きゅうせいちゅうすいえん
急性虫垂炎
一般的に盲腸と言われている病気。右の下腹部にある虫垂に細菌が感染した状態
18人の医師がチェック 144回の改訂 最終更新: 2018.06.19

急性虫垂炎(盲腸・アッペ)の治療は手術?

急性虫垂炎の治療で手術はとても重要です。特に虫垂に穴が開いてお腹の中に激しい炎症が起きる腹膜炎などが認められる場合には手術を行います。虫垂炎の手術の種類や方法について解説します。

1. 急性虫垂炎の手術適応は?どんなときに手術が必要なのか?

急性虫垂炎になった人の架空の例を挙げて、治療法について説明していきます。

16歳の田中太郎くんは、ある日の授業中にみぞおちの辺りに痛みを感じます。お腹の痛みは徐々に強くなってきて、右の下腹部が痛む様になってきました。心配になったご両親は病院に連れていくことにしました。

病院では診察と検査の結果「急性虫垂炎です」と言われました。

「治療法は手術と抗生物質のどちらでも可能な段階です。これから手術と抗生物質による治療の説明をしますのでどちらかを選んでください」

急性虫垂炎の手術が必要になるのは虫垂炎に穴が開いたり腹膜炎が起きている場合などです。手術が適していると思われることを「手術適応がある」と言います。

虫垂に穴が開いていない状態では手術をするか抗生剤で治療する(散らす)かのどちらも考えられます。どちらにするかは検査結果と患者さんの希望をもとにして総合的に判断します。ただし炎症反応が強く虫垂に穴が開く可能性が高いと考えられる場合には手術が積極的に検討されます。

2. 急性虫垂炎の手術の種類は?虫垂切除はどんな手術?

急性虫垂炎は虫垂に炎症や感染が起きる病気です。炎症や感染が起きている虫垂を切り取ることで治療ができます。手術の種類には虫垂切除と回盲部切除があります。

虫垂切除術(ちゅうすいせつじょじゅつ)

炎症を起こしている虫垂を切除します。虫垂は盲腸から飛び出した尻尾のような形をしています。炎症を起こしている虫垂を切除したうえ、虫垂を切り取った場所を縫い合わせて手術を終えます。開腹手術で炎症が軽い場合は1時間程度の手術です。虫垂切除は開腹手術でも腹腔鏡手術でも行うことができます。

回盲部切除術(かいもうぶせつじょじゅつ)

虫垂炎の程度が軽ければ虫垂のみを切除(虫垂切除)しますが、進行した状態の虫垂炎では虫垂がつながっている盲腸(もうちょう)にも炎症の影響が及んでいることがあります。強い炎症が起きると腸同士が癒着(ゆちゃく)したり組織がもろくなることがあります。脆くなった腸はその後使うことができません。このため重い虫垂炎では虫垂とともに大腸の一部を切除することがあります。虫垂とともに盲腸を切除するこの手術の方法を回盲部切除といいます。回盲部切除が必要になるのはあまり多くはありません。

3. 急性虫垂炎の手術の方法は?腹腔鏡手術で治療できる?

急性虫垂炎の手術の方法は開腹手術腹腔鏡手術(ふくくうきょうしゅじゅつ)があります。急性虫垂炎が軽症の場合は腹腔鏡手術で治療ができますが、腹膜炎などを起こしている場合は開腹手術が必要になります。腹腔鏡手術ができるかどうかの基準は施設ごとに設けられていることがあります。以下は開腹手術と腹腔鏡手術について解説します。

開腹手術(かいふくしゅじゅつ)

虫垂は右の下腹部にあるので右下腹部を縦か右斜下の方向に切って手術をします。ただし手術の前に回盲部切除が必要と判断された場合はお腹の真ん中を縦方向に切ることもあります。傷の大きさは手術の方法によりますが、傷跡は5-10cm程度のことが多いです。

開腹手術は炎症が起きている虫垂を目で見ながら手術ができます。の溜まりなどもよく見て確認できるので膿が溜まっていてもしっかりと取り除くことができます。

腹腔鏡手術(ふくくうきょうしゅじゅつ)

