しんぼうちゅうかくけっそんしょう
心房中隔欠損症
左心房と右心房の間の壁(心房中隔)に穴が空いている病気。生まれつきで原因は不明
14人の医師がチェック 165回の改訂 最終更新: 2017.12.06

心房中隔欠損症の基礎知識

POINT 心房中隔欠損症とは

右心房と左心房の間にある壁に穴が開いている病気です。血液が左心房から右心房に流れることが多く、肺への血流が多くなってしまいます。病状が進行しない限り症状が出ることはありませんが、進行すると息切れなどが出ることがあります。 身体診察や聴診に加えて、心臓エコー検査を行って診断します。また必要に応じて心臓血管造影検査を行います。治療は病状の進行度によって異なりますが、軽症の場合は特に治療せずに様子を見ることが多く、重症の場合は手術やカテーテル治療を行います。心房中隔欠損症が心配な人や治療したい人は、循環器内科や心臓血管外科を受診して下さい。

心房中隔欠損症について

  • 左心房右心房の間の壁(心房中隔)に、胎児のころから穴が開いている状態
    • 心房中隔に穴(欠損孔)が開くと左心房から右心房に血液が流れ込んでしまうため、肺に流れる血流量が多くなる
    • その結果、右心室と肺の負担が大きくなり様々な症状があらわれる
  • わが国のデータでは先天性心疾患のうち約5%を占める(先天性心疾患全体の発生頻度は生産児の約1%)
    • 女性に多い(男性の2倍)
  • 幼児期や学童期に発見されることが多い

心房中隔欠損症の症状

  • 主な症状
    • 乳幼児期にはほとんど症状がみられないが数%で心不全を呈することがある
    • 多くの患者は無症状で、成人まで正常の生活を送れることが多い
    • 20-40歳代以降に肺高血圧症心不全症状や不整脈心房細動)が現れる
  • 脳梗塞(心原性脳塞栓)が起こることがあり、若い人が脳梗塞を起こしたときに検査をして見つかることもある

心房中隔欠損症の検査・診断

  • 乳幼児健診や学校健診で発見されることが多い
  • 聴診:II音の固定性分裂、相対的肺動脈狭窄による駆出性収縮期雑音など
  • 心電図:右軸偏位、不完全右脚ブロックなど
  • 画像検査:
    • 胸部レントゲン検査:軽度の心拡大、主肺動脈突出、肺血管陰影の増強など
    • 心臓超音波検査:欠損孔の確認、右心系の拡大、心室中隔の奇異性運動など
  • 心臓血管造影検査:左右短絡の量、肺体血流比、肺血管抵抗の測定などカテーテル治療や手術適応の決定のために用いられる

心房中隔欠損症の治療法

  • 軽い場合は経過観察することも多いが、右心室への負担が大きい場合などは穴を塞ぐ治療を行う
  • 穴を塞ぐ治療法にはカテーテル治療(2枚の「かさ」で穴を挟んで閉じる方法)と手術の2つがある
  • 利尿薬を使うことがある:血液の量を減らして心臓と肺の負担を減らす
  • 幼児期早期で穴の大きさが5mm未満の場合は自然閉鎖が期待できる(1-2歳まで経過をみる)


心房中隔欠損症が含まれる病気


心房中隔欠損症のタグ


心房中隔欠損症に関わるからだの部位

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