、寡動、言語障害、緊張亢進、精神症状、譫妄、眼振、不随意運動、嗄声、気分変動、味覚倒錯、味覚喪失、視力異常、眼疾患、結膜炎、耳痛、眼痛、霧視、流涙増加、眼精疲労、飛蚊症、眼乾燥、角膜炎、舌異常感、結膜出血、光視症、咳増加、喀痰増加、咽頭不快感、インフルエンザ様症候群、腹部腫脹、さむけ、体重増加、体重減少、頸部痛、腰痛、注射部反応、末梢性浮腫、総蛋白減少、アルブミン減少、骨盤痛、吃逆、口渇、不正出血、無月経、注射部痛、酩酊感、高血糖、低血糖、脱水、食道炎、粘膜炎、腹水、腸間膜血栓症、血栓症、斑状丘疹性皮疹、皮膚強皮症様変化、亜急性皮膚エリテマトーデス、暗点、黄斑浮腫、筋力低下

タキソール注射液100mgの用法・用量

  • 非小細胞肺癌及び子宮体癌にはA法を使用する
  • 乳癌にはA法又はB法を使用する
  • 卵巣癌にはA法又はカルボプラチンとの併用でC法を使用する
  • 胃癌にはA法又はE法を使用する
  • 再発又は難治性の胚細胞腫瘍には他の抗悪性腫瘍剤と併用でA法を使用する
  • 再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌、再発又は遠隔転移を有する食道癌、血管肉腫にはB法を使用する
  • 進行又は再発の子宮頸癌にはシスプラチンとの併用において、D法を使用する
  • A法:通常、成人にはパクリタキセルとして、1日1回210mg/㎡(体表面積)を3時間かけて点滴静注し、少なくとも3週間休薬する
  • これを1クールとして、投与を繰り返す
  • B法:通常、成人にはパクリタキセルとして、1日1回100mg/㎡(体表面積)を1時間かけて点滴静注し、週1回投与を6週連続し、少なくとも2週間休薬する
  • これを1クールとして、投与を繰り返す
  • C法:通常、成人にはパクリタキセルとして、1日1回80mg/㎡(体表面積)を1時間かけて点滴静注し、週1回投与を3週連続する
  • これを1クールとして、投与を繰り返す
  • D法:通常、成人にはパクリタキセルとして、1日1回135mg/㎡(体表面積)を24時間かけて点滴静注し、少なくとも3週間休薬する
  • これを1クールとして、投与を繰り返す
  • E法:通常、成人にはパクリタキセルとして、1日1回80mg/㎡(体表面積)を1時間かけて点滴静注し、週1回投与を3週連続し、少なくとも2週間休薬する
  • これを1クールとして、投与を繰り返す
    • なお、投与量は、患者の状態により適宜減量する
  • (用法及び用量に関連する注意)7.1. 本剤投与による重篤な過敏症状の発現を防止するため、本剤投与前に必ず前投薬を行うこと
  • 7.1.1. A法:本剤投与約12~14時間前及び約6~7時間前の2回、もしくは本剤投与約30分前までに投与を終了するように、1回デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム注射液(デキサメタゾンとして20mg)を静脈内投与、本剤投与約30分前までに投与を終了するように、ジフェンヒドラミン塩酸塩錠(ジフェンヒドラミン塩酸塩として50mg)を経口投与、本剤投与約30分前までに投与を終了するように、ラニチジン塩酸塩注射液(ラニチジンとして50mg)又は注射用ファモチジン(ファモチジンとして20mg)を静脈内投与すること
  • 7.1.2. B法、C法、D法及びE法:(1). 本剤投与約30分前までに投与を終了するように、デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム注射液(デキサメタゾンとして8mg)及びラニチジン塩酸塩注射液(ラニチジンとして50mg)又は注射用ファモチジン(ファモチジンとして20mg)を静脈内投与、ジフェンヒドラミン塩酸塩錠(ジフェンヒドラミン塩酸塩として50mg)を経口投与すること
  • (2). デキサメタゾンは初回投与時8mgとし、次回投与時までに過敏症状の発現がみられなかった場合又は臨床上特に問題のない過敏症状の場合は、2週目の投与より半量(4mg)に減量し投与してもよい
  • 以降の投与週においても同様の場合、半量ずつ最低1mgまで減量し投与してもよい
  • 7.2. 本剤の投与にあたっては、投与法毎に次記に留意し、必要に応じ休薬、減量を実施すること
    • また、重篤な末梢神経障害が発現した場合には、次回の投与量を骨髄抑制の減量の目安に従い、減量して投与することを考慮する
  • ・ A法:白血球及び好中球の変動に十分留意し、投与前の臨床検査で白血球数が4000/mm3未満又は投与前の臨床検査で好中球数が2000/mm3未満であれば、骨髄機能が回復するまでは投与を延期すること
  • A法の場合、投与後、白血球数1000/mm3未満となった場合には次回の投与量を減量すること
  • ・ B法:各クールを開始する際(初回クールを含む)、各クール開始<初回含む>投与前の臨床検査で白血球数が3000/mm3未満又は各クール開始<初回含む>投与前の臨床検査で好中球数が1500/mm3未満であれば、骨髄機能が回復するまでは投与を延期し、同一クール内での本剤の投与にあたっては、同一クール内での投与前の臨床検査で白血球数が2000/mm3未満又は同一クール内での投与前の臨床検査で好中球数が1000/mm3未満であれば、骨髄機能が回復するまでは投与を延期すること
  • B法の場合、投与後、白血球数1000/mm3未満となった場合には次回の投与量を減量すること
  • <減量の目安>1). A法:通常投与量210mg/㎡、1段階減量180mg/㎡、2段階減量150mg/㎡、3段階減量135mg/㎡
  • 2). B法:通常投与量100mg/㎡、1段階減量80mg/㎡、2段階減量60mg/㎡
※ 実際に薬を使用する際は、医師から指示された服用方法や使用方法・回数などを優先して下さい。

