こうにょうさんけっしょう
高尿酸血症
血液中の尿酸の濃度が高い状態。痛風や腎障害、尿路結石などの原因となりうる
8人の医師がチェック 70回の改訂 最終更新: 2023.07.16

高尿酸血症の症状:高尿酸血症により起こる病気とその症状

高尿酸血症はそれ自体では症状が現れないことが多いです。ただし、高尿酸血症により痛風尿路結石が起こることがあり、そうなると関節の痛み・腫れ、背中の痛み・血尿などの症状が現れます。

1. 高尿酸血症の症状

高尿酸血症はそれ自体では何も症状が現れないことが多いです。しかしながら、尿酸が高い状態が続いていると、過剰になった尿酸が関節、尿管、腎臓に結晶となって出てくることで、痛風など他の病気の原因になります。これらの病気は強い痛みの原因になることもあり、生活の質を大きく低下させます。以下では高尿酸血症により起こる病気として痛風尿路結石痛風腎慢性腎臓病について説明していきます。

2. 痛風

痛風は尿酸が体内で結晶となり、関節などで炎症を起こす病気です。足の親指の付け根などに突然激しい痛みの発作痛風発作)が出ることが、痛風の典型的な症状です。ただし、他の関節にも症状が出ないわけではなく、膝、足首、手首などに痛みが現れることもあります。歩いたり、靴を履いたりするのが困難なほどの痛みになることも珍しくありません。

痛風により炎症が起きた関節では痛みだけでなく、腫れ、皮膚の赤み、熱さが出ることもあります。これらの関節の痛みや腫れは症状が現れてから2-3時間程度で急激に悪くなります。その後、症状は24時間以内にピークに達しますが、長くても1週間程度で良くなっていきます。

痛風を何度も繰り返すと関節の骨が壊れて関節が変形することや、関節や皮膚の下にしこりが触れるようになることがあります。関節や皮膚のしこりは痛風結節と呼ばれ、痛風を繰り返した結果、尿酸の結晶が固まってしまったものと考えられています。

痛風の症状が現れている際には、抗炎症薬などを使って早く炎症が治るように努めます。また痛風発作が起きている時に、尿酸を下げる薬を始めると症状が悪くなることがあるので、尿酸を下げる治療薬を始める場合には、痛風発作が落ち着いてから行うようにします。

3. 尿路結石

尿路結石は尿の流れる道に石ができる病気です。尿路とは、腎盂(じんう)、尿管、膀胱(ぼうこう)、尿道のことを言います。

結石が発生する場所

高尿酸血症は尿から排泄された尿酸が結晶化することで、尿路結石の原因になることがあります。

尿路結石の代表的な症状に血尿があります。これは尿路が結石により傷つき、出血することで起こります。血尿は尿が真赤になることもありますが、尿が濃くなって見えるだけのこともあります。

その他の代表的な症状は背中や腰、脇腹にかけての痛みです。痛む場所はどこに結石があるかで変わります。尿路結石の痛みは差し込むような痛みであることが多く、専門的には疝痛(せんつう)と呼ばれます。ただし、いつも典型的な症状とは限らず、ずーんと重い痛みや背中の違和感として現れることもあるので、尿の色の変化や背中や腰などの症状がある場合には、医療機関で調べてもらうことをお勧めします。

4. 痛風腎・慢性腎臓病

高尿酸血症では尿酸の結晶が腎臓にできることで、腎障害の原因になることがあります。この腎臓に尿酸の結晶ができた状態を痛風腎と呼びます。

また、高尿酸血症は慢性腎臓病の原因になる可能性も指摘されています。慢性腎臓病蛋白尿や血尿が続くなど、腎臓が障害されている状態が持続していることを言います。

腎臓は本来、身体の中の毒素を濾過(ろか)し、余分な水分と一緒に尿として排出する役割があります。慢性腎臓病が進行すると、尿が全く作れなくなり、毒素や余分な水分の排泄が行えなくなります。そうなると、腎臓の代わりに透析を行い、毒素や余分な水分の排泄を行う必要が出てきます。

腎臓は一度障害されると回復が難しい臓器の一つです。そのため、腎臓を守る観点でも、高尿酸血症の治療を勧められる場合があります。