2015.12.30 | ニュース

口の中にも症状が?女性のだるさ、むくみを起こす「橋本病」の側面

患者40人と一般の人との比較

from Medicina oral, patologia oral y cirugia bucal

口の中にも症状が?女性のだるさ、むくみを起こす「橋本病」の側面の写真

甲状腺からホルモンが分泌される機能がにぶり、身体にだるさなどの症状が出る原因のひとつに橋本病(橋本甲状腺炎)があります。橋本病は、免疫の異常により甲状腺が攻撃されてしまう病気で、女性に多いのが特徴です。

免疫の異常は、複数の臓器に同時に影響することもよくあります。そこで、この研究では、橋本病患者における唾液が分泌される機能とドライマウスについて調べました。

 

◆橋本病患者とそうでない人々の比較

橋本病患者40人と橋本病でない人々を比較しました。これらの人々に、アンケートを行い、ドライマウスであるかどうかの診断を行いました。また、唾液のサンプルを、午前8時と午前9時、そして飲食後2時間以上経ってから採取することで、唾液の分泌量を調べました。

 

◆ドライマウスは橋本病患者で多い

アンケートでドライマウスの結果は、橋本病でない人々よりも、橋本病患者で多くみられました。唾液の量には違いが見られませんでした。

つまり、橋本病患者には、ドライマウスが多く見られました。

 

ドライマウスはほかにもシェーグレン症候群などで起こることが知られています。気になる症状があるときは医師に相談してみるといいかもしれません。

執筆者

後藤由佳利

参考文献

Evaluation of Xerostomia and salivary flow rate in Hashimoto's Thyroiditis.

Med Oral Patol Oral Cir Bucal. 2015 Nov 22

 

[PMID: 26595829]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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