2016.03.28 | ニュース

コカインが招く危険か、24時間以内に26人が脳梗塞を発症

アメリカ50歳未満のデータから
from Stroke; a journal of cerebral circulation
コカインが招く危険か、24時間以内に26人が脳梗塞を発症の写真
(C) BlueSkyImages - Fotolia.com

コカインは医療目的で表面麻酔としても使われますが、乱用が問題になりやすい薬物です。毒性として、心筋梗塞や不整脈を起こしうることが知られています。薬物乱用の多いアメリカで、50歳未満の若い人に起こった脳梗塞とコカインの関連が検討されました。

◆若いのに脳梗塞を起こした人はコカインを使っていたか?

研究班は、15歳から49歳という、通常脳梗塞はまれにしか起こらない年齢の人を対象として、データの解析を行いました。脳梗塞が起こった1,090人と、脳梗塞がない1,154人を比較することで、コカイン使用と関連があるかを調べました。

 

◆コカイン使用の直後が危険?

次の結果が得られました。

コカイン使用経験は、脳卒中患者の28%、対照の26%が報告し、脳卒中との関連がなかった。対して、直前24時間の急性のコカイン使用は、脳卒中のリスク増加と強く関連した(年齢・性別・人種で調整したオッズ比6.4、95%信頼区間2.2-18.6)。

脳卒中の直前24時間のうちにコカインを使用した26人の患者のうち、14人は脳卒中発症の直前6時間以内に使用したことを報告していた。

過去に一度でもコカインを使ったことがあるかどうかで見たときは、脳卒中との統計的な関連が見られませんでした。24時間以内にコカインを使っていた人で脳卒中の発生が多く、脳卒中を起こした人のうち26人が直前24時間にコカインを使っていました。特に14人は脳卒中の直前6時間以内にコカインを使用していました。

研究班は「このデータは急性コカイン使用と早期発症虚血脳卒中のリスクとの因果関係と整合する」と結論しています。

 

このデータには、日本では考えられない割合でコカイン使用者が含まれています。ここで報告された脳梗塞との関係だけではなく、さまざまな面でコカイン乱用は健康を害し、乱用が多い国では大きな問題になっています。乱用による被害を防ぐため、個々人が手を出さないだけでなく、家族や友人、社会全体からのサポートが強く求められます。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Cocaine Use and Risk of Ischemic Stroke in Young Adults.

Stroke. 2016 Mar 10. [Epub ahead of print]

[PMID: 26965853]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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