えっくすれんさむがんまぐろぶりんけっしょう
X連鎖無ガンマグロブリン血症
生まれつき免疫に異常があり感染を起こしやすくなる病気。男児にのみ起こる
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最終更新: 2020.06.04
X連鎖無ガンマグロブリン血症の基礎知識
POINT X連鎖無ガンマグロブリン血症とは
X連鎖ガンマグロブリン血症は生まれつき免疫グロブリンが低い病気です。細菌感染症を繰り返し、肺炎・中耳炎・副鼻腔炎・腸炎・髄膜炎などが起こります。血液検査を行って、リンパ球の数や免疫グロブリンの数を測定して診断します。完治するような治療はありませんが、免疫グロブリンを補充したり抗菌薬を投与したりします。また、ワクチンを受けて感染予防することも望ましいです。X連鎖無ガンマグロブリン血症が心配な人や治療したい人は、小児科や感染症内科を受診して下さい。
X連鎖無ガンマグロブリン血症について
- 生まれつき
免疫 に異常があり感染を起こしやすくなる病気リンパ球 の中でもB細胞 と呼ばれるものが極めて少なくなってしまう- ヒト免疫グロブグリンの中でもIgG、IgM、IgAのすべてが少なくなっている
- 免疫細胞の数が低下するため、免疫力が下がり
感染症 にかかりやすくなる
X染色体 の異常によって起こるため、男児にのみ起こる- 出生する男子の10万に1人程度に起こると考えられている
X連鎖無ガンマグロブリン血症の症状
X連鎖無ガンマグロブリン血症の検査・診断
- 血液検査
- 血液中の
免疫 細胞(リンパ球 のB細胞 )や免疫物質(抗体 )の数を調べる
- 血液中の
X連鎖無ガンマグロブリン血症の治療法
- ガンマグロブリン補充療法
- 不足している
抗体 (ガンマグロブリン)の補充を行う - 定期的に点滴が必要となる
- 不足している
細菌 感染がおこれば抗菌薬 (抗生物質 )を使用し、その都度対応を行う- 場合によっては予防的に抗菌薬を用いる
- 予防接種を行って、感染を起こりにくくする
- ただし、生ワクチンを摂取する場合は専門家に意見を聞いてから行うことが望ましい