まらりあ
マラリア
マラリア原虫による感染症。一部の蚊を通じて感染する
5人の医師がチェック 82回の改訂 最終更新: 2017.12.06

マラリアの基礎知識

POINT マラリアとは

マラリア原虫による感染症です。蚊(ハマダラカ)がマラリア原虫を持っている場合に、これに刺されるとマラリアになります。東南アジアやアフリカなどでは非常に多く見られる病気ですが、日本国内で発病は少なく年間で60-80人程度の感染者数になります。主な症状は高熱や貧血などですが、重症になると腎不全・肺水腫・DIC・低血糖・脳症などが起こります。 血液を用いた検査で、血液中にマラリア原虫が見つかれば診断されます。抗マラリア薬を用いて治療します。マラリアが心配な人や治療したい人は、感染症内科を受診して下さい。

マラリアについて

  • マラリア原虫による感染症
  • 病気のメカニズム
    • ハマダラカがマラリア原虫を持っている場合、これに刺されることによって感染する
    • 感染すると原虫が肝臓で増殖し、その後血液中に移動することで様々な症状が起こる
  • 世界中で年間におよそ2億人が感染し、そのうち200万人ほどの死亡者がいると推定されている
    • 日本では年間60-80人が感染している
      ・それらも海外で感染してから帰国した患者である
  • 分類:原虫の種類が違うことから熱や症状の出方が変わってくる
    • 熱帯熱マラリア
    • 三日熱マラリア
    • 四日熱マラリア
    • 卵形マラリア

マラリアの症状

  • 主な症状
    • 39度以上の突然の熱発で発症する
    • 脾腫(脾臓が腫れること)
    • 貧血
  • 分類別の症状
    • 熱帯熱マラリアは高熱が続く
    • 三日熱、卵形マラリアは48時間ごとに発熱する
    • 四日熱マラリアは72時間ごとに発熱する
  • 重症の場合

マラリアの検査・診断

  • 血液検査:全身の状態や赤血球がマラリア原虫に感染していないかなどを調べる
    • 塗抹検査:血液を顕微鏡で見て、マラリア原虫そのものが見つかれば診断確定となる

マラリアの治療法

  • 主な治療
    • 薬剤治療:マラリア原虫に効果のある抗マラリア薬を用いる
      ・クロロキン
      ・メフロキン
      ・キニーネ
      ・ドキシサイクリン
      ・リンコマイシン系抗菌薬
      ・アトバコン・プログアニル合剤
  • 予防、再発予防方法
    • 熱帯地方への渡航では媒介する蚊に刺されないよう注意する
      ・夕方から朝方の外出を避ける
      ・長袖、長ズボンを履く
      ・昆虫忌避剤を用いる、蚊帳を使う
      ・定期的に予防薬を服用する
    • 蚊やほかの昆虫に噛まれた覚えがあり、発熱がある場合はただちに感染症の専門医を受診する

マラリアの経過と病院探しのポイント

マラリアが心配な方

マラリアは、東南アジア、アフリカ、中南米を中心に流行が見られる感染症で、現地の蚊にさされることで感染します。日本でも以前は全国的にマラリア感染が見られた時代がありましたが、戦時中を最後に国内からは撲滅されています。しかしながら、海外で感染して帰国した後に国内で診断がつく方が現在でも一定数います。

マラリアの症状は、「インフルエンザ様」と言われます。熱が出て、節々の痛みが出現し、頭痛が出現します。これだけではインフルエンザを始めとする他の様々な感染症と区別がつかないのですが、流行地域に行った後であることや、他に疑わしい疾患が特に無いこと(インフルエンザ流行中の時期でないなど)から疑い、検査を行います。マラリアであることの診断は血液検査で行いますが、マラリアそのものが国内では珍しいこともあり、慣れている病院でないと診断をつけることが困難です。

感染症科があるような病院では検査キットが置いてあるところもありますし、いわゆる総合病院であれば、血液を顕微鏡で観察してマラリア原虫そのものがいるかどうかを判断することが可能です。したがって、マラリアではないかと心当たりがある場合には、地域のクリニックではなく総合病院の受診をお勧めします。また、医療機関を受診する際には、いつからいつまでどこに旅行をしていたかをぜひ医師に伝えてください。

なお、マラリアが人から人へ伝染することはありませんので、その心配は不要です。

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