腹腔のイメージ

腹腔鏡手術は、お腹にいくつか穴を開けそこから腹腔鏡と鉗子(かんし)と呼ばれる長い道具を挿入して行う手術です。

簡単に腹腔鏡手術の方法について説明します。まずお腹に穴をひとつ開け二酸化炭素を注入してお腹の中(腹腔)を膨らませます。お腹を膨らませることで手術をする空間ができます。お腹を膨らませた後に内視鏡を挿入してお腹の中を観察します。お腹の中の様子は画面に映しだされます。その後、鉗子(かんし)を挿入するための穴をお腹に数か所あけます。穴が全て開いたところで鉗子を挿入し、お腹のなかでの操作を開始します。鉗子の先はマジックハンドのようになっており腸やその周りのものを切ったりつかんだりできます。

腹腔鏡手術は長い棒を使った手術と想像してもらうとわかり易いかもしれません。

手術の内容は腹腔鏡手術と開腹手術とでは変わりがありません。つまり炎症を起こしている虫垂を見つけ出して、虫垂を盲腸から切り離しておなかの中で虫垂を切り取った部位を縫い合わせます。

腹腔鏡手術のメリット・デメリットは?開腹手術との比較

腹腔鏡手術と開腹手術のメリット・デメリットを表にまとめます。

  腹腔鏡手術 開腹手術
メリット
  • 傷が小さい
  • 手術後の痛みが少ない
  • 回復が早い
  • 癒着などが激しい場合にも対応できる
デメリット
  • 手術時間が長くなることがある
  • 癒着などが激しいときには開腹手術に変更になる
  • 傷がやや大きい
  • 傷の痛みで回復に時間がかかる

腹腔鏡手術は傷が小さいので痛みも少なく開腹手術に比べて早く日常生活に戻ることが可能です。腹腔鏡手術のデメリットは手術時間が長くなることがあります。癒着が激しい場合などは腹腔鏡で手術をやりきることが難しい場合があります。そのときには開腹手術に変更して治療をします。

開腹手術は傷が5cm程度とやや大きいですがお腹の中をしっかりと観察できる点で優れています。また癒着が激しい場合や回盲部切除が必要な場合でもスムーズに対応できます。一方で開腹手術はどうしても傷が大きいので傷の痛みが強いです。そのために回復にもやや時間がかかり、腹腔鏡手術に比べると入院期間が長くなります。

4. 急性虫垂炎の手術の合併症は?

急性虫垂炎で手術をすると望ましくない結果が発生することがあります。望ましくない結果を合併症と言います。合併症にはいくつか種類があります。合併症は手術がうまくいったとしてもある一定の確率で発生します。

創部感染(そうぶかんせん)

創部(そうぶ)とは手術で切った傷のことです。手術ではお腹を切開します。手術中から抗生物質を使用して感染の予防に努めていますが、それでも創部についた細菌が増殖して感染を起こすことがあります。

創部感染が起こると、傷を開放したりして膿を体の外に出す必要があるので、早めに抜糸をすることがあります。創部感染があっても、手術後の経過で体調が回復して栄養状態が改善されれば傷口に肉芽(にくが/にくげ)が盛り上がってきて傷が閉じます。創部感染のために手術をやり直したりすることはかなりまれです。

縫合不全(ほうごうふぜん)

虫垂炎の手術では炎症を起こした虫垂を切り取った後切り取った部分を縫い合わせます。

縫い合わせた部分がうまく閉じないことがあります。縫合不全といいます。

縫合不全は糖尿病やもともとの栄養状態が悪い場合などで起こりやすくなります。縫合不全は発熱などをきっかけに発見されることがあります。縫合不全になった場合はしばらく食事をやめて縫合した部分がくっつくことを待ったり、縫合不全を起こしている場所を閉じるために再手術をすることもあります。

腸閉塞(ちょうへいそく)

