かんせんせいかんせつえん
乾癬性関節炎
免疫の異常で皮膚の変化が生じる病気である乾癬が原因で、関節の痛みや腫れが生じた状態
9人の医師がチェック 101回の改訂 最終更新: 2020.01.15

乾癬性関節炎の基礎知識

POINT 乾癬性関節炎とは

免疫の異常で皮膚の変化が生じる病気である乾癬が原因で、関節の痛みや腫れが起こる病気です。症状は全身に赤い発疹の出現と、関節の腫れや痛みがあります。検査としては血液検査、レントゲン、MRI、関節超音波検査などを実施します。治療としては抗炎症薬(ロキソニン、セレコキシブ)やメトトレキサート、生物学的製剤などを使用します。皮疹に対してはステロイド外用薬や光線療法も有効です。気になる方は皮膚科、リウマチ内科、膠原病内科を受診してください。

乾癬性関節炎について

  • 免疫の異常で皮膚の変化が生じる病気である乾癬が原因で、関節の痛みや腫れが生じた状態
  • 男女比はほぼ1:1
  • 皮膚の症状が先に出てその後関節炎が起こるタイプと、関節炎が起こり後から皮膚症状が出てくるタイプがあるが、先に皮膚症状が起こることの方が多い

乾癬性関節炎の症状

  • 乾癬の皮膚症状
    • 全身の皮膚(特に肘や膝、頭皮など刺激を受けやすい部位)が赤くなる
    • 表面の皮膚がふけのように白くなってはがれ落ちる
    • 爪が水虫のように厚くなり爪先の白い部分が増える
    • 爪の表面に小さなくぼみができる
  • 関節症状
    • 手指(特に指の第1関節)が赤く腫れて痛くなる
    • 手首・膝・股関節・背骨・腰(仙腸関節)なども痛くなる
    • 指全体がソーセージのように腫れたり、腱が骨にくっつく部位に痛みが起こるのも特徴的である
  • 眼の症状
    • 眼が痛くなったり物が見づらくなることがある(ぶどう膜炎

乾癬性関節炎の検査・診断

  • 血液検査
    • 炎症の有無を調べる
    • 関節リウマチで陽性になるリウマトイド因子(RF)の検査値では陰性となることが多い
  • レントゲン検査
    • 足や腰のレントゲンを撮り、関節炎による骨の変化がないかを確認する
  • MRI・関節超音波検査
    • 関節炎が起こっていないかを確認する
  • 生検
    • 皮膚の症状について、皮膚の一部を取ってきて顕微鏡で調べる

乾癬性関節炎の治療法

  • 関節症状に対する治療
  • ロキソプロフェン、セレコキシブ、シクロスポリン、メトトレキサートで改善が乏しい場合には生物学的製剤やオプレミラストで治療する。ステロイド薬の関節注射を行うこともある。
  • 生物学的製剤や分子標的抗リウマチ薬は効果が高いが、高額である。

    • 炎症
      • ロキソプロフェン(商品名ロキソニンなど)
      • セレコキシブ(商品名セレコックス)
    • 免疫抑制薬
      • シクロスポリン(商品名ネオーラルなど)
      • メトトレキサート(商品名リウマトレックスなど)
    • 生物学的製剤
      • インフリキシマブ(商品名レミケードなど)
      • アダリムマブ(商品名ヒュミラ)
      • ブロダルマブ(商品名ルミセフ)
      • セルトリズマブペゴル(商品名シムジア)
      • イキセキズマブ(商品名トルツ)
      • セクキヌマブ(商品名コセンティクス)
      • ウステキヌマブ(商品名ステラーラ)
      • グセルクマブ(商品名トレムフィア)
      • リサンキズマブ(商品名スキリージ)
    • 分子標的抗リウマチ薬
      • オプレミラスト(商品名オテズラ)
  • 皮膚症状に対する治療

  • 外用治療が始めに考慮される

  • 症状の範囲が広い場合には内服薬や光線療法も行う

    • 外用薬
      • ステロイド薬
      • 炎症を抑え、症状を和らげる
      • 活性型ビタミンD3外用薬
      • 皮膚の過剰な増殖を抑える作用がある
    • 光線療法
      • 紫外線の照射が有効
    • 内服薬
      • エトレチナート(商品名チガソン)
  • 上記で効果が不十分な皮膚症状は免疫抑薬、生物学的製剤、分子標的抗リウマチ薬で治療される

乾癬性関節炎に関連する治療薬

ブロダルマブ(ヒト型抗ヒトIL-17受容体Aモノクローナル抗体)製剤

  • 体内で産生されるインターロイキン(IL)-17の働きを抑えることで乾癬による皮膚症状や関節炎などを改善する薬
    • 乾癬は紅斑、銀白色の鱗屑(りんせつ)(及び鱗屑がボロボロと剥がれ落ちる落屑)などの皮膚症状があらわれ、場合によっては関節炎などがあらわれることがある
    • 乾癬の原因は詳細には解明されていないが、免疫異常や遺伝的な要因などの他、IL-17という体内物質が関与していると考えられている
    • 本剤はIL-17の働きを抑えることで乾癬の改善作用をあらわす
  • 本剤は特定物質(IL-17受容体A)に結合するモノクローナル抗体の製剤
ブロダルマブ(ヒト型抗ヒトIL-17受容体Aモノクローナル抗体)製剤についてもっと詳しく

イキセキズマブ(ヒト化抗ヒトIL-17Aモノクローナル抗体)製剤

  • 体内で産生されるインターロイキン-17A(IL-17A)の活性を中和する作用により、乾癬による皮膚症状や関節炎などを改善する薬
    • 乾癬は紅斑、銀白色の鱗屑(りんせつ)(及び鱗屑がボロボロと剥がれ落ちる落屑)などの皮膚症状があらわれ、場合によっては関節炎などがあらわれることがある
    • 乾癬の原因は詳細には解明されていないが、免疫異常や遺伝的な要因などの他、IL-17Aなどの体内物質が関与していると考えられている
    • 本剤はIL-17Aに結合し、この物質の活性を中和する作用をあらわす
  • 本剤は特定物質(IL-17A)に結合するモノクローナル抗体の製剤
イキセキズマブ(ヒト化抗ヒトIL-17Aモノクローナル抗体)製剤についてもっと詳しく

セクキヌマブ(ヒト型抗ヒトIL-17モノクローナル抗体)製剤

  • 体内で産生されるインターロイキン-17A(IL-17A)の活性を中和する作用により、乾癬による皮膚症状や関節炎などを改善する薬
    • 乾癬は紅斑、銀白色の鱗屑(りんせつ)(及び鱗屑がボロボロと剥がれ落ちる落屑)などの皮膚症状があらわれ、場合によっては関節炎などがあらわれることがある
    • 乾癬の原因は詳細には解明されていないが、免疫異常や遺伝的な要因などの他、IL-17Aなどの体内物質が関与していると考えられている
    • 本剤はIL-17Aに結合し、この物質の活性を中和する作用をあらわす
  • 本剤は特定物質(IL-17A)に結合するモノクローナル抗体の製剤
セクキヌマブ(ヒト型抗ヒトIL-17モノクローナル抗体)製剤についてもっと詳しく

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