2型糖尿病を治療、週に1回のオマリグリプチンでHbA1cが0.7%減少

糖尿病の治療薬にはさまざまな種類があります。DPP-4阻害薬という種類で、1週間ごとに1回飲む薬であるオマリグリプチンを治療に使う研究が行われました。
◆用量を変えて12週間使用
この研究は、オマリグリプチンによる12週間の治療に適切な用量を調べるため、2型糖尿病の患者685人を対象として行われました。
対象者はランダムに、オマリグリプチンの用量の5段階のうちいずれか、または偽薬に割り当てられ、12週間の治療を受けました。
◆25mgでHbA1cが0.7%減少
治療の結果、用量が多いほど
偽薬で調整したベースラインからの最小二乗平均減少量はHbA1cが-0.72%(-7.8mmol/mol)、食後2時間血糖値が-2.5mmol/l、空腹時血糖値が-1.3mmol/lだった(すべてP<0.001)。有害事象の
発症 率はすべての用量群について類似し、症候性 の低血糖の発症率は低く、体重についての作用は見られなかった。
HbA1cが0.72%、食後2時間の血糖値が45mg/dl、空腹時血糖値が23mg/dl下がりました。血糖値を下げる治療のため、低血糖の副作用が予想されましたが、副作用の頻度は低く、用量によって増える傾向は見られませんでした。
糖尿病治療薬には種類ごとの長所と短所があります。ここで示された効果と、1週間に1回飲むという特徴が、薬を選ぶときの参考になるかもしれません。
執筆者
Safety and Efficacy of Omarigliptin (MK-3102), a Novel Once-Weekly DPP-4 Inhibitor for the Treatment of Patients With Type 2 Diabetes.
Diabetes Care. 2015 Aug 26 [Epub ahead of print]
[PMID: 26310692]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。