心室細動の人に起こりやすい前兆や症状について
心室細動が起こると数秒で意識を失い、そのまま放置しておくと死に至る病気です。心室細動以外にも
このページでは心室細動で見られやすい症状を説明し、万が一周囲の人が心室細動になってもすぐに心肺蘇生を行えるようになることがポイントと考えています。
1. 心室細動に前兆はあるのか
心室細動は心臓が痙攣(けいれん)するように震えるだけで、上手く血液を全身に送り出せなくなる危険な不整脈です。そのため、
不整脈によって起こる症状は次のものが多いです。
【心室細動が起こる前に自覚しやすいと考えられる症状】
- 胸の違和感
- 胸の痛み
動悸 - 意識がぼーっとする感じ
- 息苦しさ
不整脈があるからといって誰もがその後心室細動になるわけではありませんが、これらの症状が繰り返し見られるような人は一度医療機関で調べてもらうようにしてください。
2. 心室細動に起こりやすい症状
心室細動になると脳への血流が途絶えるため数秒で意識がなくなります。そのため症状を自覚するということはほとんどありません。また、意識をなくすこと以外にも以下の症状が見られることがあります。
【心室細動で起こりやすい症状】
- 全身が痙攣する
- 口から泡を吹く
- 呼吸が止まる
- 首や手首で脈を触れようとしても触れない
ここで挙げた症状は本人が症状を知っていても特に対応できることはありませんが、周囲の人が知っておくと迅速な救命に繋がります。心室細動はそのまま治療をしないと死に至る病気ですので、可及的速やかな対応が必要となります。
心室細動が疑われたときに周囲の人がやるべきことは次になります。
【意識を失った人の周囲の人がやるべきこと】
- 周囲に助けを呼ぶ
- (可能であれば)脈拍を確認する
- (可能であれば)呼吸を確認する
- 心臓マッサージを行う
- (周囲に
AED があれば)AEDを装着して、心電図 を解析し、電気的除細動を行う
心臓マッサージはやったことがない人のほうが多いかもしれません。医療者以外の人も参加できるBLS(Basic Life Support)講習会というものがあり、この講習会では心肺蘇生法(心臓マッサージなどの救命方法)を学ぶことができます。1日で学ぶことができるので、興味がある人は是非参加してみてください。
3. 心室細動の前兆かもしれないと感じる症状を自覚したとき
心室細動は非常に危険な不整脈です。そのため、心室細動が起こる可能性がある持病はしっかりと治療しておく必要があります。心室細動を起こすことがある病気の主な例は次になります。
【心室細動を起こすことがある病気の例】
これらを指摘されたことがある人は、自覚症状の有無にかかわらず定期的な診察を受けて、心臓の状態を確認してもらうようにしてください。また、胸の違和感などの上で述べたような前兆が繰り返される場合にも医療機関の受診をおすすめします。