しんしつひんぱく

心室頻拍

心室(特に左心室)が勝手なペースで拍動をしてしまう状態。

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9人の医師がチェック 76回の改訂 最終更新: 2017.07.21

心室頻拍の基礎知識

POINT心室頻拍とは

心室頻拍は心臓の中でも心室という部位が勝手に動いてしまう病気です。似た病気である心室細動はすぐに治療しないと死んでしまいますが、心室頻拍でなくなることは少ないです。とは言え、心停止や心室細動に変化することがありますので気をつけなければならない病気です。主な症状は動悸・息切れ・めまい・ふらつきですが、進行すると呼吸困難意識消失を起こすことがあります。 症状や身体診察に加えて、心電図や心臓エコー検査を用いて診断します。治療は薬物療法が中心になりますが、症状が強かったり失神を起こしたりする場合は電気的除細動やカテーテル治療を行います。心室頻拍が心配な人や治療したい人は、循環器内科を受診して下さい。

心室頻拍について

  • 心臓の4つの部屋のうち、最も重要な「左心室4つある心臓の部屋の1つ。左心房から受け取った血液を、大動脈を通じて全身に送り出す」が勝手に拍動を続けてしまう状態
    • 多くの場合、必要以上に早いペースで拍動してしまう
    • リズムは一定の鼓動になることが多い
    • 突然死の原因となることもある
  • 主な原因
    • 睡眠不足
    • 肉体的、精神的ストレス
    • 電解質水の中に溶けると電気を通す性質をもつ物質で、ミネラルとも呼ばれる。ナトリウムやカリウムが有名の異常
      低カリウム血症や低マグネシウム血症など
    • 薬の副作用
    • 遺伝
    • 特に誘因病気の症状を引き起こす引き金。必ずしも病気の原因ではない(例として、運動は喘息の誘因だが原因ではない)なく起こることもあるが、狭心症心筋梗塞心筋症弁膜症など元々心臓に病気がある場合(基礎疾患新たな病気を発症・悪化させる原因となる、慢性的な持病のことを持っている場合)は発生しやすい
    • 健康な人でも突然起こることもある

心室頻拍の症状

  • 急に胸がドキドキする(動悸心臓や太い動脈の脈拍を自覚すること。精神的な緊張や運動だけでなく、ホルモンバランスの異常や貧血など、様々な病気の症状として起こる
  • 息切れ
  • 呼吸困難
  • めまい
  • ふらつき
  • 意識を突然失う(意識消失発作比較的急激に、症状が一定時間あらわれること。その後の時間経過や適切な治療によって、症状が無くなりやすいものを指すことが多い
  • 症状が出ないこともある
  • すべての場合ではないが、心停止に至ることがある

心室頻拍の検査・診断

  • 心電図心臓から出ている弱い電気を感知して、心臓の状態を調べる検査ホルター首からかけられるサイズの心電図計を丸一日間着用して、心臓の状態を調べる検査。通常の心電図検査よりも情報量が多い型心電図(24時間型心電図)
    • 心室頻拍の診断の他にも、心臓に元々ある病気や異常の発見や頻拍の発生部位の特定が目的
  • その他必要に応じて心臓超音波検査空気の細かな振動である超音波を使って、心臓の状態を調べる検査などを行う
  • カテーテルを用いた電気生理学的検査を行うこともある

心室頻拍の治療法

  • 心室頻拍を止めるための治療
    • 電気的除細動不整脈の原因となる心室細動や心房細動を抑えて、正常な調律に戻す方法(いわゆる電気ショック十分な血流が保てず、全身の臓器に十分な酸素や栄養が届かなくなってしまった危険な状態。全身の臓器がダメージを受け、すぐに治療を行わないと命に関わる):カルディオバージョンを用いることが多い
    • 脈のリズムを整える薬:アミオダロン、リドカインなどの点滴を使用する
    • 脈を抑える薬:β遮断薬、カルシウムチャネルブロッカーなど
      ・β遮断薬などのを使うこともある
    • カテーテル治療カテーテルと呼ばれる細い管を、腕や脚の付け根の血管から挿入し、治療したい部位の近くまで血管内を進めて治療する方法:アブレーションと言って、不整脈を起きにくくする処置を行う
  • 心室頻拍による突然死を予防するための治療
    • 植え込み型除細動器心室頻拍や心室細動など、突然死に繋がるような不整脈を止めるための機械。胸の皮の下に埋め込まれ、不整脈を感知すると自動で電気ショックを起こす心室細動などの異常な不整脈によって心臓が動かなくなった場合、自動的に電気ショックが行われるような機械を胸に手術で埋め込む
  • 経過観察病気の状態や健康の状態を見守ること。その時点で治療する必要がないと医師が判断した場合や、診断のためにその後の経過を見なければならない場合に行われる
    • 自覚症状がない場合や症状の軽い場合は、十分な検査を行った上で睡眠不足や喫煙などの生活習慣を改善して様子を見ることもある

心室頻拍が含まれる病気


心室頻拍のタグ


心室頻拍に関わるからだの部位