たけいとういしゅくしょう
多系統萎縮症(MSA)
脳の神経細胞が変性することで運動失調症状やパーキンソニズムが発症する非遺伝性の病気
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最終更新: 2022.03.01
多系統萎縮症(MSA)の基礎知識
POINT 多系統萎縮症(MSA)とは
脳の神経細胞が変性し脱落する非遺伝性の病気です。神経細胞が脱落した部位によって症状が異なります。例えば、小脳に病変の起こるタイプは運動失調(歩行障害、ふらつきなど)が出やすく、線条体黒質に病変の起こるタイプはパーキンソニズム(パーキンソンの様な症状)が出やすく、自律神経に病変が起こるタイプは自律神経障害(起立性低血圧、排尿障害な)どが出やすいです。診断のために身体診察・頭部MRI検査・脳血流SPECT検査などが行われます。根本的な治療がないため、それぞれの症状に対して治療が行われます。パーキンソニズム(筋肉のこわばり・動きの鈍さなど)がある人には抗パーキンソン病薬が用いられます。「歩行障害」「筋肉のこわばり」「動きの鈍さ」「起立性低血圧」などの多系統萎縮症を疑わせる症状がある人は脳神経内科にかかることをおすすめします。