腹部の手術を行うと一定の確率で腸が動かなくなる腸閉塞という合併症が発生します。腸閉塞イレウスということもあります。腸閉塞にはいくつかの分類があります。

  • 機能性腸閉塞
    • 麻痺腸閉塞(まひせいちょうへいそく)
  • 機械性腸閉塞
    • 閉塞性腸閉塞(へいそくせいちょうへいそく)
    • 絞扼性腸閉塞(こうやくせいちょうへいそく)

虫垂炎の手術の後によく起こるのは麻痺性腸閉塞です。特に腹膜炎を起こした虫垂炎の場合は腸閉塞が起きる可能性が高くなります。

手術や腹膜炎による影響が腸管に及び、腸が動きを止めてしまうことが麻痺性腸閉塞の原因になります。

一番気を付けなければならない腸閉塞はまれに起きる絞扼性腸閉塞です。絞扼性腸閉塞とは腸が捻(ねじ)れて腸への血流がなくなり腸が壊死する危険な状態です。この2つの腸閉塞を手術後に見分けることが重要です。腸閉塞は早期に対応する必要があるので手術後、医師は腹部の診察を繰り返し行い適宜レントゲン撮影などを行います。

麻痺性腸閉塞は食事を一時中止して腸を休ませることでよくなります。

術後出血(じゅつごしゅっけつ)

虫垂を切り取るときには、虫垂に流入する虫垂動脈という血管を切ります。

血管は止血用の道具を使って血が出ないようにしてから切ります。手術は出血がないことを確認して終了しますが、まれに手術後に止血をしていたはずの血管から出血することがあります。これを術後出血といいます。

術後出血はお腹の中に入っている管(ドレーン)から出る液体の色でわかることがあるので、手術後に医師は管の色などを注意して観察しています。術後の出血はそのまま経過観察ができる場合もあれば輸血が必要になる場合や再手術が必要な場合もあります。

腹腔内膿瘍(ふくくうないのうよう)

腹腔内は腸などのお腹の臓器の隙間のスペースです。虫垂が破れると腹腔の中に腸の中身がもれでます。腸の中には細菌がいます。細菌が腹腔内に入り込むと腹腔内で感染を起こします。感染がひどくなると膿(うみ)の塊をつくります、これが腹腔内膿瘍です。

腹腔内膿瘍は手術の後にも起きることがあります。腹腔内膿瘍ができた場合は腹腔に針をさして身体の外に膿をだす処置などをします。

肩の痛みや痺れ

腹腔鏡手術を受けたあとに肩を中心に痛みや痺(しび)れがおきることがあります。腹腔鏡手術で使う二酸化炭素や手術のときに体の位置を固定することが肩の痛みや痺れの原因と考えられています。痛みや痺れは手術のあと日にちを重ねるとともに改善していきます。痛みが強い場合には痛み止めを飲んだり注射してもらうと症状が和らぎます。

皮下気腫(ひかきしゅ)

皮下気腫は腹腔鏡を使った手術におきる合併症のひとつです。腹腔鏡手術では二酸化炭素をお腹の中に入れて手術をします。皮下気腫は二酸化炭素が皮膚の下に入り込んでしまうことです。手術が終わって皮膚を触るとシャリシャリとした感じがあったり引きつったような痛みを感じることがあるかもしれません。皮下気腫は広範囲でなければ問題にはなりません。二酸化炭素が吸収されるのを待ちます。

田中くんとご両親は医師の説明を聞いて相談しました。なるべくなら負担が軽くて学校を休む期間が短い腹腔鏡手術の方が良さそうに思いました。

「腹腔鏡手術でお願いします」

「では今から手術の手配をします」

5. 急性虫垂炎の手術の麻酔は?

