ばびしょうこうぐん
馬尾症候群
脊髄の下端から伸びる馬尾神経が圧迫・障害されることで起こる症状の総称
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最終更新: 2026.07.27
馬尾症候群の基礎知識
POINT 馬尾症候群とは
脊髄の下端から伸びる馬尾神経が圧迫・障害されることで起こる症候群です。腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、腫瘍、感染、血腫、外傷などが原因となり、腰痛、坐骨神経痛、脚のしびれや筋力低下、歩行障害などがみられます。特に、尿が出にくい、尿意や便意が分かりにくい、股の間や肛門周囲の感覚が鈍い、尿失禁や便失禁がある場合は重要なサインです。診断では神経診察、残尿測定、腰椎MRIなどを行います。治療では原因に応じて早期の除圧術などを検討し、対応が遅れると排尿・排便障害などの後遺症が残ることがあります。馬尾症候群が心配な人は整形外科や脳神経外科を受診してください。
馬尾症候群について
- 馬尾神経が圧迫・障害されることで起こる
症候群 - 馬尾神経とは
脊髄 の末端から下に伸びる神経根の束- 馬の尻尾に似ている
- 下肢の運動・感覚、膀胱、肛門、会陰部などに関わる神経を含む構造
- 馬尾に障害が起こると、腰痛や坐骨神経痛に加えて、下肢の運動・感覚障害、
膀胱直腸障害 、性機能障害などの症状が現れる
- 脊髄円錐症候群と症状が重なることがあり、どちらも緊急性の高い神経疾患として扱われる
病態 - 原因
- 成人では脊髄本体はおおむねL1付近で終わり、それ以降は馬尾神経が伸びている
- 腰椎レベルの大きな椎間板ヘルニア、腫瘍、膿瘍、血腫などにより、馬尾神経根が圧迫されて
発症 する - 神経根の障害により、下肢の痛み・しびれ・筋力低下、会陰部感覚障害、排尿・
排便障害 が出現 - 圧迫が長く続くと、神経機能の回復が不完全となることあり
- 尿閉などの膀胱機能障害が出ている場合は、より重症で後遺症リスクが高い状態
馬尾症候群の症状
馬尾症候群の検査・診断
馬尾症候群の治療法
- 馬尾神経への圧迫を早期に解除することが治療の中心
- 原因が椎間板ヘルニア、
腫瘍 、膿瘍 、血腫 などの場合、それぞれに応じた治療を行う 膀胱直腸障害 や会陰部感覚障害がある場合は緊急性が高い- 早期診断と早期治療により回復が期待できる一方、神経障害が進むと後遺症が残ることがある
- 手術:圧迫性
病変 では早期の外科的除圧を検討- 椎弓切除術
椎間板 摘出術脊髄 硬膜 外血腫では出血原因の評価と血腫除去- 腫瘍では手術、
放射線治療 、薬物療法など - 外傷では骨折や不安定性への対応
- 排
尿管 理- 尿閉がある場合は導尿
- 残尿が多い場合は膀胱管理
- 間欠自己導尿が必要になることあり
- 排便管理
- 便秘や便失禁への対応
- 排便リズムの調整
- 下剤、
坐薬 、浣腸などを症状に応じて使用
- リハビリテーション
- 下肢筋力低下へのリハビリ
- 歩行訓練
予後 - 早期の外科的除圧は予後改善と関連
- 初期症状から48時間以内の外科的除圧はよりよい予後と関連するとされる
- 圧迫が長く続くほど、永続的な構造的・機能的障害が大きくなり、予後が悪くなる
- 手術前に膀胱機能障害がある場合は予後不良と関連するが、それでも早期除圧が推奨される
- 不全損傷では比較的回復が期待しやすい
排尿障害 、排便障害 、性機能障害、会陰部感覚障害は残ることがある