腰痛の検査:問診、身体診察、画像検査
腰痛の診断により、治療法は変わります。そのため、適切な検査のもと、どのような原因で腰痛が起きているかを判断することが大事です。ここでは、腰痛の診断について検査内容とともに解説します。
1. 問診
腰痛には多くの場合症状に波があったり、特徴があったりします。それらの状態を把握することで、腰痛の原因を探っていくことができます。具体的にどんなことをお医者さんに伝えるのが重要なのかを説明していきます。
腰痛を発症した時期
いつから腰痛があるかを見ることで、腰痛が急性/亜急性/慢性のいずれに当てはまるのかがわかります。また、激痛が急に起こった場合は、危険なサインの可能性があるので、その点においても
腰痛はどんな痛みでどのくらい強いのか
一般的に「痛い」と表現しても、押されるような痛みであったり、刺されるような痛みであったり、その性質はさまざまです。また、痛みの強さも軽いものから全く動けないほどのものもあり、その状態によって原因が変わってきます。
腰の痛み以外に症状はあるか
腰以外に症状があるかどうか、またその症状がどういった症状であるのかも診断には大事な情報です。腰痛の原因がわかることもあります。
どんな時に痛みが出やすいのか
腰痛がどんな時に出るかは大事な情報です。腰痛が出る状況や動きを知ることで、腰痛が姿勢の問題なのか、それとも内臓の問題なのかなど、原因に迫ることができます。職業やいつも行う作業を伝えることも重要です。
ストレスや不満があるのかどうか
腰痛とストレスは大きく関わっていることがわかっています。ストレスや社会背景を含めた現在の心理状況がどのような状態なのかを把握することは非常に重要です。
2. 身体診察
身体の様子を把握するのに欠かせないものが身体診察です。腰痛以外にどんな症状があるか、どのようなことで腰痛が悪化するかを、具体的に診察しながら判断していきます。
触診
痛い部位が実際にどこなのか、触ったり押したりして判断します。同時に、筋肉の硬さや張り、
身体を動かした時の痛みの有無の確認
どんな体勢で、どこにどのような腰痛が出るのかを見極めます。
下肢伸展挙上テスト

神経が障害されていないかを確認する検査です。仰向けになり、膝を伸ばしたまま脚を少しずつ上に挙げていくテストです。腰椎椎間板ヘルニア(腰椎の中でも足側のほう)であった場合、足を約30度より高く上げると太ももの裏に痛みが出ることがあります。
大腿神経伸展テスト
神経が障害されていないかを確認する検査です。大腿神経は太ももの前のほうを通る神経です。うつ伏せになって膝を曲げ、膝を曲げた脚を上に引っ張るテストになります(つまり、太ももの前の神経が伸ばされるということです)。腰椎椎間板ヘルニア(腰椎の中でも頭側のほう)であった場合、太ももの表側に痛みが走ることがあります。
3. 画像検査
まず知っておいて欲しいこととして、腰痛に対する画像検査をすべての人に対して行うことは推奨されていません。その理由は、放射線被曝、場合によっては痛みが出る、検査の費用がかかる、といったデメリットがあるためです。画像検査によって得られるメリットが上回る場合でなければ、行う価値が高くはないと考えられるのです。
それでは、画像検査の内容について説明していきます。
単純X線検査(レントゲン写真)
最もコストが安く、被曝量も少ない検査です。その反面、得られる画像は写真1枚なので、病気の原因の所在を見分けるのが難しいとされています。
重症であることが疑われるほどの強い痛みが出ていない場合には、検査の価値が低いため、撮影されないこともあります。とは言え、腰椎の並びや骨の変形を見るためには比較的適した検査ですので、腰椎に問題が疑われるような場合では、深刻な病気以外でも撮影することが望まれます。
CT検査
検査の特性上、骨を調べることが得意です。そのため、実際には単純X線写真と同じように、腰椎に問題がある病気を疑った場合に撮影することが多い検査になります。
また、血管が原因の腰痛(大動脈解離や大動脈瘤など)の場合は、CT検査で容易に発見できます。したがって、
MRI検査
神経や筋肉を評価しやすい検査です。特に原因がわからない腰痛を調べる場合は、効果を発揮すると言われています。
腰椎の変形や神経の圧迫を確認し、もしそのような状態があった場合には腰痛の原因のひとつとして診断することができます。しかしその一方で、
エコー検査(超音波検査)
一方、内臓が原因の腰痛に対しては、効果を発揮します。水腎症などにおいては、
椎間板造影検査
4. 生理学的検査
腰痛の原因を調べる生理学的検査として以下のものが挙げられます。