急性虫垂炎の手術は全身麻酔もしくは半身麻酔(脊椎麻酔)で行うことができます。全身麻酔と脊椎麻酔には少し違いがあるので説明します。少し詳細な解説なのでこの部分は読み飛ばしても問題はありません。

全身麻酔(ぜんしんますい)

全身麻酔は睡眠に似た状態になり意識がなくなります。睡眠とはことなり手術中に目覚めることはないので安心してください。全身麻酔は呼吸を人工呼吸器で行うので喉にチューブを入れておく必要があります。喉のチューブは意識がなくなってから挿入するので入れる時に痛みなどはありません。手術が終わって目覚めるとチューブが口の中に入っています。十分に目が醒めて麻酔薬の効果が切れたことを確認してチューブを抜きます。チューブの影響で手術のあとに喉の痛みや声の出しづらさを感じたりすることがあるかもしれませんが、喉の痛みは日にちの経過とともに良くなっていきます。

脊椎麻酔(せきついますい)

脊椎(せきつい)とは背骨のことです。背骨の中には脊髄神経(せきずいしんけい)という身体を動かしたり痛みを伝えたりする神経が通っています。脊髄神経は背骨の中のくも膜下腔(くもまくかくう)という場所にあります。くも膜下腔は脳脊髄液で満たされています。くも膜下腔に液体の麻酔薬を注入することで神経に一時的な麻酔をすることができます。脊椎麻酔を使うと足が動かなくなりお腹の痛みを感じなくなります。意識がある状態で手術をすることができるので身体への負担は全身麻酔より小さいです。ただし脊椎麻酔は効果が持続する時間が決まっています。一度脊椎麻酔をかけて手術を始めたら、手術中にもう一度脊椎麻酔をすることはできません。最初の脊椎麻酔が効いているうちに手術を終えなければいけません。このため脊椎麻酔は手術が長くなりそうな場合には向いていません。またまれに脊椎麻酔の効果が弱くて全身麻酔に切り替えることもあります。

全身麻酔と脊椎麻酔の違いのまとめ

急性虫垂炎の手術ではどちらの麻酔も選ぶことができます。どちらが優れているということはなくその状況に適した麻酔の方法を選びます。

例えば腹腔鏡手術や虫垂に穴が開いて腹膜炎を起こしている時などは時間がかかることがあります。したがって全身麻酔が選ばれることが多いです。

軽症で手術が短時間で終わる見通しのときには脊椎麻酔が選ばれることもあります。

麻酔の方法は病気の状況から麻酔科医が最もよいと判断した方法を用います。全身麻酔が選ばれたから重症というわけではなく、軽症であっても全身麻酔が選ばれることがあります。

6. 急性虫垂炎の手術後の入院経過は?

急性虫垂炎の手術した後の経過について解説します。手術後の経過は一人ひとりで異なり医療機関ごとに水分や食事のタイミングが異なるので参考程度に考えてください。

急性虫垂炎の手術日当日は水分や食事の摂取を控えることが多いです。水分を補うために点滴が必要になります。腕に点滴が入っていると煩わしいですが脱水にならないように必要なことです。翌日には水分の摂取が始まることが多いです。あわてないように少しずつ始めてください。

食事を開始するタイミングはそれぞれの状態で異なります。手術の翌日から始める場合もあります。おならがでてから食事を始めることもあります。おならは腸の動きがよい証拠です。傷が痛むと思いますが歩くことが腸の動きを良くします。無理のない範囲で歩いてみてください。手術後数日するとお腹に入っている管(ドレーン)を抜きます。管がどんどん外れていくと身体もどんどん回復していきます。

手術から一週間くらいを目安に抜糸(ばっし)をして問題がなければ退院です。抜糸を必要としない縫合の方法もありそのときには抜糸を待たずに退院できることもあります。

急性虫垂炎の手術で入院期間はどれくらい?

急性虫垂炎の症状にもよりますが急性虫垂炎の入院期間は1週間から10日程度です。回復が早ければ入院期間は短くなることがあり、症状が重かったり合併症が起きると入院期間が延びることがあります。腹腔鏡手術は回復が早いので入院期間が数日のことがあります。

7. 急性虫垂炎の手術後に外来通院は必要?

田中くんの手術は無事に終わり、次の日には医師から水分の摂取が許可されました。手術から翌々日には食事が再開されました。傷の痛みも少なく、退院となりました。退院後も順調に身体は回復して予定された受診日が来ました。

急性虫垂炎の手術後には傷の状態などを確認するために一度外来を受診し問題がなければその後の受診は必要はないと言われることもあります。ただし傷に感染などが起きた場合には数回の通院が必要ですが傷が治れば通院する必要はありません。

急性虫垂炎の退院後の注意点は?