タキソール注射液100mgの使用上の注意

病気や症状に応じた注意喚起

  • 以下の病気・症状がみられる方は、添付文書の「使用上の注意」等を確認してください
    • 過敏症
    • 感染症
    • 重篤な骨髄抑制
    • シアナミド投与中
    • ジスルフィラム投与中
    • プロカルバジン塩酸塩投与中
    • 肝機能障害
    • 間質性肺炎
    • 骨髄抑制
    • 腎機能障害
    • 肺線維症
    • アルコールに過敏
    • 放射線療法に関連した照射部位の皮膚異常
    • 投与前の臨床検査で白血球数が4000/mm3未満
    • 投与前の臨床検査で好中球数が2000/mm3未満
    • 各クール開始<初回含む>投与前の臨床検査で好中球数が1500/mm3未満
    • 各クール開始<初回含む>投与前の臨床検査で白血球数が3000/mm3未満
    • 同一クール内での投与前の臨床検査で好中球数が1000/mm3未満
    • 同一クール内での投与前の臨床検査で白血球数が2000/mm3未満

患者の属性に応じた注意喚起

年齢や性別に応じた注意喚起

タキソール注射液100mgの注意が必要な飲み合わせ

※ 薬は飲み合わせによって身体に悪い影響を及ぼすことがあります。 飲み合わせに関して気になることがあれば、担当の医師や薬剤師に相談してみましょう。

薬剤名 影響
塩酸ジフェンヒドラミン錠 中枢神経抑制作用の増強
ジスルフィラム アルコール反応、顔面潮紅、血圧降下、悪心、頻脈、めまい、呼吸困難、視力低下
シアナミド アルコール反応、顔面潮紅、血圧降下、悪心、頻脈、めまい、呼吸困難、視力低下
プロカルバジン塩酸塩 アルコール反応、顔面潮紅、血圧降下、悪心、頻脈、めまい、呼吸困難、視力低下
抗悪性腫瘍剤 骨髄抑制等の副作用が増強
ビタミンA製剤 骨髄抑制等の副作用が増強
アゾール系抗真菌剤 骨髄抑制等の副作用が増強
ミコナゾール 骨髄抑制等の副作用が増強
マクロライド系抗生物質 骨髄抑制等の副作用が増強
エリスロマイシン 骨髄抑制等の副作用が増強
副腎皮質ホルモン剤 骨髄抑制等の副作用が増強
エチニルエストラジオール 骨髄抑制等の副作用が増強
ジヒドロピリジン系Ca拮抗剤 骨髄抑制等の副作用が増強
ニフェジピン 骨髄抑制等の副作用が増強
シクロスポリン 骨髄抑制等の副作用が増強
ベラパミル 骨髄抑制等の副作用が増強
キニジン硫酸塩水和物 骨髄抑制等の副作用が増強
ミダゾラム 骨髄抑制等の副作用が増強
フェナセチン 骨髄抑制等の副作用が増強
ラパチニブトシル酸塩水和物 骨髄抑制等の副作用が増強
シスプラチン 骨髄抑制が増強、末梢神経障害が増強
ドキソルビシン塩酸塩 骨髄抑制が増強、心毒性が増強
N-メチルテトラゾールチオメチル基を有するセフェム系抗生物質 アルコール反応<顔面潮紅・悪心・頻脈・多汗・頭痛等>
塩酸セフメノキシム アルコール反応<顔面潮紅・悪心・頻脈・多汗・頭痛等>
セフォペラゾンナトリウム アルコール反応<顔面潮紅・悪心・頻脈・多汗・頭痛等>
セフブペラゾンナトリウム アルコール反応<顔面潮紅・悪心・頻脈・多汗・頭痛等>
セフミノクスナトリウム アルコール反応<顔面潮紅・悪心・頻脈・多汗・頭痛等>
セフメタゾールナトリウム アルコール反応<顔面潮紅・悪心・頻脈・多汗・頭痛等>
ラタモキセフナトリウム アルコール反応<顔面潮紅・悪心・頻脈・多汗・頭痛等>
メトロニダゾール アルコール反応<顔面潮紅・悪心・頻脈・多汗・頭痛等>

飲食物との組み合わせ注意

  • ビタミンAを含むもの<レバー、あんこう、うなぎ、あゆ、海苔 など>

タキソール注射液100mgと主成分が同じ薬

主成分が同じ薬をすべて見る

タキソール注射液100mgに関係する解説

微小管阻害薬(タキサン系)

  • タキソール注射液100mgは、微小管阻害薬(タキサン系)に分類される。
  • 微小管阻害薬(タキサン系)とは、細胞分裂で重要な役割を果たす微小管に作用し細胞分裂を阻害することで抗腫瘍効果をあらわす薬。

微小管阻害薬(タキサン系)の代表的な商品名

  • タキソール
  • タキソテール、ワンタキソテール
微小管阻害薬(タキサン系)についての詳しい解説を見る