急性虫垂炎の治療後に注意が必要な症状は腸閉塞(ちょうへいそく)と遺残膿瘍(いざんのうよう)です。

腸閉塞は腸にものが詰まったり腸の動きが悪くなることが原因でおきます。腸閉塞は退院後しばらくして起きることがあります。腸閉塞が起きないために退院前には食べて良いもの悪いものなどを聞いておくことが大事です。治療した直後は消化のよい食べ物が食事としてふさわしいでしょう。仮に腸閉塞が起きた場合はお腹のはりや腹痛、嘔吐などの症状がでます。

遺残膿瘍は虫垂炎によって出た膿が体の中に残ったことを原因として起きます。体の中に残った膿からその後細菌が周りに広がり手術後に膿瘍をつくります。遺残膿瘍は退院して早い時期に起きることが多いです。遺残膿瘍は自然に治る病気ではありません。抗生物質の投与や膿瘍に針を刺して膿を体の外に出す処置(ドレナージ)が必要になることがあります。

退院後は後述するように日常生活にはあまり制限はありません。しかしお腹の痛みなどにはしばらく気をつけておいてください。腸閉塞や遺残膿瘍を発症しても早期に治療する方が効果が高いので異常な症状を自覚したらすみやかに医療機関を受診することが大事です。

急性虫垂炎の手術後の日常生活はどうすればいい?制限はある?

急性虫垂炎の手術後に退院をした後の日常生活はどうすればいいのでしょうか。

よく聞かれるのが入浴についてですが、抜糸が終わっていれば入浴して大丈夫です。

運動はどうでしょうか。基本的には運動に制限はありません。傷が痛まない範囲で運動して構いません。ただ傷が痛むうちは少し控えめでもいいと思います。傷の痛みは1日ごとに必ず良くなっていくので焦る必要はありません。

8. 急性虫垂炎の手術費用は?

急性虫垂炎の手術の費用として、開腹腹手術の場合は10万円前後、腹腔鏡手術の場合は15-20万円を支払うことが多いです。これらはいずれも3割を負担したと仮定した値段です。

医療費は入院期間などで費用が変わります。ここで紹介した値段は目安と考えてください。

高額療養費制度や限度額適用認定証を使うことで負担を減らすことができる場合があります。制度の利用を検討してみてください。

高額療養費制度(こうがくりょうようひせいど)とは?

高額療養費制度とは、家計に応じて医療費の自己負担額に上限を決めている制度です。

医療機関の窓口において医療費の自己負担額を一度支払ったあとに、月ごとの支払いが自己負担限度額を超えた部分について、払い戻しがあります。払い戻しを受け取るまでに数か月かかることがあります。

たとえば70歳未満で標準報酬月額が28万円から50万円の人では、1か月の自己負担限度額が80,100円+(総医療費-267,000円)×1%と定められています。それを超える医療費は払い戻しの対象になります。

この人で医療費が1,000,000円かかったとします。窓口で払う自己負担額は300,000円になります。この場合の自己負担限度額は80,100円+(1,000,000円-267,000円)×1%=87,430円となります。

払い戻される金額は300,000-87,430=212,570円となります。所得によって自己負担最高額は35,400円から252,600円+(総医療費-842,000円)×1%まで幅があります。

高額療養費制度については下記の厚生労働省のウェブサイトも参考にしてください。

参照:厚生労働省 高額療養費制度を利用される皆さまへ

限度額適用認定証(げんどがくてきようにんていしょう)とは?

あらかじめ医療費が高額になることが見込まれる場合は「限度額適用認定証」を申請し、認定証を医療機関の窓口で提示することで、自己負担分の支払い額が一定額まで軽減されます。高額療養費制度で支払われる還付金の前払いといった位置づけになります。保険外の費用(入院中の差額ベッド代や食事代など)は対象外となります。